里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ナガハシスミレ 長い距

2017-04-12 | 日記
栗原市栗駒の、綱木川沿いの林道を上流側へゆっくり上がって行くと、林道脇の
草地に薄紫色のスミレが咲いています。
屈み込んで観察すると、花びらの後に長い距(きょ)が突き立っています。
ナガハシスミレですね、漢字表記すると長嘴菫となります。
別称はテングスミレで、これは距を天狗の鼻に見立てたものです。
林道の砂利の上にも咲いていますから、日当たりの良い場所が好きなのでしょう。




                             二枚とも2015.4.8撮影

今はスミレの季節ですから、スミレの花の各部位の呼び名について記します。
花の上側に二枚付いている花びらが上弁、左右に各一枚ある花びらが側弁、
下の一枚が唇弁と命名されています。
唇弁が後に伸びて距に繋がっていて、種の同定の際にはポイントの一つになります。
距にも色や長さ、太さなど種によって違いがありますから。
距は袋状になっていて、中に蜜が溜まっています。
これで虫を呼ぶわけです。


                                 2015.4.8撮影

スミレ科スミレ属の多年草で、北海道南部・本州の日本海側・四国に分布する。
やや乾きぎみの落葉樹林下や、林縁などに生える小形のスミレ。
宮城県の奥羽山脈寄りでは普通に生えていて、タチツボスミレよりも開花が早い。
花は根生する花茎か地上茎の葉腋に付き、淡紫色~濃紫色で直径1.5cmほど。
花弁は重なり合い、上弁が後に反り返る。
花の後の距が斜め上に伸びていて、長さは1.5~2.5cm、色は花びらと同じかやや濃い。
根生葉は心形で、質やや厚く、葉表は少し光沢がある。


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