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初めまして、趣味の登山と釣りと囲碁と映画鑑賞と図書館巡りをアップしていきます。
月1回climb シネマ 開催

3.ベルネーゼで見つけた額

2025-02-26 20:26:54 | 文学

3.ベルネーゼで見つけた額  

 

ベートーヴェン/ピアノ三重奏曲第7番「大公」mov.1/演奏:土屋 美寧子

青春の詩

マッカーサー元帥が座右の銘としていた、無名の作詩家サミエル・ウルマン(Samuel Ullmann)氏(アメリカ)の『青春(Youth)』の詩が見出された経緯について少し説明しましょう。

サミエル・ウルマンの「青春の詩」をじっくり、味わってください。ご希望の方はダウンロードして、詩の部分を、ワープロソフトで縦書き筆字に変換し、印刷されると又一味違ったものになります。

経 緯

二次大戦終戦後、1945年9月27日に昭和天皇が,日比谷の占領軍総司令部にマッカーサー元帥を訪問し、天皇が始めて民間人と並んでツーショット写真を取られた部屋の壁に掛けられていた詩が、この青春の詩(英文)であった。


マッカーサー元帥は、友人のJohn W.Lewis氏(コーネル大学教授)よりこの詩を贈られ、座右の銘として何時も執務室に飾っていた。

しかし作詩者のサミエル・ウルマン氏は、当時は全く無名で、アラバマ州の人だと言うこと以外は全く知られていなかった。


この詩を、ある日本人(岡田義夫氏説が有力:明24年埼玉県生れ元「東京毛織OB」)が見つけ、感動し、漢詩調に翻訳した。

これが後に松下幸之助氏の眼に止まり、あるインタービューでこの詩の事を紹介し、雑誌に掲載され一躍有名になった。


又、ロバート・ケネディーがエドワード・ケネディーへの弔辞にこのウルマンの詩の一節を引用したのも有名な話である。

その後、色々な人が、サミエル・ウルマン氏について調べ、近年になり、アラバマ州のバーニングハム市に、ウルマンが晩年に過ごした家がみつかり、

彼の作成した他の詩も発見された。JASA(日本協会)が、1993年に日米親善事業の一環として、その家を買い取り「ウルマン記念館」として運営している。

日本で有名になり、アメリカにお里帰りした心温まる話である。下に漢詩と原文と両方を掲げるが、漢詩調の訳文は素晴らしい。

原文

YOUTH

Youth is not a time of life-it is a state of mind; it is a temper of the will,a quality of imagination,

a vigor of the emotions, a predominance of courage over timidity, of the appetite for adventure over love ease.

No body grows only by merely living a number of years; peoples grow old only by deserting their ideals.

Years wrinkle the skin, but to give up enthusiasm wrinkles the soul. Worry, doubt ,self-distrust,

fear and despair-these are the long ,long years that bow the head and turn the growing spirit back to dust.

Whether seventy or sixteen, there is in every being's heart the love of wonder,

the sweet amazement at the stars and the starlike things and thoughts,

the undoubted challenge of events, the unfailling childlike appetite for what next, and the joy and the game of life.


you are yang as your faith, as old as doubt ;

as young as your self-confidence, as old as your fear;

as young as your hope, as old as your despair.



だれの文章でしようか?

文学 索引 2  ベルネーゼ 索引

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1.マッカーサー元帥が座右の銘としていた、

2025-02-26 20:21:50 | 文学

1.マッカーサー元帥が座右の銘としていた、

 

 

無名の作詩家サミエル・ウルマン(Samuel Ullmann)氏(アメリカ)の『青春(Youth)』の詩が見出された経緯について少し説明しましょう。

サミエル・ウルマンの「青春の詩」をじっくり、味わってください。詩の部分を、ワープロソフトで縦書き筆字に変換し、印刷されると又一味違ったものになります。


二次大戦終戦後、1945年9月27日に昭和天皇が,日比谷の占領軍総司令部にマッカーサー元帥を訪問し、天皇が始めて民間人と並んでツーショット写真を取られた部屋の壁に掛けられていた詩が、この青春の詩(英文)であった。


