里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ノササゲ 川沿いの林際

2019-10-03 | 日記
大和町宮床地区西部、山中での踏査を終えて集落へ戻る途中、林道の小橋を渡ったところの
林際に小さな黄花が咲いているのを見つけました。
葉が3小葉で、蝶形花が房状に付いていますから、マメ科の植物でしょう。

林は殆どが杉の木で、林内を覗き込んでも他には咲いていませんから、林際の半日陰がお気に
入りなのでしょう。少し戻って林道沿いの林際を探しましたが、他には咲いていませんでした。
稀少な植物なのかも知れません。




                             二枚とも2019.9.27撮影

つるが針金のように細く、葉は長卵形の3小葉、表面は無毛で裏面は緑白色。 
花は淡黄色の蝶形花で総状に付き、がくは筒状で先端は斜めに切ったような形をしています。
つる植物図鑑でマメ科の植物を見ると、「ノササゲ」の特徴がこれに合致します。
分布域が本州~九州で、花期が8~9月となっていますから、ノササゲで間違いないでしょう。


                                 2019.9.27撮影

マメ科ノササゲ属のつる性多年草で、本州~九州に分布し、山地の林淵に自生する。
茎は細い針金状に伸びて長さ1~3m、普通無毛。葉は3小葉からなる複葉。
小葉は三角状長卵形で長さ6~8mm、質は薄く、表面は無毛で裏面は緑白色。
托葉と小托葉があり、托葉は線状披針形で長さ2~4mm、3脈がある。小托葉は長さ1mmほど
の剛毛状。葉柄は細く長さ3~7cm。小葉柄は長さ2~3mm。
花期は8~9月、葉腋に淡黄色の蝶形花を総状に付ける。蝶形花の長さは1.5~2cmで、萼は
円筒形、先端は切形で殆ど切れ込まない。
果実は豆果で長さ2~5cm、幅9mmほどで数珠状にくびれ、普通2~5個の種子を入れる。
莢は熟すと紫色になり、裂開する。種子は直径4~6mmの球形、粉白を帯びた青~黒紫色。


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