里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

サワハコベ 沢沿いの木陰

2021-05-16 | 日記

大和町吉田地区西部、吉田川支流の小沢沿いを遡って行くと、斜面下の木陰に白い小花が
幾つか咲いているのを見つけました。ハコベの仲間のようですが、花の直径は1.2cmほど
と大きく、花弁がカニの鋏のように先端が二股になっています。
葉はハコベの仲間としては大きく、ツル状の茎が這うように長く伸びていて、先の方は立
ち上がっています。

                              二枚とも2021.5.11撮影

よく見るコハコベと比べ花の直径が2倍ほどあり、花弁の先の方が半ばまで裂けています。
特徴がハッキリしていますから、種の特定は容易でしょう。

「ハコベの仲間 花弁 中裂」でネット検索すると、『ハコベに似た仲間 松江の花図鑑』
という記事があり、それによると前述の特徴を持つハコベは『サワハコベ』とあります。
改めてサワハコベで検索し、各部位の特徴が合致することからサワハコベと同定します。 

                                  2021.5.11撮影

ナデシコ科ハコベ属の多年草で、本州〜九州に分布し、草丈は5~30cm。
沢沿いや崖下などの湿り気のある場所に自生し、樹陰や山蔭を好む。
茎は丸く無毛、地際を長く這い節で発根、上部は斜上し分枝する。
葉は対生し、葉身は三角状卵形で長さ2〜4cm、全縁で葉表に短毛がある。先端は尖がり
基部は葉柄に流れる。葉柄の長さは1cmほど。
花期は5〜7月、上部葉腋から長い花柄を出し、直径1〜1.5cmの白花を開く。花弁は5個、
先端は浅〜中裂する。雄しべは10個。雌しべの柱頭は3個。花糸の基部に毛がある。
果実は球形の蒴果で6裂する。
種子は扁平な楕円形で長さ2mmほど、星状の小突起を密生する。



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