冬子さんの怒り

いつも穏やかな冬子さんが珍しく怒っている
もう、ｔｖをつけるのが嫌になりますわ

本当に何て品位のないお役人が揃っているんでしょうね
恥ずかしくて、口にするのもけがらわしいったら・・・。

マスターも冬子さんのカップにコーヒーを注ぎながら、ｔｖのニュースに耳を傾けている。
いくら勉強して一流の大学出て出世したって中身がこれじゃあね、話になりませんよね。

なんか、情けないですよね。
外国からも、日本のセクハラに対する認識の低さを、指摘されてるみたいですよ。

三人揃ってため息。
離れた席に座っていたパート帰りのおばさんたちも、こいつの顔みると寒気がするわと言っている。

それにしても名乗り出た女性記者の勇気を無駄にすることのないように、願いたい。
ウヤムヤは、許しませんよ、冬子さんがｔｖ画面に向かって語気を強める。

ドアが開いてヤマさんが入って来た。
マスター、アイスコーヒー、ちょうだいよ。

今、それどころじゃないわよ！
おばさん達の怒りに、意味がわからないヤマさんは、困っている。