メランコリア

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『子どもの人身売買 売られる子どもたち』(リブリオ出版)

2013-12-04 19:45:43 | 
世界の子どもたちは今『子どもの人身売買 売られる子どもたち』(リブリオ出版)
アムネスティ・インターナショナル日本/編著

以前読んだ『児童労働 働かされる子どもたち』と同シリーズ。
世界の児童労働の実態だけでも信じられなかったのに、子どもの人身売買がまさかここまではびこっているとは思わなかった。
しかも、日本も少女たちの性的搾取などに深く関わっていることを知って余計にショックだった。
単純に貧困だけでなく、その背景には昔からの慣習も絡んでいることなど、とても勉強になる1冊。

「アムネスティ・インターナショナル」
1961年イギリスで発足。「良心の囚人」と呼ばれる人々の釈放、死刑の廃止、難民の人権保全など、さまざまな人権問題に取り組んでいる。


【内容抜粋メモ】

************************************人身売買とは?
人身売買の最大の原因は貧困。

【搾取の4タイプ】
1.売春による搾取
2.その他の性的搾取
3.奴隷制またはそれに類する慣行
4.人体器官の摘出

「人買い」
子どもを買って働かせる場所(工場、農地、屋敷)へ売るブローカー。

「メールオーダー式の花嫁」
専門のブローカーが花嫁候補のカタログやブログを作成し、
金を払ってでも結婚したい男性に手数料をとって紹介するビジネスが横行している。


毎年約120万人の子供が人身売買の被害に遭っている(国連調査
約60~80万人が国境を越えて取引され、うち80%が女性・少女、50%が子ども。

アフリカ最大の経済大国である南アフリカは、売買の目的地でもあり、通過国となっている。
東南アジアから日本へのルートがあり、組織犯罪集団の活動がある。

ヨーロッパの人身売買は、ほとんどが東から西への売買。

2006年5月、FIFAワールドカップを前に、
世界中からやってくる大勢のサポーターに紛れて人身売買が行われないよう、
ILO(国際労働機関)は警戒を呼びかけた。


紛争地域での性搾取
・紛争によって保護者を失った子どもが大勢いること。
・社会が不安定で国に力がなく、法の執行体制が整ってないこと。
・国際社会が大勢の兵士を送り込んでいること。

貧しさに負けて親がわが子を売り渡すというケースは実は少ない。
ストリートチルドレンなどや、正当な労働をするつもりで騙される。
紛争地帯では、武装勢力に住民が拉致される場合がある。
麻薬や密売品を移動させるための仕組みをもっている犯罪組織が人身売買にも関わるようになってきた。


●未成年の性搾取
エイズへの漠然とした恐れから、経験が少なければ比較的安全だろうという思い込みや、
処女とセックスすればエイズが治るという迷信などから、若年者への需要が高まっている。


ジェンダーの問題
アジアの一部の国では、家同士の損害賠償として、お金や物と同様に女の子をやりとりする慣習が残っている
女児は、家族のために尽くすことが当然とされている。
日本でも男子が優先されることがある。底に流れる意識は共通している。


●児童労働
危険な農薬を使っている農場で働かせるなど、病気になったり、時には死に至ることもある。
犯罪に関わる仕事で命を失う場合もある。
麻薬中毒にさせられ、救い出しても、依存する薬物を入手するためにまた売春に戻ることも多い。


************************************世界での状況

【ラオス】
若い国であり、19歳以下の人口が55%。発展途上国のなかでも貧しい国のひとつ。
人口の73%が1日2ドル以下で生活している。
農作業で暮らしてきたが、それ以外の商品を買うには、現金収入が必要。
わずかな現金収入があるかないかで生活レベルが違ってくる。

いちばん多い職業は公務員で、かなり給料が安い。
教育レベルが低いと、家で農業を手伝うか出稼ぎに行くことになる。


警告看板の一例「人身売買の被害者にならないで!」


●タイに売られる少女たち
叔母が「タイでの果物売りの仕事」を紹介してくれた。

実は寝たきりのおじいさんの世話をすることだった。
雇い主に「私はあなたを買ってきた。バス代も負担した。辞めたいなら自分で払いなさい」と言われて初めて売買されたことに気づく。

雇い主夫婦は金が必要になったからといって少女を売春宿に売ってしまった。
周囲は高い塀に囲まれ、24時間警備員が見張っている。
少女は叔父に助け出されるまで7年間閉じ込められた。
給料は支払われず、耳を切られたり、歯を折られたり、たえずさまざまな方法で拷問された。


