気仙沼市本吉町の南部に聳える、田束山北麓には何箇所かフクジュソウの群生地
があります。今回は20年以上前に、私が最初に見つけた群生地を訪れてみました。
そこは集落の上手にあって、細い集落道の左右に疎らに民家が点在するエリアで、
道端や耕作地法面にも、フクジュソウが点々と咲いています。
元々の自生株なのか、民家の庭先から逸出したものかは不明ですが、この辺りでは
フクジュソウの咲く風景が、ごく当たり前になっているようです。
何しろ道端のフクジュソウが、採取されたりしていませんからねぇ。
二枚とも2016.3.13撮影
民家への私道脇や庭先にもフクジュソウが咲いていますし、耕作放棄地にも入りこんで
たくさんの花が咲き乱れています。ごく自然に枯草の間から頭をもたげて花を付けて
いるので、全くの山野草の風情です。
でもね、二十年前は今以上の大群生地だったんですよ。
当時は伐採跡地にもたくさん咲いていましたが、植林された杉が生長して日陰に
なっていたり、無住の民家周辺に群生していたのが、今は潅木や蔓植物が蔓延って
福寿草を駆逐していたりで、寂しい想いをさせられる場所もありました。
二枚とも2016.3.13撮影
かつては、日本に自生する福寿草はただ1種と考えられていましたが、近年の
調査・研究でキタミフクジュソウ、ミチノクフクジュソウ、シコクフクジュソウ、
フクジュソウの4種に細分類されたようです。
私はまだ違いを把握していないので、単にフクジュソウとして記述します。
キンポウゲ科フクジュソウ属の多年草で、北海道~九州に分布する。
日当たりの良い山地や丘陵の林床、土手や耕作地法面などに自生し、草丈は10~25cm。
根茎は太く黒褐色で、ひげ根が多数生える。全草に毒性があり、特に根の毒性が強い。
茎は中空で直立し、分枝する。
葉は互生し、3~4回羽状複葉。小葉は広卵形、深裂し、裂片は線状披針形。
葉はほとんど無毛で、葉裏に微毛が散生する程度。
花期は2~4月で、葉が大きくなる前に開花し始める。
分岐した茎頂に3~8個の黄色い花を付ける。花は日を受けて開き夕刻にはつぼむ。
花の直径は3~4cm。花弁の枚数は10~30個と変化が多い。
萼片は花弁と同長又はやや短く、上からはほとんど見えない。
萼片の背面が暗紫緑色。雄しべ、雌しべとも多数。蜜腺はなく、花托に微毛がある。
集合果は惰円形~類球形。痩果は長さ3~4mm。
最新の画像[もっと見る]
-
ワルナスビ 花泉の放棄畑 4日前
-
ワルナスビ 花泉の放棄畑 4日前
-
ワルナスビ 花泉の放棄畑 4日前
-
イヌザクラ 橙色の果穂 3週間前
-
イヌザクラ 橙色の果穂 3週間前
-
イヌザクラ 橙色の果穂 3週間前
-
ツタウルシの青い実 本吉町 3週間前
-
ツタウルシの青い実 本吉町 3週間前
-
ツタウルシの青い実 本吉町 3週間前
-
キウイフルーツの幼果 十三浜地区 3週間前
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます