※「ジュヴェナイルまとめ」カテゴリー内に追加します
2000年初版 各務三郎/訳 安藤由紀/挿絵
・アガサ・クリスティー探偵名作集 21 『ABC殺人事件 上』 アガサ・クリスティー/著 岩崎書店
【注意】
トリックもオチもネタバレがあります
極上のミステリーなので、ぜひ読んで犯人当てをしてみてください
上巻では、いかにも怪しいABCを頭文字とした名前の男が出て来る
これは犯人が読者に分かっている上で
事件が進むタイプの小説なのか?
下巻前半では、この特別捜査隊の中に犯人がいる?
と思ったがポワロ同様動機がまったく分からない
真犯人と動機が分かると、なるほどシンプルだと分かるが
そのトリックを見破ったポワロは引退してなお素晴らしい探偵ぶり!
クリスティの文才にも舌を巻いた
【内容抜粋メモ】
ポワロが“かん高い声”で歌い出す場面は笑っちゃうww
♪黒髪が好きな時もある 金髪だって好きになるさ
(エデンからスエーデンをまわってきた金髪だよ)
(ソーラのことだよね?
クラーク卿夫人の看護婦の証言
美術品の競り売りがあるたびにクラーク卿はグレーと出かけていた
クラーク卿夫人の証言
痛み止めのモルヒネのせいで頭がハッキリしないが
事件当日、見知らぬ男と玄関で話していたのを見た
クラーク卿夫人は2人の仲を疑っていて
今回の事件後グレーをクビにした
●第4の挑戦状
「9月11日 ドンカスター ABC」
警察は大捜査網を張るが、当日はセントレジャーの競馬で大混雑が予想される
ポワロは犯人のモンタージュ写真を作ってみようと提案
グレーが事件当日、靴下などを売り歩く元軍人のセールスマンと話したことを思い出した
ミーガンもアッシャー夫人のためにセールスマンから新しい靴下を買った
グレー:メガネをかけて、ボロボロのオーバーを着ていた 目立つ顔じゃない
ポワロ:連続殺人事件の犯人は“目立つ顔”ではありません!
●カスト
宿屋のマーベリー夫人はカストの顔色があまり悪いため心配する
娘のリリーも心配する
カスト:私は決めたことは最後までやり通します
チェルトナムに行くと言って出かけたが
リリーのBFトムはカストが落とした切符を拾い
ドンカスター行きとあったため、ABC殺人犯なら面白いねと話す
ポワロ:
人殺しは見事な計画だけでは成功しない
運が必要だが、犯人はそれに気づかない
運は私たちに向いてきたと思いますよ
カストがホテル「黒い白鳥」に戻ると
服のそでが血で濡れ、ポケットから血のついたナイフが出て来て驚く
洗面所で血に染まった手を洗っているところに女中が来て
手を切ったとウソをつく
映画館で床屋のジョージ・アースフィールドが殺された
目撃者レドベターの証言
被害者につまづいたフリをしてかがんだ時に殺したに違いない
大男、日焼けした顔で、はげていたようで・・・
ロジャー・ダウンズ校長の証言
眠っている男の足が邪魔で声をかけたが返事がなく倒れた
慌てて係員を読んだ
犯人は名前がDの校長を狙って
背格好の似ている床屋と間違えたのかもしれない
ホテルの女中の証言
お客にお湯を持って行ったら、手を洗っていて真っ赤だった
事件のことを聞いて警察に来た 部屋に行くと誰もいない
庭から出たと言う人がいる
ホテルの宿泊人名簿のサインはABC
部屋に置いた箱の中身は絹の靴下
トム・ハーティガンの証言
GFリリーの母がやってる下宿屋に1年以上住んでるカストさんは
セールスマンをしているらしく、事件の日は3回とも同じ場所に行っている
新聞に載った人物がカストさんにソックリ
リリーはカストのはずがないと、声を変えて下宿屋に電話し
カストの妹と名乗って、刑事が行くから逃げるように言う
カストは部屋を出るが、どこへ行けばいいのだろう?
