里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

クサギ 鳥散布の先駆樹種

2018-10-15 | 日記
登米市東和町米川地区の西部、山越えの細い車道を上がって行くと、杉林の際に
たくさんの実を付けたクサギが茂っています。霧雨が降り続いているので、濡れた
葉や果実がよりつややかに見えます。

この果実の色ですが、9月下旬に観察すると写真の色よりも明るい瑠璃色をしてい
ます。それが日が経つにつれ濃くなっていき、今では濃紺色になっています。
そろそろ野鳥が食べにくる頃合いなのでしょう。




                             二枚とも2018.10.12撮影

つやのある赤紫色の萼片の中心に濃紺色の果実がありますから、遠目にも目立ちます。
これが野鳥を誘うわけですね。果実が野鳥に食べられることで種子は離れた場所に運ば
れて、糞とともに排泄され、地上で発芽の機会を待つことになります。

クサギの種子は深い森の中とか、濃密な草薮の中では発芽せず、明るい環境に変わるまで
何年(何十年 ?)でも待つのだそうです。森林伐採や道路工事などで明るい環境になると、
翌春には発芽して成長の速度も早く、このような樹種を先駆樹種と呼ぶようです。


                                 2018.10.12撮影

クサギは2016年の10月に観察して、記事をアップしています。
属性や特徴については、下の青字をクリックして参照願います。
クサギの実 二色効果


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