一関市花泉町、丘陵地の林道を上がって平坦な頂稜上の道を行くと、道端にチチコグサの
仲間とおぼしき野草が群生しています。よく見るチチコグサに比べ背高で、花期の今は地
際に根生葉が無く、下部の茎葉がさじ形です。
各部位の特徴がはっきりしているので同定は容易でしょう。
二枚とも2024.6.13撮影
ネットで「チチコグサの仲間」と検索すると6種があって、その中のタチチチコグサが私
の写真の植物によく似ています。各部位の特徴も合致するので、タチチチコグサで間違い
ないでしょう。タチチチコグサには別名があって、ホソバノチチコグサモドキとあります。
標準和名を調べるとホソバノチチコグサモドキとあるので、表題はホソバノチチコグサモ
ドキとしました。
原産地は南北アメリカの暖帯〜熱帯地域で、我国へは大正時代に渡来したとされます。
主に関東以西の暖地に生えていて、宮城・岩手の農村部や里山では殆ど見かけません。
地味な植物ですが、この地域での希少性から取り上げてみました。
二枚とも2024.6.13撮影
キク科チチコグサモドキ属の1~2年草で、南北アメリカ原産の帰化植物。
荒地や道端などに生え、茎が基部で分枝して直立~斜上し、草丈は10~30cm。
全草に上向きの白毛が密生する。花期に根生葉はない。
茎葉は互生して斜上し、下部の葉はさじ形で長さ1.5~4cm、中部以上の葉は線状披針形。
花期は4〜9月、茎の上半部の葉腋から数段にわたって花序を出し、長さ3~4mmの頭花
を穂状につける。総苞は卵形で長さ4〜5mm、総苞片は膜状で綿毛が生え、3列に重なる。
頭花は淡褐色の筒状花からなり、先がすぼまったとっくり形。
痩果は長さ0.4-0.5mmの長楕円形で褐色、微細な乳頭状突起がある。
冠毛は白色で長さ2mmほど。
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