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里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

カラクサナズナの根生葉

2021-02-19 | 日記

2020年の2月のこと。南三陸町戸倉地区南東部の小さな漁港近くの農道を歩いていると、
路肩に羽状に深裂した葉の植物が一株だけ生えています。
初めて見る植物で、見ただけでは何科の植物か見当もつきません。帰化植物でしょうか。
何日かにわたって植物図鑑で調べてみたものの、全く素性が判りませんでした。

ここ数日、爆弾低気圧による強風が吹き荒れて室内で過ごさざるを得ず、そこで思い出し
たのが素性が判らずに放置していた植物のこと。改めてネットで調べてみましょう。
たしか・・「松江の花図鑑」に根生葉の写真リストがあったはずで「ロゼット状の根生葉」
と題されていたような記憶があります。これを呼び出して写真を一つひとつチェックして
いくと、ついにそれらしき植物「カラクサナズナ」に行き着きました。

                              二枚とも2020.2.28撮影

茎が地際で分かれて四方に広がっていること、細かく裂けた裂片が線形で先端がやや丸味
を帯びていることなどから、カラクサナズナで間違いないでしょう。
すでに世界中に広がっていて原産地の特定が困難ながら、南アメリカかヨーロッパの何れ
かが原産地と言われています。

我国では明治30年代に小笠原諸島で最初に見つかり、その後東京都を中心に関東以西に広
がったようです。現在では北海道から沖縄まで広く分布しているようです。
海岸寄りや道路沿いなどに生えているとあります。
全体に独特の臭みがあり、牛が食べると牛乳に異臭が付いてしまうので嫌われるようです。 

                                  2020.2.28撮影

アブラナ科マメグンバイナズナ属の1~2年草で、南アメリカまたはヨーロッパ原産の帰
化植物。現在ではほぼ日本全土に分布している。草丈は10~20cm。
晩秋に発芽すると、根生葉で越冬する。茎は無毛か短毛が生え、根元から多数分岐して、
地際を四方に広がり、或いは斜上する。葉は1〜3回羽状深裂し、側裂片は3~7対、最
終裂片は卵形~線形で長さ1.5~3cm。葉柄は短い。
花期は4~8月、葉脇から総状花序を出し、淡黄白色の小さな花を多数付ける。花の直径
は1mmほどで花弁は4個、先が尖った長楕円形~線形。雄しべは2個。萼片は4個。
果実は長さ1.5mmほどの扁平な眼鏡形で、2個の分果からなる。
種子は卵形で長さ1mmほど。



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