原作:伊坂幸太郎
監督:森淳一
主題歌:♪Sometimes/S.R.S
出演:
奥野泉水 加瀬亮 兄
奥野春 岡田将生 弟
奥野正志 小日向文世 父
奥野梨江子 鈴木京香 母
夏子 吉高由里子
葛城由紀夫 渡部篤郎 山内
岡田義徳 大学の友
コッセこういち 大学の研究員
熊谷知博 奥野泉水(幼少期)
北村匠海 奥野春(幼少期)
ほか
渡部篤郎さんが出ているし、伊坂幸太郎さん原作で以前から気になっていたのが
「GYAO!」の無料配信でやっていたから観てみた
【内容抜粋メモ】
春が2階から落ちてきた(桜のシーンから 春は弟の名前
親が県会議員の女子生徒が高飛車でムカつくから集団レイプする計画を止めに行く奥野春
その女子生徒もバットで一発殴る それを見て驚く兄・奥野泉水
バットは父からの誕生日プレゼント
イズミは大学で遺伝子を学んでいる
母親の命日
壁に勝手に描かれた絵を消すハル
消す前と消した後の写真を撮って依頼主に見せる仕事
2人で久しぶりに帰省 養蜂業の父
父はおでんシチューみたいなものを作る
ガンジー:人間は生きるために食べるべきで味覚を楽しんではいけない
放火のニュースを流すテレビ
「仙台市内で5件目 同一犯の可能性もある」
ハル:さっきいた場所の近くだよ
現場にもアートが描かれている 「CAN」「GOD」の次は「Talk」
イズミ:
ハルはモテモテで家まで来て掃除しているコもいた
春を追いかけてるから「夏子」と呼んでた 女子に興味がないハル
「父が食あたりした」と電話してくるハル
ハルを写メって喜ぶ女子学生 話しかけられても無視してアートを消す仕事に戻る
またゴミ集積所で放火
「遺伝か破壊か」の論文を書いているイズミは現場を見に行く ハルもいる
放火現場の近くにはグラフティアートが必ずあると気づく
地図に記していくと全部一致する
兄:グラフティアートはメッセージなんだよ God can talk ant go to America
現場を回る2人
兄:お前、女嫌いなの?
ハル: 性的なものを神聖化したりとかが嫌いなんだよ もっと面白い話を聞かせてくれってね
また帰省 アルバムを見るといつも同じ格好の兄弟
ハルの後ろに夏子が全部映りこんでいるのに気づく
父:入院するんだよ がんだって 胃に腫瘍が見つかって 手術すれば大丈夫だろう
手術の日
兄:どうしてあんな風に大事なことをカンタンに言うかな
ハル:ほんとに深刻なことは陽気に伝えるべきなんだよ
父母の出会い話になる 遭難しかかった父母
真冬 雪道をクルマで走っていた父・正志は、クルマが故障した梨江子と会う (小日向さんのヅラ可笑しい
正志:
雑誌のモデルさんですよね? 役場で働いていて撮影許可に関わってるんです
今年一番の積雪量になるってニュースで言ってました
人間は呑まず食わずで何日生きられるんですかね
明るいジャズを流すと「止めてくれ」という梨江子
正志:
ローランド・カークは鼻で演奏したりする 生まれてすぐ失明した
目に見えるものが1番と思っている者にはそんなことは出来ない
このクルマ、もうすぐガソリンが底をつきます
2人で陽気な音楽を聴きながら過ごす
その後、結婚して、イズミが生まれた
母:フシギ 私は結婚して子育てするタイプじゃないと思っていたから ずっと昔からこうなることが決まってたみたい
「280 century ago」
張り込みをしている2人 アートが見つかっても放火の数が合わない
犯行時間は午前2時頃まで 道で別れる兄弟
野菜の歌を歌いながらイズミと家に帰ると、不審な男が入ってきてレイプされた母
ベビーカーで泣くイズミ(ハルはレイプ犯の子ども?
イズミは帰り道にタバコに火をつける男を見かける
ハルから「放火だ」と電話があり、途中、葛城由紀夫(渡部篤郎)とぶつかる
2人で火を消す 犯人に間違われるからと逃げる
役所でレイプの噂をしている主婦 新聞記事を読む父
家に誰か来ても出ない母 父が財布忘れたと電話して外に出る妻 祭りを見ていく
妻:財布忘れたなんてウソでしょ? タダシくんはウソつくと唇を触る 気になっていることがあるの
婦人科に行くと妊娠10週目と分かる
父:産んで育てよう
外国の芸術家が使ってた別荘に引っ越す
妻は次男を春と名づける 「どっちも英語にするとspringなの」
父を見舞いにいくイズミ ハルが持ってきたクロスワードパズルの本を見てひらめく
イズミ:
これまでのアートの頭文字を並べると遺伝子の文字列になる
遺伝子はヒトの設計図みたいなもの 3文字1セットでコドン表と同じになる 二重螺旋だ
互いに結びつく文字が決まってる これは遺伝子配列を使った暗号だよ
放火してる場所を予告してるとか (ハルが犯人だよ
大学でもずっと調べるイズミ
山内:
犯罪は遺伝するっていうよ 思春期の反社会的行動の素因になる
24年前にこの辺であった連続レイプ事件のこと知ってる?