マッカーサー元帥は、友人のJohn W.Lewis氏(コーネル大学教授)よりこの詩を贈られ、座右の銘として何時も執務室に飾っていた。

しかし作詩者のサミエル・ウルマン氏は、当時は全く無名で、アラバマ州の人だと言うこと以外は全く知られていなかった。


この詩を、ある日本人(岡田義夫氏説が有力:明24年埼玉県生れ元「東京毛織OB」)が見つけ、感動し、漢詩調に翻訳した。

これが後に松下幸之助氏の眼に止まり、あるインタービューでこの詩の事を紹介し、雑誌に掲載され一躍有名になった。


又、ロバート・ケネディーがエドワード・ケネディーへの弔辞にこのウルマンの詩の一節を引用したのも有名な話である。

その後、色々な人が、サミエル・ウルマン氏について調べ、近年になり、アラバマ州のバーニングハム市に、

ウルマンが晩年に過ごした家がみつかり、彼の作成した他の詩も発見された。JASA(日本協会)が、1993年に日米親善事業の一環として、その家を買い取り「ウルマン記念館」として運営している。

日本で有名になり、アメリカにお里帰りした心温まる話である。下に漢詩と原文と両方を掲げるが、漢詩調の訳文は素晴らしい。

原文
YOUTH

Youth is not a time of life-it is a state of mind; 
青春とは人生の或る期間を言うのではなく、心の様相をいうのだ。

it is a temper of the will,a quality of imagination, a vigor of the emotions,
優れた創造力、逞しき意志、炎ゆる情熱、

a predominance of courage over timidity, of the appetite for adventure over love ease.

怯懦(きょうだ)を却(しりぞ)ける勇猛心、安易を振り捨てる冒険心、

こういう様相を青春と言うのだ。

No body grows only by merely living a number of years; peoples grow old only by deserting their ideals.

Years wrinkle the skin, but to give up enthusiasm wrinkles the soul. Worry, doubt ,self-distrust, fear

and despair-these are the long ,long years that bow the head and turn the growing spirit back to dust.

Whether seventy or sixteen, there is in every being's heart the love of wonder,

the sweet amazement at the stars and the starlike things and thoughts, the undoubted challenge of events, the unfailling 

childlike appetite for what next, and the joy and the game of life.

you are yang as your faith, as old as doubt ;
人は信念と共に若く、疑惑と共に老ゆる。

as young as your self-confidence, as old as your fear;
人は自信と共に若く、恐怖と共に老ゆる。

as young as your hope, as old as your despair. 
希望ある限り若く、失望と共に老い朽ちる。

ease
[名]①〔easyの名詞〕②気楽,安楽③容易さ
[動][他](不安を)かるくする,(苦痛を)やわらげる
appetite
[名]食欲;欲望
timidity
[名]臆病さ,小心;内気
courage
[名]度胸,勇気
predominance
[名](時にaをつけて)(…に対する)優勢,支配(~over)
emotion
[名]①強い感情,感激,感動②情緒
vigor
[名]精力,活力,活気;迫力,強さ(=vigour)
quality
[名]品質,性質;品位
will
[名]意志;ゆいごん状
temper
[名]①気質,気性②気分,機嫌

サミュエル・ウルマン

 文学 索引 2

 

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文学 索引 2

2025-02-26 20:18:46 | 文学

  

 

    「邑久大平山 」の画像検索結果                         

1.マッカーサー元帥が座右の銘としていた、     青春の詩 

  2.青春の詩 2012.11.16   

 3.ベルネーゼで見つけた額 ベートーヴェン/ピアノ三重奏曲第7番「大公」

  4.虫明の迫門の曙の見るをりぞ都のことも忘られにける 

 5.【閑吟集で1~10のお題】 

6.八木重吉- 私は、友が無くては、耐へられぬのです。しかし、私には、ありません。 

 7.万葉の岬 2015.01.10 

 8.種田山頭火 2013.08.08 

 9.龍之口八幡宮 俳句 2012.03.15 

 10.紐帯ちゅうたい 

 11.弱い紐帯の強さ(よわいちゅうたいのつよさ)