【ブラジル】
貧農地帯や都会のスラム街から集められた子どもが、大人に混じって奥地の森林伐採の仕事をさせられている。


【インドネシア】
スマトラ沖での大地震と津波により、世界中から駆けつけた支援者にまぎれて
人身売買業者が入国し、身寄りを装って国外に連れ出そうとした。


【スリランカ】
・被災後の1ヶ月間に子ども40名が「タミル・イーラム解放の虎」によって少年兵に徴用された
・「善意の寄付者」たちの多くは、海外の人身売買組織と通じたブローカーだと判明した。
・「ワールド・ヘルプ」はアチェの子ども300人をジャカルタに送る計画を申し出たが、
 災害を利用してキリスト教に教化しようとするものだと国内から激しい反発の声があがった。


【ネパール】
ネパールの子どもたちの行き先は、ほとんどインド。
年間5000~7000人の少女が、日本円にして数万円~十数万円程度でインドに売られる。
「周旋人」は国境で少女をブローカーに引渡し→ブローカーは数千円で買った少女を→数万円で売春宿に売り渡す。
オーナーは暴力団や現地警察と組んでいる場合が多く、逃げ出すことができない。
基礎教育が欠けているために搾取されやすい。


インドのHIV感染者は500万人以上と推定されている


ネパール・インド間の国境は、パスポートもビザも不要、自由に行き来できることが人身売買を見逃す要因となっている


マイティ・ネパールが運営するホスピス。HIV感染した女性や子どもらが共同生活している


【カンボジア】

ポル・ポトが政権を握り、200万人が虐殺されたといわれる。
家族をバラバラにして、子どもたちに親を殺せと教えたという。
生物兵器「枯葉剤」の影響はいまだに残っていて、各地に埋めた地雷は大勢を苦しめている。

●東南アジアの性的搾取の特徴
10歳以下で売られ客をとらされる。
幼い女児は一度処女として売られ、「縫い直し」て何度も売られることさえある。
エイズを発症すると追い出される。


【フィリピン】

「セックスツアー」
西欧の小児性虐待者「ペドファイル」が大勢やってくるようになった。
米軍兵士、西欧や日本からの観光客は罰を受けることなく少女を買春していた。

「エンターテナー・ビザ」で入国して性産業で搾取されることもある。
パスポートをとりあげられ、移動の自由もなく、性的・身体的虐待を受ける事件が多数起きている。

「ECPAT(児童買春とポルノ、性目的の人身売買を撲滅する会議)」
1992年に「子どもに対する虐待、搾取、差別に関する子ども特別保護法」ができた。


【中国】

「一人っ子政策」と人身売買
過保護の問題、急速な高齢化の問題、男女比のアンバランス、闇出世児の問題がある。
これは日本と同じ、少子化の弊害。

「一人しか子どもを持てないなら男子がいい」
出生前の性別判定は禁止されているが、隠れてやって、女児は中絶してしまうことによって男児が増えた。
登録外の女子が1000万人以上いると言われる。
結婚相手を見つけられない男性が3000~4000万人いると言われる。
貧しいベトナム人女性や未成年者が、売春婦、奴隷、妻として売られている。


【コソボ・セルビア】
コソボは旧ユーゴスラビアの中でも最も貧しい地域。
国内の不満をそらし、ひとつにまとめるための手段として、他民族への憎しみをかきたてた人たちがいた。
マスコミも手を貸し、憎悪をあおり、虐殺など非人道的な行為に走ったのは一般市民だった。
セルビアからはバルカン半島を経由して毎年12万人もの女性や子どもがEU加盟国に売られて、性的に搾取されている。

「私たちは、寒い季節でも薄いドレスを着て、国連軍の兵隊や警官にサービスさせられた」(アムネスティの調査


【カメルーン】
国民の50%が1日1ドルの貧困ラインを下回る生活をしている。
ILOは2005年に60万人の子どもが児童売買の被害者となったと推定している。


【スーダン】
アフリカの国境線は直線が多い。植民地主義の西欧列強がかなり適当に領土を分けたため、
民族、慣習、宗教、言語もまとまりのない国がたくさんできてしまった。スーダンもその1つ。
ダルフールでは「民族浄化」のための虐殺、紛争がつづいている。

奴隷制度
スーダンでの人身売買の問題は、大量、組織的に行われていること。
民兵がさらい→奴隷商人が仕入れに行き→都会で売る。
そして奴隷の使用が一般的な慣習となっていること。
いまだに西欧の大都市に派遣された政府・団体職員が奴隷を使用しているのが見つかることがある。


【エルサルバドル】
中米には、子どもを米国に「密輸」する組織がいくつもあると言われる。


【モルドバ】
ヨーロッパの最貧困に位置づけられている。
モスクワでのウェイトレスという仕事を紹介され、被害に遭うなど、
公的に確認されただけでも1302人も人身売買された。


【アフリカ】
89%の国で他国との人身売買が行われている。とくに近隣国で起きているのが特徴。
その原因は貧困のみならず、さまざまな要因が絡んでいる。
政治的な不安定性や圧制、民族間や男女間の差別、伝統的な慣習である早婚や出生登録の欠如など。
また、呪術の儀式のために子どもの臓器が「いけにえ」として使われているという情報もある