●カストの行動
部屋に挑戦状と同じ便せん、ABC鉄道案内があった
靴下のセールスマンで、玄関の傘立てから凶器のナイフが出てきた
カストには動機がないとひっかかるポワロ
その後、カストは自分から警察署に入り、倒れて失神した
てんかん症状があると分かる
殺人は否認している
ソンプソン博士:
アレキサンダーはアレキサンダー大王から
ボナパルトはナポレオンからつけられた名前
ポワロはヘラクレスからつけられた
自分の名前にふさわしい相手を選んだのでは?(w
鉱山技師ストレンジの証言
7月24日の夜から翌朝までの事件について
2人でドミノゲームをしていた
カストは腕がいい
この事件についてのアリバイはあると分かる
●うそはおことわりゲーム
ベクスヒルに特別捜査隊が集められ
ポワロは「うそはおことわりゲーム」をやろうと言い出す
3度ずつ質問し、答える人は2度だけ真実を言わねばならないルール
フランクリンには6月の競馬の帽子の流行はどう思うかを聞く
ドナルドには休みをいつとったか
ソーラにはクラーク卿と結婚するつもりがあったか
グレー:もちろん、NOです
ミーガンには事件を明るみに出すことを願っているか?
ミーガン:願っていません! と言ってみんな驚く
メリーには好きな男性がいるか聞いていないと答える
●カストとポワロの面談
カスト:
母は私を愛していたため、こんなくだらない名前をつけた
母は私に失望して死にました
戦争には行って良かった 戦友は本当の友だち
私は役に立つと分かった
頭をヤラれて発作が起きるようになり
店員になって、私だけ給料が上がらず生活が苦しくなった
ポワロ:
代理店ではあなたを雇っていないと言った
タイプライターの字はそれぞれ特徴がある
指示する書類はあなたの部屋のタイプライターで打たれたものです
(これって以前やってたゲーム『アルプス殺人事件』で知ってる!
※ゲームで遊んでみた まとめ
カスト:
店員だった頃、ドミノで友だちになった男を覚えている
私の手相を見て、死ぬ前にイギリスで最も有名になる
死刑になるとも言っていた
ポワロ:
あなたは人を殺したのが分かっているが
なぜそんなことをしたのか分からないのでは?
●動機の真相
ポワロ:
多分、ABCはハンサムで女性を口説くのが上手いはず
エリザベスのベルトを褒めて、ふざけて首に回して絞めつけた
カストは有罪だと思い込んでいる
罠にかけられた哀れな犠牲者の1人ではなかろうか
ニセのアリバイは見破られやすいから殺人狂を生み出した
大富豪クラーク卿の場合、財産相続の夫人は死にかけている
ABCはフランクリン・クラークなのです(!!!
あなたは財産が欲しかった
そしてソーラさんを愛していた
ソーラさんは損得を考える女性
チャンスがあれば飛びつくし、結婚して子どもが生まれれば
永久に財産を受け継げなくなる
(大体、推理小説の動機って相続なんだな
まず、カストの名前で靴下を代理店に頼み
ABC鉄道案内と一緒に送る
指示のリストをタイプライターで打って、それも送る
1人目にアッシャー夫人を殺した
2人目のエリザベスは安全のため1日前に殺した
3人目こそ狙っていた殺人
挑戦状は遅れて配達されるよう、わざと住所を間違えた
だがこのまま誰もカストに気づかないと困る
そして4人目の男を刺して
カストの袖で血を拭いて、ナイフをポケットに入れた
てんかんのために自分の行動が分からなくなったカストは
自分がやったと思うようになった
あなたの部屋に殺人に使った鉛をつけたステッキがありました
タイプライターからあなたの指紋も出ました
フランクリンは小型ピストルで頭を撃とうとしたが空砲
ポワロは腕のいいスリを雇って、銃から弾丸を抜いて戻した
「うそはおことわりゲーム」でフランクリンは最初の手紙を出した時
ロンドンにいたことをうっかり喋った
タイプライターの指紋の話は誘導のウソ
カスト:ある新聞が100ポンドで事件の体験記を買いたいと言うんです!