 12.童謡の小径の歌碑 2013.03.28   

13.長寿の心得・ひとつの言葉・青春の詩・友ある者・小津安二郎の言葉 

 14.中秋の名月 2014.09.09   15.お月見のはなし

 

文学索引 0

文学 索引 1 

 文学 索引 3

夏目漱石 索引

文学 2016・2017 索引 4

 

 

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備中神楽鑑賞会 前編 2020.1.12 「29」

2025-02-21 13:24:33 | 文学

備中神楽鑑賞会 前編 2020.1.12

備中神楽は備中地方に伝わる神楽です。荒神様を招き、その前で演じることから、荒神神楽とも呼ばれていました。

荒神様は、民俗信仰の神様で、恐ろしい神ではありますが、家や部落、農耕などに使用する牛馬の守り神として祭られてきました。

荒神様の魂を安らげ、五穀豊穣と、家内安全を祈るために行なわれたものですが、

江戸時代末期になって、国学者の西林国橋が、『日本書紀』や『古事記』の神話をもとに、「大国主命の国譲り」など芸能的要素の強い神代神楽をつくり、

これが人々の人気を呼んだことから、備中神楽の中心的な舞となりました。

備中神楽

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

  

 

索引  文学  2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020

備中神楽鑑賞会 後編 2020.1.12 「29」

 

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備中神楽鑑賞会 後編 2020.1.12 「29」

2025-02-21 12:23:53 | 文学

備中神楽鑑賞会 後編 2020.1.12

 

備中神楽 鬼退治 神光社 2017/11/25

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

索引  文学  2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020

備中神楽鑑賞会 前編 2020.1.12 「29」

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索引  100分de名著  ボーヴォワール「老い」

2025-02-20 13:48:00 | 文学

索引  100分de名著 

 ボーヴォワール「老い」

 

「人生100年時代」が到来し、100歳まで生きる人生に備えよ、といわれている現代。

平均寿命は、10年前と比べるとおよそ3年延びました。

65歳以上は人口の3割で、4人にひとりは高齢者という社会を私たちは生きています。

これは、人類が初めて遭遇する事態といえます。

このテーマにいち早く手をつけ、多角的に「老い」の姿をとらえたのが、哲学者・作家のシモーヌ・ド・ボーヴォワール(1908-1986)です。

彼女が62歳の時に書いたのが「老い」。フェミニズムの代表作「第二の性」と並ぶ名著として知られている本です。

「第二の性」では、女は女であるが故に人間性を疎外された存在であると論じましたが、「老い」のなかでも老人が老い故に人間性から疎外された存在だと説きます。

女も老人も社会から「疎外された存在」なのです。

自身が女であることから「第二の性」を書き、老いの始まりに立って「老い」を描く…当事者として書かずにはいられなかった切実な書物なのです。

ボーヴォワールは、「老齢は我々を不意にとらえる」と書きます。

老いとは他者から指摘されて知る、認めがたいものなのです。

この「老い」から目をそらさずに、外部(生物学的、歴史的、社会的見地)からと、内部(老いの発見と受容)からの両面で、徹底的に「老い」を論じていきます。

その筆は見過ごされがちな老人の性にも及び、老人=情欲から解放された清らかな存在という、ステレオタイプの老人像を容赦なく打ち砕きます。

「老い」が書かれてから半世紀。高度資本主義社会が到来し老人は増え続けていますが、相変わらず、生産性の低い者たちとして蔑視され続けています。

そんな中で、ボーヴォワールはどのようなヒントを私たちに与えてくれるのか? 