************************************ユニセフの取り組み

ILOとユニセフは長年子どもの人身売買と戦ってきた。
子どもの権利条約を実施し、広めることに大きく関わっている。

「子どもの権利条約」
子どもの基本的人権とは、生きる権利、育つ権利、あらゆる種類の虐待や搾取などから守られる権利、
社会的・文化的な生活に参加し、家族の一員として生きていく権利。

ポーランドは第二次世界大戦で国民600万人を失い、うち200万人が子どもだった。
ポーランド人小児科医ヤヌシュ・コルチャック博士の思想も条約に反映されている。

毎年120万人もの子どもが、数十億ドルが動くといわれる商業的性取引に巻き込まれていると推測する。
「選択議定書」によってこの条約を補完・拡充しようとした。

「人身売買議定書」
2000年国連総会において採択された。
国境の管理強化、とくに偽造パスポートが作られないよう質を確保することが締約国に求められる。

 
5歳未満児の地域別死亡率/その原因


「ラクダレース(競駝)」

アラブ諸国で行われ、幼い子どもが騎手として長年使われてきた。
パキスタンなどから4~5歳の子どもがビザもパスポートも持たず連れてこられ、
騎手は軽いほうがいいため、食事も満足に与えられない。
時速約65キロも出るラクダの背に縛り付けられ、万一落下すれば大怪我または死に至る危険な仕事。

ユニセフは政府と協議し、16歳未満の騎手使用を禁止した。
2006年にはロボットによる騎手のレースが試験的に行われた(だったらラクダだけでいいんじゃないの!?


【サウジアラビア】

アブデルマジド・ビン・アブドルアジズ王子は、
路上で物売りや物乞いをする子どもを保護するためにユニセフに支援を依頼した。
2000人以上もの子どもたちを出身国に送還した。

人身売買には、強制結婚、強制労働、家事労働、売春などさまざまな形態があり、メコン川流域諸国で著しく多い。




●その他の取り組み機関
「IOM(国際移住機関)」
「UNHCHR(国連人権高等弁務官事務所」」
セーブ・ザ・チルドレン
エクパット・インターナショナル
ワールド・ビジョン・インターナショナル


************************************日本との関係

2005年の報告書で、国際基準を満たしていない第二階層に分類され「監視対象国リスト」にあげられてしまった。

●殺人事件の背景
1991~1993年に人身売買被害者による殺人事件が20件発生した。
加害者は人身売買の被害者で、借金を背負わされ、監禁され、暴力をふるわれて売春を強制された女性たちが
逃げ出そうとして管理者を殺した事件が相次いだ。

日本には人身売買された被害者が大勢いる。
日本には極東最大の性産業市場があり、アジア人の女性約15万人が働いている。

観光ビザ、興行ビザ、偽造パスポートで入国し、神奈川や長野県に連れていかれることが多い/驚×5000
パスポートを取り上げられ、店の主人は買い取り金額に上乗せした300~500万円を渡航費用などの「借金」として押しつける。
たとえ借金を返しても、別の店に「転売」される。

「女性の家ヘルプ」
人身売買の被害者を受け入れるシェルターを運営。

「人身売買罪」
刑法第226条。人身売買に関与した者への懲役刑を明記。
主に興行ビザの扱いが変わった。審査を厳しくしたことで入国が激減した。

「アジアへの買春観光」
1990年代にセックスツアーがさかんになった。児童を買っても罰する法律がなかった。
日本はいまだに子どもポルノを盛大に発信している。


赤ちゃんの養子斡旋
日本が送り出す側となる海外養子斡旋。外国人の養子として300~500万円で売られている/驚×5000
望まない妊娠によって出産後、すぐに引き取れる日本の赤ちゃんは人気が高い。
正式な養親の審査もなく、その後の監視もなく、子どもの幸せを守ることはできない。


研修ビザと労働搾取
研修ビザが奴隷的な労働の隠れみのとなっている。
研修の名目で外国人を雇い、寮と称して狭い部屋に大勢押し込め、最低賃金以下で働かせる。
研修生は「逃亡防止」のためパスポートを取り上げられ、収入の過半は天引きで強制貯金させられる。
労働組合・政党に入らないという誓約書をとられる。
トイレ時間を書かせ、3分を2分と書いたとしてその日の12時間労働分をカットしたりしていた例もある。

