東松島市南東部、宮戸島の復興農地の外周を巡る崖下の農道を行くと、崖に岩肌が露出し
ている箇所があって、この周囲につる植物が絡んでいます。やや光沢のある3小葉ですか
ら、ツタウルシでしょうね。ツタウルシは気根を出して大木に登ることが多いのですが、
ここでは凝灰岩の岩肌に気根を這わせて、つるを伸ばしているのでしょう。
よく見ると重なった葉の間から青い実が覗いていますから、この株は雌株でしょうね。
二枚とも2020.7.2撮影
9月頃には、果実は熟して黄褐色になります。この色は外果皮の色で、これは後に剥がれ、
白いロウ質の中果皮が露出します。ロウ質の下には扁球形の核が入っています。
仲間のヤマウルシやウルシの果実も同じ構造になっています。
ウルシからは漆液が採取されますが、時代や地域によってはこの果実からロウ質を抽出し、
木蝋(もくろう)を生産し、和蝋燭などを作りました。ただ、ツタウルシでは少量の果実しか
得られないので、実際に和蝋燭が作られることは無かったでしょう。
2020.7.2撮影
ツタウルシは2015年の10月に観察して、記事をアップしています。
属性や特徴については、下のURLをクリックして参照願います。
https://blog.goo.ne.jp/snobo045/e/a183aca6214d29c2536b95df3f13f595
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