少年院に5年入っただけで、最近戻ってきてるらしい 裏で売春の斡旋やってるんだって
(だから性犯罪の刑期は甘いんだよ 心の傷は一生 それになぜ風俗店を放置しておくのか理解できない
無言になるイズミ 知ってるの?
すっかり明るい母 自然あふれる場所に暮らしている
父:2人で遊んできたのか? が口癖
ハルがアートの金賞に選ばれた
「親に描いてもらったんだろ!」とクラスメートに言われる
そのコを突き飛ばして親に怒られる
「お父さんの遺伝かしら? そういえばお顔も全然似てませんね
もちろん知ってますよ この町の人はみんな」
絵で親を殴るハル それを見て、母も絵で相手の尻を叩く
ハルはピカソが死んだ日に産まれたんだと言う父
親子鑑定をしていた友人がたまたま調べたら 99.7%でマッチした人がいたと話す
レイプ犯・葛城由紀夫がバーにいるのを見ているイズミ
アルコールがダメでいつもジンジャーエールを飲んでいる
同じテーブルに夏子がいる
ユキオがトイレに立ち、吸っていたタバコを採取しているところを見られて逃げる
ハルが父を手伝っている間に部屋に入り、ハルの髪の毛なども採取しているとハルが入ってきて誤魔化す
ハル:
スズメバチがまた来て、ミツハチを攻撃して女王蜂を守っている
ガンジーは非暴力が最大の武器だと言ったけど幻想だ
人間の悪ははるかに超える 放置してたら犯罪者は永遠に繰り返す
イズミはユキオのマンションを訪ねる
女子学生がたくさんいて、妹を探していると偽る 放火の記事を集めているユキオ
イズミ:あなたは自分がしていることを悪いと思ったことはありますか?
ユキオ:
強姦てあるでしょ 悪いこと? 理由は? 相手が可哀相だから?
でも、自分は気持ちいいだけ だから強姦は悪じゃない
よく「相手の気持ちを考えろ」っていうヤツがいるだろ オレは想像力の塊だよ
相手がどれだけ痛いか苦しいか 充分すぎるほど分かってる(サイコパス?
その先を想像する この苦痛はオレと何の関係もない
イズミ:やったことがあるみたいですね
ユキオ:
青春の1ページってやつだな 写真見せてやろうか 全部とってあるんだ
強姦は処女にかぎる 必死で抵抗するから
子どもを産んだ女はつまんない レイプしてくれてありがとうございますって感じ
その帰り道にも夏子がいる ハルをストーカーしてるうちに真実を全部知ってるのでは?
ハル:お兄ちゃん レイプって何? みんながそう言ってる
兄:ファンタグレイプ(イズミはいつから気づいたんだろう?
母は交通事故で亡くなった
警官:悩みを抱えていたことは? 念のため自殺の可能性も・・・
父:妻は自殺なんかしません
父:
お前たちに話しておくことがある 成人してから話そうと思っていたが
17年前にレイプ事件があり、母さんも被害者の1人 妊娠してその子どもがハルだ
妊娠した時、神さまの怒鳴り声が聞こえた 「自分で考えろ!」って
神さまのあり方としてなかなか正しい オレは即座で決断した
だからハルはオレの子ども オレたちは最強の家族だ
タバコと髪の毛で遺伝子を調べるイズミ 99.7%でマッチしたと出る
「殺人 方法」で検索するイズミ いろんな方法がある中で「溺死」をクリック
レンタカーや道具を用意し、ダムを選び、ユキオに電話
イズミ:例の写真を高く買いたい その手のマニアがいて 海外の人間なので絶対大丈夫 明日の夜の22時に伺います
ハル:
また新しいアートが見つかった(ハルは店でジンジャーエールを頼む
なにか隠してる? 枕から髪の毛とって遺伝子検査したんじゃないの?
調べてどうにかなるの? 明日いける? また見張りに行かないと
イズミ:明日はダメだ! 少しは将来のこと考えろよ オレもずっとお前のお守りは出来ないんだよ!
そこにも夏子がいて逃げるのを追いかける
イズミ:つけまわす目的は何だよ!