HAUSER - Intermezzo from Cavalleria Rusticana

 

100分de名著  ボーヴォワール「老い」第1回  老いは不意打ちである

100分de名著  ボーヴォワール「老い」第2回  老いに直面した人びと 

100分de名著 ボーヴォワール「老い」第3回 老いと性 「63」

100分de名著 ボーヴォワール「老い」第4回 役に立たなきゃ生きてちゃいかんか! 「63」

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100分de名著 ボーヴォワール「老い」 第1回 老いは不意打ちである

2025-02-20 13:47:41 | 文学

100分de名著  ボーヴォワール「老い」 

第1回 老いは不意打ちである

ボーヴォワールは「第二の性」で、女とは社会的、歴史的に作られた存在だと論じ、女性が社会のなかで、搾取されていると説いた。

同じ手法で「老い」に着手し、老人もまた社会から疎外された存在であると説く。

「老い」が書かれた1970年代、消費社会が極まり生産性のない「老人」が疎外されているのにそれについて全く語られることはなかった。

だからこそ、「老い」をとらえ直す必要があるという。

第一回は、「老いは文明のスキャンダルである」と語るボーヴォワールの視点から、人類にとって「老い」とは何かを考える。

HAUSER - Intermezzo from Cavalleria Rusticana

人は女に生まれるのではない、女になるのだ。

 社会的弱者  女・子供・お年寄り・障害者

 老人→中途障害者

 

女性の境遇は色情の対象

索引  100分de名著  ボーヴォワール「老い」

100分de名著  ボーヴォワール「老い」第2回  老いに直面した人びと 

 

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100分de名著  ボーヴォワール「老い」  第2回   老いに直面した人びと  「63」

2025-02-20 13:47:24 | 文学

100分de名著  ボーヴォワール「老い」 

 第2回 老いに直面した人びと 

 

著名な作家に対して「60歳を過ぎて書くものは二番煎じのお茶ほどの価値しかない」と喝破するボーヴォワール。

作家ばかりではなく、アインシュタインら科学者、チャーチルら政治家など、

老いによって創造性や判断力を失った職業人たちが過去の業績にこだわり柔軟さを失っていく姿を容赦なく描き出す。

その一方で、90歳近くになっても敢然と平和運動に取り組む哲学者ラッセル、衰えをなんのてらいもなく聴衆にさらすゲーテなど肯定的な老いの姿を描くことも忘れない。

第二回は、著名な職業人たちの老いの姿を通して、ひるむことなく「老い」をさらけ出して生きていくことの大切さを考える。

HAUSER - Intermezzo from Cavalleria Rusticana

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

索引  100分de名著  ボーヴォワール「老い」

100分de名著 ボーヴォワール「老い」第3回 老いと性 「63」

 

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100分de名著 ボーヴォワール「老い」第3回 老いと性 「63」

2025-02-20 13:47:09 | 文学

100分de名著 ボーヴォワール「老い」

 第3回 老いと性  

フェミニストでもあるボーヴォワールは老人の性にも言及する。

男性から見て性的な存在である女性は長らく、自らの性を語ることが許されてこなかった。

同じく老人も性から解脱した人間としてとらえられてきた。

「老人は純潔であるべき」という道徳に対し彼女は異議申し立てを行う。

階級、ジェンダー、生物学的な見地から多角的に分析し、老人に対するステレオタイプの決めつけを否定するのだ。

第三回は、40代で年下の男性と恋に落ちたというボーヴォワールならではの視点から、老いても人間は性から解放されないがきちんと向き合う道もあるという、

ポジティブな「老人の性」のあり方を伝える。

HAUSER - Intermezzo from Cavalleria Rusticana

 

 

 

 

 

 

  

 

 

索引  100分de名著  ボーヴォワール「老い」

100分de名著 ボーヴォワール「老い」第4回 役に立たなきゃ生きてちゃいかんか! 「63」

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100分de名著 ボーヴォワール「老い」第4回 役に立たなきゃ生きてちゃいかんか! 「63」

2025-02-20 13:45:19 | 文学

100分de名著 ボーヴォワール「老い」

第4回 役に立たなきゃ生きてちゃいかんか!

