一関市花泉町永井地区東部、丘陵上の集落道を西へ歩いて行くと、道路脇の藪に赤い実を
付けた低木が茂っています。ガマズミによく似た赤い実ですが、付き方が疎らですし、葉
がガマズミに比べて細長く、暗紅紫色に紅葉しているのが目立ちます。
ガマズミの仲間の、コバノガマズミと思われます。
二枚とも2020.11.5撮影
この日踏査したエリアではガマズミの木は20本ほど見ましたが、コバノガマズミは2本だ
けしか見つけられませんでした。帰宅後に樹木図鑑で確認すると、コバノガマズミの分布
域は福島県以南となっているので、岩手県ではかなりの希少種なのでしょう。
二枚とも2020.11.5撮影
ガマズミ科ガマズミ属の落葉広葉樹で、樹高2~4mの低木。福島県以南の本州~九州に
分布し、丘陵地~低山地の日当たりの良い林縁などに自生する。
幹は株立ち状で、よく分枝して茂る。
樹皮は灰褐色で平滑、円い皮目がある。枝は褐色~赤褐色で、星状毛が密生する。
葉は対生し、葉身は卵形〜楕円状披針形で長さ4〜9cm、先端は尖り、基部は広い楔形〜
円形。縁には鋭い鋸歯がある。両面に星状毛がある。
葉柄は長さ2〜6mm、短毛と星状毛が密生し、ふつう托葉がある。
花期は4〜5月、枝先に直径3〜7cmの散房花序を出し、白い小花を多数付ける。
花の直径は5mmほどで、先は5裂して平開する。雄しべ5個。雌しべ1個。
果実は核果。長さ5〜7mmの卵球形で、9〜11月に暗赤色に熟す。
核は長さ5〜7mm。
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