里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

イワニガナ 林道の路肩

2018-05-23 | 日記

気仙沼市本吉町山田地区の北部、山間の集落道や林道を歩くと、小さな黄色い花が随所
に咲いています。キク科のイワニガナの花ですね。四方に匍匐枝を這わせて増えるので、
まるで地面を縛り付けているようだとして「ジシバリ」の別名があります。
畑周りや砂利敷きの駐車スペースなどにも生えていて、やや乾いた場所を好むようです。
よく似たオオジシバリはイワニガナよりも花や葉がひと回り大きく、湿ったあぜ道や水路
沿いなどに生えています。




                             二枚とも2018.5.20撮影

和名のイワニガナの由来ですが、岩の割目にも生えるので「岩苦菜」となったようです。
たしかに林道の岩がちな法面とか、岩礫の間などにも生えていますね。
これはタンポポと同じように、種子に冠毛が付いていて、風によってどこにでも散布され
ることによるものでしょう。
さらに種子が微小な紡錘形のため、岩の割目などにも入り易いのでしょうね。


                      〈松江の花図鑑 イワニガナより〉


                                 2018.5.20撮影

キク科ニガナ属の多年草で、日本全土に分布し、日当たりを好み、道端や畑地、崖地など乾き
気味の場所に自生する。ロゼット葉で越冬し、春に葉腋から細く長い走出枝を地表に這わせる。
走出枝の節々から発根して子株を形成し、栄養繁殖する。茎はやや赤味を帯びる。
茎や葉を切ると乳液が出る。葉身は卵円形~卵形で長さ7~20mm。縁に鋸歯はなく、基部は円形
~くさび形。葉質は薄く、葉柄は長め。
花期は4〜6月、花茎は高さ8〜15cm、先端に直径2〜2.5cmの黄色の頭花を1〜3個つける。
頭花は舌状花のみからなる。総苞内片は9~10個あって長さ8~10mm、総苞外片は小さい。
果実は紡錘形の痩果で長さ4~6mm、10稜があり、嘴の先に長い冠毛がある。



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