「老いた人どう処遇するかでその社会の姿がわかる」と考えたボーヴォワール。

各国の社会保障制度や年金制度、高齢者施設の在り方などを徹底的に調査した彼女は、現行の制度では、人間の尊厳は踏みにじられていると批判する。

更に、先駆的な認知症や安楽死への考察などを交え、数少ない理想的な対策の事例を通して、人間が尊厳をもって老い、死ぬことができるためには何が必要かを徹底的に考えぬくのだ。

第四回は、「老いは文明が引き受けるべき課題だ」という視点から、老いてもなお尊厳のある生き方ができる社会とはどんな社会なのかを深く考える

HAUSER - Intermezzo from Cavalleria Rusticana

 

   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

索引  100分de名著  ボーヴォワール「老い」

100分de名著  ボーヴォワール「老い」第1回  老いは不意打ちである

 

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索引 100分de名著  ボーヴォワール「老い」

2025-02-20 13:44:18 | 文学

索引 100分de名著  ボーヴォワール「老い」

「人生100年時代」が到来し、100歳まで生きる人生に備えよ、といわれている現代。平均寿命は、10年前と比べるとおよそ3年延びました。

65歳以上は人口の3割で、4人にひとりは高齢者という社会を私たちは生きています。

これは、人類が初めて遭遇する事態といえます。

このテーマにいち早く手をつけ、多角的に「老い」の姿をとらえたのが、哲学者・作家のシモーヌ・ド・ボーヴォワール(1908-1986)です。

彼女が62歳の時に書いたのが「老い」。フェミニズムの代表作「第二の性」と並ぶ名著として知られている本です。

「第二の性」では、女は女であるが故に人間性を疎外された存在であると論じましたが、「老い」のなかでも老人が老い故に人間性から疎外された存在だと説きます。

女も老人も社会から「疎外された存在」なのです。自身が女であることから「第二の性」を書き、老いの始まりに立って「老い」を描く…当事者として書かずにはいられなかった切実な書物なのです。

ボーヴォワールは、「老齢は我々を不意にとらえる」と書きます。

老いとは他者から指摘されて知る、認めがたいものなのです。

この「老い」から目をそらさずに、外部(生物学的、歴史的、社会的見地)からと、内部(老いの発見と受容)からの両面で、徹底的に「老い」を論じていきます。

その筆は見過ごされがちな老人の性にも及び、老人=情欲から解放された清らかな存在という、ステレオタイプの老人像を容赦なく打ち砕きます。

「老い」が書かれてから半世紀。高度資本主義社会が到来し老人は増え続けていますが、相変わらず、生産性の低い者たちとして蔑視され続けています。

そんな中で、ボーヴォワールはどのようなヒントを私たちに与えてくれるのか? 

番組では、自らも「老い」の問題を思索し続ける、社会学者の上野千鶴子さん(東京大学名誉教授)を指南役に迎え、

「人間にとって老いとは何か」「老いを疎外しない社会はどうしたら作れるのか」といった普遍的なテーマを考えていきます。

 ボーヴォワール

100分de名著  ボーヴォワール「老い」第1回  老いは不意打ちである

100分de名著  ボーヴォワール「老い」第2回  老いに直面した人びと 

100分de名著 ボーヴォワール「老い」第3回 老いと性 「63」

100分de名著 ボーヴォワール「老い」第4回 役に立たなきゃ生きてちゃいかんか! 「63」

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索引 『ショック・ドクトリン』 ナオミ・クライン 

2025-02-19 14:34:10 | 文学

索引 『ショック・ドクトリン』 ナオミ・クライン 

チリの軍事クーデター、天安門事件、ソ連崩壊、米国同時多発テロ事件、アジアの津波災害等々、

大きな惨事と並行して起こった出来事を一つの視角から徹底的に検証し「強欲資本主義」とも呼ばれる経済システムが世界を席巻した原因を明らかにした著作があります。

「ショック・ドクトリン」。カナダ人ジャーナリストのナオミ・クラインの代表作です。

市場原理主義を唱える経済学者ミルトン・フリードマンは、「真の変革は、危機的状況によってのみ可能となる」と述べました。

ナオミ・クラインはこれを「ショック・ドクトリン」と呼び、先進諸国が途上国から富を収奪することを正当化する最も危険な思想とみなします。

近年の悪名高い人権侵害は、反民主主義的な体制による残虐行為と見られてきましたが、実は民衆を震え上がらせ抵抗力を奪うために綿密に計画されたものであり、その隙に市場主義改革を断行するのに利用されてきたといいます。

