里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

イチョウ 鮮やかな黄葉

2017-11-15 | 日記
大崎市鹿島台の県道を走行していると、丘陵の中腹に黄葉した大木が聳えているのが
見えます。その樹形から、直ぐにイチョウと判りました。
空地に車を止めて、イチョウの木まで上がるべく坂道を上り始めると、上の民家から
男性が降りてきます。「大きなイチョウですね。ちょっと写真を撮らせてください。」
『構わないけど、隣の家の木なんだよね。』
坂道を上がって行くと、ちょうどイチョウの正面から日が当たっているため、黄葉が
鮮やかに輝きすぎて、難しい撮影になりそうです。




                             二枚とも2017.11.7撮影

イチョウは生きた化石植物とも呼ばれ、2億5千万年前頃には世界的に繁茂していたとされる。
その後の気候変動等により殆ど絶滅したが、中国南部にわずかに残されていて、それが再発見され
たのが唐代(10~11世紀頃)とされ、我国への伝来は鎌倉時代か、それ以前とされる。
イチョウの語源は鴨脚(ヤーチャオ)にあるとされ、それは葉の形を鴨の水かきのある脚に見立て
たものとか。

イチョウの葉に含まれる成分には、多くの健康効果があるようです。
フラボノイドやギンコライドの作用で、アルツハイマー病の原因となる脳内タンバク質を減少させる
可能性のあることや、神経伝達物質のレセプターの減少を抑制する効果もあるようです。
またそれらによる血流増加作用は、脳に限らず全身の血管にも作用するので、手足の末梢循環障害にも
有効とされ、さらに冷え症などにも効果があるそうです。


                                 2017.11.7撮影
イチョウ科イチョウ属の落葉針葉樹で、樹高30mの高木。
原産地は中国南部で、我国へは鎌倉時代に伝来したとされる。
樹皮は淡灰褐色で、縦に浅く割れ目ができる。 枝の付け根から、気根が出ることがある。
材は黄白色で柔らかく緻密。碁盤、将棋盤、木地材、彫刻材などに使われる。
葉は長枝ではらせん状に互生し、短枝では束生する。葉身は扇形で長さ4~8cm、葉縁は不揃い
な波状の鋸歯があり、中央部が凹状に切れ込むものもある。基部は楔形で葉柄に流れる。
葉柄は長さ4~6cm。雌雄異株。
花期は4~5月で、短枝から数枚の新葉とともに、数個の花序が出る。雄花は長さ2cmほどの
尾状花序。花被は無く、雄しべが多数付く。花粉放出後、雄花は落下する。
雌花では、胚珠が柄の先端に裸出した状態で付いている。この先端から花粉が入り、花粉室の中で
生育し、9月初め頃に精子を出して受精が行われる。
裸子植物であり子房は無い。つまり果実のように見えるが、枝には黄色い種子がそのまま下垂する。
柔らかく悪臭のある部分は外種皮。その内側の木化した白色の内種皮を取り除くと、薄い茶色の皮
に包まれた内乳があり、この部分を食用にする。


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