



大ヒットして関連グッズまで売り出された


作詞・作曲/みなみらんぼう
散歩中、突然湧いた歌のイメージを書き留めようと急いで家に戻った


みなみらんぼう:
六畳間の真ん中にこたつがあって
こたつに入らずに上に腰掛けて
ギターを持ってこたつの上で歌い始めた
ですから作ったというのではなくて
生まれたという風な言い方をした方がぴったり
それまでずっとツトム君のモデルは誰?と度々質問され
その都度いないと答えてきました
みなみらんぼう:
15年後、あっと思った
もしかしたら僕自身だったんだ
僕は母親を中学1年の時に亡くして
母はその時37歳で、実家に帰って土間で倒れて
そのまま脳溢血で帰らぬ人になってしまったんですけれども
子どもにとっては、昨日まで元気だったのに
つっかえ棒を外されたみたいな唐突なことでした
あれっていう風な感じで
そのうち帰ってくるよっていう風な感じは
どこかにありました
自らの体験に加え、最後にお母さんを登場させることで歌が完成しました

みなみらんぼう:
母親といた時期というのは、考えてみるとたった12年間
でも残したものは大きかったですね
ツトム君も残していったんだ
みなみさんの思いとは別に
アニメーションにも特別な思いが込められていました
アニメーション作家:田中ケイコ
当時はまだ少なかった女性アニメーション作家の草分け的存在でした

田中:何年ぶりかでツトム君描きましたね


田中:
「とにかく期待してますからよろしく」
「女性のアニメーターを探してました」って言われて
曲を聴いたら、すぐばばばって描けました
Q:ぱっと浮かんだと言うツトム君のイメージは?
田中:
ちょっとマザコンで大人しくて
ちょっと頼りない男の子
女の子はそばかすがあって3、4歳から4、5歳
女の子のほうが年上みたいな感じで
当時の流行の取り入れました

その頃サーファーカットっていう髪の毛が流行ってて
ファラ・フォーセット・メジャースっていう女優さんがいて
その人の顔が素敵で、ああいう感じで描いたんですけど
もっと金髪でしたけどね

あの女の子は自分だと思って描いてたんです
ツトム君が誰かで、その子を想ってるっていう感じで
ちょっと年下の男の子
いないことはなかったですw
その子を思って描きました
「女性ならではのシーンだ」と言われたのが
ぴょーんで跳ねた時に「シミチョロになってたよ」って笑
スカートの下に白いスリップが見えるっていう
「あれは男のアニメーターは考えられないと思うよ」って褒めてくださったりとか

♪つまんないな~ で片足を上げる田中さん

♪ユミちゃんの引越し
(これは知らないな

♪山口さんちのツトム君 の放送から5か月後
人気に後押しされて、2人の物語に続編が作られました
突然のユミちゃんの引越しをきっかけに
ツトム君はちょっぴり大人になります


2曲には誰もが経験する甘酸っぱい思いや
大切な人との別れ
それを乗り越えようとする気持ちが表現されていました
みなみらんぼう:
成長の兆しを見せながら歌が終わるわけですよね
遠く離れるけれども頑張って生きていこうね
人生という荒波を
***
久々に聴くなあ!
途中途中は覚えているんだけれども
全部聴くのは何十年かぶり
この10分番組はとても貴重
録画したのはこの1曲だけだけど
この当時の「みんなのうた」で実家にあったのは
♪黒猫のタンゴ のドーナツ盤
あれは今でもあるだろうか?
この当時の「みんなのうた」はどれも
昔の唱歌のように名曲ばかり
ツトム君のB面は♪南の島のハメハメハ大王
これも今でも覚えてる
のんびりした島で、風が吹いただけでも
学校がお休みになるってすごく羨ましいなって思った
他にもたくさんあるのをいっぺんに聴いてみたいな