フリードマン率いるシカゴ学派は「大きな政府」や「福祉国家」をさかんに攻撃し、国家の役割は警察と国防以外はすべて民営化して市場の決定に委ねよと説きます。

そして、アメリカなど先進国の民主主義下では推進できなかった大胆な市場原理主義的改革を断行したのが、ピノチェト独裁下のチリでした。

一般市民の処刑や拷問が横行し社会全体がショック状態になったことにつけこむように、シカゴ学派出身者がブレインとして活躍し市場開放を断行。

その結果、チリの産業経済は外資の餌食となり収奪され尽くしました。クラインによれば、チリは「ショック・ドクトリン」の最初の実験台になったのだといいます。

「ショック・ドクトリン」は、その後も世界中で応用され続けます。戦争終結後のイラクで連合軍暫定当局(CPA)のブレマー代表は、意図的に無政府状態と恐怖の蔓延を助長し、市民を思考停止状態へ。

それを好機として過激な市場開放を断行し、イラクはアメリカ企業の草刈り場と化します。

人類最古の文明遺産の徹底した破壊と掠奪、既存体制の完全な抹消という発想は、個人をショック状態にして洗脳し言いなりにさせるCIAの拷問手法と驚くほど重なるといいます。

Bring Him Home (from Les Misérables) - The Piano Guys

 ナオミ・クライン 

100分de名著 『ショック・ドクトリン』 ナオミ・クライン 第1回 「ショック・ドクトリン」の誕生 「85」

100分de名著 『ショック・ドクトリン』 ナオミ・クライン 第2回 国際機関というプレーヤー・中露での「ショック療法」 「85」

100分de名著 『ショック・ドクトリン』 ナオミ・クライン 第3回 戦争ショック・ドクトリン 株式会社化する国家と新植民地主義 「85」

100分de名著 『ショック・ドクトリン』 ナオミ・クライン 第4回 日本、そして民衆の「ショック・ドクトリン」「85」

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100分de名著 『ショック・ドクトリン』 ナオミ・クライン 第1回 「ショック・ドクトリン」の誕生 「85」

2025-02-19 14:31:04 | 文学

100分de名著 『ショック・ドクトリン』 ナオミ・クライン 

第1回 「ショック・ドクトリン」の誕生

今こそ知るべき、「衝撃と恐怖の資本主義」の正体
ジャーナリストのナオミ・クラインは、1970年代のチリの軍事クーデターに始まり、ソ連崩壊、アジア通貨危機、米国同時多発テロ事件とイラク戦争、

また台風や津波のような自然災害など、社会を揺るがす大惨事に乗じて導入された過激な市場原理主義改革の事実を、

歴史的な視点で丹念に追い、この「ショック・ドクトリン(惨事便乗型資本主義)」によって先進諸国が危機状況にある国の富を収奪する構造を明らかにした。

新自由主義が世界を席巻し、私たちの暮らす日本も「ショック・ドクトリン」の標的となり得る現在、改めてこの本を読みとき、

社会を裏側で動かす構造を見抜く方法や、それに立ち向かうためになすべきことについて考えていく。

「ショック・ドクトリン」とは、社会に壊滅的な惨事が発生した直後、人々が茫然自失している時をチャンスととらえ巧妙に利用する政策手法だという。

最初にこの手法が大々的に行われたのは、70年代に起こったチリ軍事クーデター。

徹底した民衆弾圧で社会全体がショック状態にある中、ミルトン・フリードマン率いるシカゴ学派が乗り込み、市場原理主義的な改革を断行。

国営企業の民営化、規制の撤廃、貿易の完全自由化で、チリの産業経済は外資の餌食に。空前の格差社会が生まれていく。

第一回は「ショック・ドクトリン」の起源を探り、今、世界を席巻している新自由主義がいかにして生まれたかを検証する。

Bring Him Home (from Les Misérables) - The Piano Guys

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

索引  100分de名著 ②

索引 『ショック・ドクトリン』 ナオミ・クライン 

100分de名著 『ショック・ドクトリン』 ナオミ・クライン 第2回 国際機関というプレーヤー・中露での「ショック療法」 「85」

 

