里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

キンミズヒキのロゼット葉

2017-04-12 | 日記
石巻市十三浜地区の、大室漁港北方の林道沿いに生えていた、キンミズヒキの
ロゼット葉です。先にアップしたミツバよりも日当たりを好むようで、日当たりの良い
林道路肩や、林際の半日陰にたくさん生えていました。

キンミズヒキの名の由来は、夏から秋に細長い穂状の花序に黄色い小さな花をたくさん
付けるが、それが「のし袋」に付ける金色の水引に似ていることから。


                                 2017.4.6撮影


                   〈 神戸市立森林植物園 キンミズヒキより 〉

夏から秋の開花期に全草を採取して乾燥させたものが、生薬の仙鶴草(せんかくそう)です。
別名龍牙草(りゅうげそう)。全草のエキスは、血小板増加による血液凝固促進と止血作用
があるので、喀血、血便、子宮出血などの止血に用いられます。
また、抗菌、消炎、鎮痛作用もあり、健胃、下痢止めにも応用されます。
有効成分はタンニン、クマリン、ルテオリンなど。




                             二枚とも2017.4.6撮影


バラ科キンミズヒキ属の多年草で、北海道~九州に分布し、草丈は30~90cm。
やや湿り気のある山地の草地や林縁、林道沿いなどの日なた~半日陰に自生する。
根茎は肥厚し、茎や葉には毛が多い。
葉は奇数羽状複葉、小葉は菱状長楕円形で5〜9個、葉の裏面に腺点がある。
花期は7~10月で、花は黄色で直径0.7〜1cm。雄しべは12個ほど。
2個の雌しべは萼筒に包まれ、ふつう1個だけ成熟する。萼筒がよく発達し、萼片は5個。
萼筒のふちには副萼片の変化したカギ状の刺が多数ある。
そう果は萼筒と萼片に包まれて熟し、刺で動物にくっつく。



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