里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

コウゾリナのロゼット葉

2017-04-12 | 日記
石巻市十三浜地区の道路沿いや、荒地化した集落跡などの裸地に、コウゾリナの
濃い若草色のロゼット葉が、点々と生えていました。
コウゾリナは山菜として食べられます。
ロゼット状の若芽を根際から鎌などで切り採り、水洗いした後、天ぷらや炒め物、和え物
などにすると美味しいとのこと。剛毛がありますが、熱を加えるとやわらかくなります。

私の場合はロゼット葉の中心から立ち上がる茎が、15cmほどに伸びた頃に摘み採り、これを
茹でておひたしにして食べます。
その方が採取効率がよく、小鉢に並べたときの見栄えも好いですね。


                                 2017.4.6撮影


         〈花と実の物語 コウゾリナより〉

コウゾリナの種子には冠毛が付いていて、遠くまで飛んで行きます。
このような種子の散布法を「風散布」と言います。
風散布では種子がどんなところに着地するか分からないという不安定性もありますが、
より広い範囲に種子を送り込めます。運良く土や砂利が露出した裸地に着地すれば、
そこに根を下すことができます。


                                 2017.4.6撮影

キク科コウゾリナ属の越年草で、北海道〜九州に分布し、草丈は30~100cm。
日当たりのよいやや乾燥した草地や路傍、土手などに自生する。
根生葉は長さ20cmほどの細長い倒披針型で、ロゼット状に展開する。根生葉は花期には枯れる。
全体に剛毛があり、特に茎の剛毛がよく目立ち、触ると強くざらつく。
茎葉は互生し、下部の葉は6〜15cmの倒披針形で、基部はしだいに細まって翼のある柄となる。
中程の葉は長さ4〜12cmの披針形で基部は茎を抱く。
花期は5〜10月で、枝先に直径2〜2.5cmの黄色の頭花を付ける。花は舌状花だけで構成され、
総苞はやや黒っぽい緑色。内片は線状披針形で剛毛がある。外片は短い。
果実は痩果で赤褐色。白色で羽毛状の冠毛が付き、長さ3.5~6mm。風によって散布される。


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