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100分de名著 『ショック・ドクトリン』 ナオミ・クライン 第2回 国際機関というプレーヤー・中露での「ショック療法」 「85」

2025-02-19 14:30:49 | 文学

100分de名著 『ショック・ドクトリン』 ナオミ・クライン 

第2回 国際機関というプレーヤー・中露での「ショック療法」 

今こそ知るべき、「衝撃と恐怖の資本主義」の正体
ジャーナリストのナオミ・クラインは、1970年代のチリの軍事クーデターに始まり、ソ連崩壊、アジア通貨危機、米国同時多発テロ事件とイラク戦争、

また台風や津波のような自然災害など、社会を揺るがす大惨事に乗じて導入された過激な市場原理主義改革の事実を、

歴史的な視点で丹念に追い、この「ショック・ドクトリン(惨事便乗型資本主義)」によって先進諸国が危機状況にある国の富を収奪する構造を明らかにした。

新自由主義が世界を席巻し、私たちの暮らす日本も「ショック・ドクトリン」の標的となり得る現在、改めてこの本を読みとき、

社会を裏側で動かす構造を見抜く方法や、それに立ち向かうためになすべきことについて考えていく。

「ショック・ドクトリン」を国際機関も推し進めることを示したのが1997年の「アジア通貨危機」の事例だ。

タイのバーツは暴落、韓国も国家破産寸前に追い込まれる。欧米各国が救済に動かない中、IMFがついに重い腰を上げる。

だが融資をするための条件として、貿易自由化、基幹産業の民営化、財政赤字の解消など厳しい条件を課した。

その結果、いずれの国も外資系企業の餌食となっていく。中露などの大国も、国家が主導して同様の事態を引き起こしていく。

元々弱体化した国々を援助する目的で創設されたIMFや、西側陣営とイデオロギーを異にする大国が積極的に新自由主義政策を導入するのはなぜか。

第二回は、アジア通貨危機、天安門事件、ソ連崩壊等の事例を通して、国際機関や大国が特定の利害に追従するように変貌してしまった原因を探る。 

 

Bring Him Home (from Les Misérables) - The Piano Guys

  

索引  100分de名著 ②

索引 『ショック・ドクトリン』 ナオミ・クライン 

100分de名著 『ショック・ドクトリン』 ナオミ・クライン 第3回 戦争ショック・ドクトリン 株式会社化する国家と新植民地主義 「85」

 

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100分de名著 『ショック・ドクトリン』 ナオミ・クライン 第3回 戦争ショック・ドクトリン 株式会社化する国家と新植民地主義 「85」

2025-02-19 14:30:33 | 文学

100分de名著 『ショック・ドクトリン』 ナオミ・クライン 

第3回 戦争ショック・ドクトリン 株式会社化する国家と新植民地主義 

イラク戦争後、占領政策をまかされた連合軍暫定当局(CPA)のブレマー代表は意図的に無政府状態と恐怖の蔓延を助長し市民は思考停止状態に。

それを好機として過激な市場開放を断行。そこに米企業が群がった。

一方で、この戦争の発端である米国同時多発テロによりセキュリティ産業バブルが生じ、国防の主要機能の急速なアウトソーシングが始まった。

「コーポラティズム国家」の誕生だ。政府高官は続々とそれら企業に天下り、そこで生まれる利益を欲しいままに。

占領下のイラクもこうした米企業に食いものにされていく。

第三回は、戦争を利権の巣窟と化す「コーポラティズム国家」の問題性を暴き出す。

Bring Him Home (from Les Misérables) - The Piano Guys

 

 

 

索引 『ショック・ドクトリン』 ナオミ・クライン 

100分de名著 『ショック・ドクトリン』 ナオミ・クライン 第4回 日本、そして民衆の「ショック・ドクトリン」「85」

 

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