夏子:
私が追いかけてるのはハルさんです(やっと夏子だと分かるイズミ
整形したんです 相手にしてくれないのはキレイじゃないからだと思って
「ああ君か」ってすぐ言われました 全身整形して生まれ変わったと思ったのに
お蔭でやっと諦めがつきました でもハルが心配で
消してる落書き あれは全部ハルさんが描いた 自分で描いて、自分で消してる
精神が不安定です 助けられるのはお兄さんしかいない 連続放火犯はハルさんです
(兄に気づいて助けて欲しかったのか
クルマに火をつけるハル 部屋にハルはいない ケータイも通じない
寝ている父のベッドに前に住んでた家の写真がある
イズミ:オレたちは最強の家族だよね?
(完全犯罪なんて不可能なのに 誰も喜ばない それより弟を守ることだ
ガンジーなどのポスターの裏から地図やユキオの写真、記事が出て来る
夏子:
30箇所ある これから放火する場所とか
私、この人とハルさんが放火現場で言い争ってる所見ました どういう関係ですか?
レイプの犯行現場と放火場所が同じだと気づく
ハル:アートが見つかった また放火が起きるよ と電話がくる
イズミ:チャイコフスキー ゴーギャン アルキメデス 頭文字が全部遺伝子記号になってる
次は「gets attacked」 許されざる者悔いを受ける
イズミ:これで終わりだ ストップコドンだ 遺伝子暗号の終わりを意味している そっか分かった
以前の家にバットを持って来るハル ガソリンをまく そこにユキオが来る
ユキオ:
あちこち放火して、その記事を送りつけて、頭おかしいんじゃないのか?
お前、オレの子どもなんだって? お前の家は恥を隠すこともしないのか? 恥ずかしい一家だな
オレは生まれてこのかた何も反省することはない たかだかレイプだよ
記事に火をつけて投げるとガソリンに引火する
ハル:浄化だよ 火には浄化作用がある お前自身も
火の海に入るイズミ
ユキオ:父親を殺すのか? オレがあの女をヤラなければお前はここにいないんだよ? 血がつながってるんだよ!
ハル:オレの父親はがんと闘ってるあの人だけだよ
ユキオをバットで殴るまくるハル こんなことしても父母は喜ばないのに
父が目覚めると、兄弟が寝ている 黒く焦げたバットがある
まだ養蜂をする父 ラジオで火事のニュースが流れる
イズミ:遺伝子ならオレが興味を持つと思ったのか?
ハル:大事な時はいつも兄貴がいたから オレはこう見えて臆病なんだ
イズミ:知ってるよ
ハル:警察に行くよ
イズミ:
お前がやったことは悪いことじゃない お前は何千回も考えたんだろ
それを裁判官にとやかく言われる筋合いはない オレもあいつを殺そうと企んでた
父:
2人で遊んでいたのか? 昨日病院行ってきた リンパに転移してダメらしい
死ぬことは怖くない オレに怖いものはない
いや、あれは怖かったな 母さんが「一緒に暮らしましょう」って役場に乗り込んできて
みんなが「なんでお前なんだ!?」て糾弾したんだ
お前たちに聞きたいことがある オレに隠れて何かをやった 悪いことだ
ハル、お前はオレに隠れて何か大事なことをやった
「何もない」とウソをつくハルは唇に触る お前はオレに似てウソがヘタだな
サーカスを見に行った時の回想
ピエロが空中ブランコで落ちそうになるのを心配するハル 見事に成功させるピエロ
母:あんなに楽しそうなんだから落ちるわけないじゃない
父:楽しく生きていれば、地球の重力なんて消してしまえるんだよ
養蜂をやる兄弟 次のやり方が分からず本を取りに行く
父はもういないのか 父母の写真が並べてある
ハル:
これからどうすればいいか神さまに相談してた
何も言わない 忙しいんだよ神さまも
ガンジーは「自分自身がこの世で見たい変化になりなさい」て言ったんだ
そこにまた夏子がいて逃げる
イズミ:ハルが2階から落ちてきた
***
2人の罪は? 情状酌量? 善悪の境界線も曖昧だからね
エンディングで流れる曲いいな
伊坂さんの原作がいいから、映画も良くなったんだろう
原作は読んでいないから、また微妙に違ってるかもしれないけれども
ウィキを調べたら、そもそも伊坂さんの本も映画も何も知らないことが分かった 名前だけ知っていたんだな
でも、この映画に流れる空気感は、想像していたよりずっと軽い
理由は、小日向文世さんのキャラクターと父親のポジティヴな世界観
兄弟の哲学的で愛情の絆で結ばれたやりとりだ