●日本の「人買い」
江戸時代には大きな飢饉だけで4回もあった。
農民は貧困をきわめ、生まれた子どもを間引き、口減らしのために売っていた。

「二・二六事件」
東北地方の農家が貧困をきわめ、売春宿に娘を売る事態が背景にあるという説もある。


●イラクのアブグレイブ収容所での拷問
100人以上の捕虜が死亡。30人以上は殺害されたとみられる。

制度として社会に定着していると、どこが悪いのかなかなか分からない。
時代劇に出てくる「拷問」は、当然として制度の中で行われていた。

「死刑制度」
世界197か国中、137か国が廃止しているが、日本では存続を求める世論がいまだ多数。


************************************身近でできること

●関連団体・活動
「ほっとけない」キャンペーン
「国際子ども権利センター」
「ポラリスプロジェクト」アドボカシー活動
「ECPAT/ストップ子ども買春の会」
「人身売買禁止ネットワーク」
「てのひら 人身売買に立ち向かう会」


●参考図書
「人身売買をなくすために 受入大国日本の課題」吉田容子監修
「山椒大夫」森鴎外(10世紀頃の人身売買の話が出てくる
佐藤春夫(詩人)38歳で谷崎潤一郎前夫人・千代と結婚。新聞で「妻譲渡事件」と報じられた。
「アジアの子ども買春と日本」(明石書店)

「赤ちゃんの値段」(講談社)
・日本人の赤ちゃんは人気が高く、5万ドル(約600万円)ほど支払うそう。
 これは他国の斡旋費用と比べるとほぼ2倍。
・インターネットの競売サイトに出品された赤ちゃんには10万9100ドルの値がついたが運営会社によって取引を中止された。
・カンボジアの女子が売春宿に売られる時は、1人1~3万円。
・先進国の売春宿の経営者が東南アジアから少女を買う場合は6000~15000ドル(約72~180万円)。


************************************南アジアの少女売買の実態例

これまで50年間で売られたネパールの少女は推計30万人といわれる。

人身売買は、売春宿の経営者、仲買人、周旋人の連携により巧みに行われる。
周旋人は就職口を斡旋して少女を連れ出す→国境を越えたところで仲買人に引き渡す→インド各地の売春宿に売り飛ばすのが主な手口。

●7歳で売春宿に売られたジーナ
カトマンズの貧しい農家で生まれた。両親は他界。
継母が叔父と呼んでいた男性に「ダサイン(ネパール最大の祭り)見物を兼ねて、彼の子どものお守りをしてほしい」と頼まれた。
その後、叔父の知人と称する男が来て「一緒に使いに行ってくれないか」と頼まれる。
バスや列車に乗り換え、4日目、インド最大の商業都市ムンバイの売春宿に着いた。

売春宿のおかみから「今日から客をとってもらうよ」と言われる。
泣くと殴る蹴るの暴行を加えたため、その日の夕刻、初めて客の相手をさせられた。


暴力とマインドコントロール
暴力で反抗心を打ち砕き、徹底的に服従させ、言葉によるマインドコントロールが行われる。
売春宿のおかみも人身売買の被害者だと明かし、身に着けた金のアクセサリーを見せびらかし、
少女の欲をそそり、どうせ逃げられないなら、この世界で成り上がったほうが得策だと思わせる。

実際、売春宿のおかみは人身売買の被害者が多い。
自力で社会復帰することはきわめて難しく、路上コールガールになるか、周旋人、売春宿の経営に回るしか道がない。
長期間にわたって施されたマインドコントロールは強固で簡単に解くことができないため、売春宿の環境に染まっていく。


色白と処女性へのこだわり
インド人男性は肌の色にこだわる。身分制度により色白ほど高位とされ、縁談にも影響するほど重要視されている。
インド国民の約70%のヒンドゥー教徒は処女性を重んじる。
人身売買される際も11~14歳の少女にもっとも高い値がつけられる。

客の支払った金はすべておかみに奪われる。
医療診断の結果、HIV感染が判明。
保護されてから、ジーナはリハビリを重ね、職業訓練を受けるなどして、前向きに生きようとしている。


●無知と貧困
少女チャンヌー「毎日50~60人の客の相手をさせられた」
警察による売春宿の摘発によって救出されるまで5年間にわたって売春を強要された。

インドのHIV感染者は500万人以上と推定。
HIVをふくむ性感染症の知識の有無を尋ねると、25%がほとんど知らないと答えた。

望まぬ妊娠、きわめて危険な方法で中絶する女性は後を絶たない。
生まれてきた子どももHIVに母子感染して、生涯、病を背負っていかねばならない悲劇も多い。

増え続けるインドのHIV感染の原因には、無知と貧困が深く関わっている。
HIV感染者に対する社会の偏見も根強く、村八分を恐れた家族が受け入れを拒絶するため、故郷に帰れない女性も多い。

「少女売買 インドに売られたネパールの少女たち」参考
「ラリグラス・ジャパン」



カンボジアで発生する人身売買の80%はポイペトで起きているといわれる。


ネパール国境に設置されたチェックボックスでは、終日2交替制で見張りに立ち、人身売買を水際で阻止している


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