ポワロ:
500ポンドと言いなさい
体験記はできるだけたくさんの新聞に売りなさい
ついでに少し休んだらいかがですか?
■アガサ・クリスティー作品と解説 各務三郎
物語にのめりこみつつ、推理を働かせるのがミステリーの一番の楽しみ
本書は、連載当時、読者の推理を呼びかけた
クリスティー自身も気に入っていたトリック
研究家によると、本書は中東のシリアで書かれた
クリスティーは旅行が好きで
考古学者の夫マックスの発掘にたびたび同行していた
クリスティー:
砂漠で書くのは楽しい
電話、オペラ、家事、庭いじりなどから離れられる
2000年初版 各務三郎/訳 安藤由紀/挿絵
・アガサ・クリスティー探偵名作集 21 『ABC殺人事件 上』 アガサ・クリスティー/著 岩崎書店
【注意】
トリックもオチもネタバレがあります
極上のミステリーなので、ぜひ読んで犯人当てをしてみてください
上巻では、いかにも怪しいABCを頭文字とした名前の男が出て来る
これは犯人が読者に分かっている上で
事件が進むタイプの小説なのか?
下巻前半では、この特別捜査隊の中に犯人がいる?
と思ったがポワロ同様動機がまったく分からない
真犯人と動機が分かると、なるほどシンプルだと分かるが
そのトリックを見破ったポワロは引退してなお素晴らしい探偵ぶり!
クリスティの文才にも舌を巻いた
【内容抜粋メモ】
ポワロが“かん高い声”で歌い出す場面は笑っちゃうww
♪黒髪が好きな時もある 金髪だって好きになるさ
(エデンからスエーデンをまわってきた金髪だよ)
(ソーラのことだよね?
クラーク卿夫人の看護婦の証言
美術品の競り売りがあるたびにクラーク卿はグレーと出かけていた
クラーク卿夫人の証言
痛み止めのモルヒネのせいで頭がハッキリしないが
事件当日、見知らぬ男と玄関で話していたのを見た
クラーク卿夫人は2人の仲を疑っていて
今回の事件後グレーをクビにした
●第4の挑戦状
「9月11日 ドンカスター ABC」
警察は大捜査網を張るが、当日はセントレジャーの競馬で大混雑が予想される
ポワロは犯人のモンタージュ写真を作ってみようと提案
グレーが事件当日、靴下などを売り歩く元軍人のセールスマンと話したことを思い出した
ミーガンもアッシャー夫人のためにセールスマンから新しい靴下を買った
グレー:メガネをかけて、ボロボロのオーバーを着ていた 目立つ顔じゃない
ポワロ:連続殺人事件の犯人は“目立つ顔”ではありません!
●カスト
宿屋のマーベリー夫人はカストの顔色があまり悪いため心配する
娘のリリーも心配する
カスト:私は決めたことは最後までやり通します
チェルトナムに行くと言って出かけたが
リリーのBFトムはカストが落とした切符を拾い
ドンカスター行きとあったため、ABC殺人犯なら面白いねと話す
ポワロ:
人殺しは見事な計画だけでは成功しない
運が必要だが、犯人はそれに気づかない
運は私たちに向いてきたと思いますよ
カストがホテル「黒い白鳥」に戻ると
服のそでが血で濡れ、ポケットから血のついたナイフが出て来て驚く
洗面所で血に染まった手を洗っているところに女中が来て
手を切ったとウソをつく
映画館で床屋のジョージ・アースフィールドが殺された
目撃者レドベターの証言
被害者につまづいたフリをしてかがんだ時に殺したに違いない
大男、日焼けした顔で、はげていたようで・・・
ロジャー・ダウンズ校長の証言
眠っている男の足が邪魔で声をかけたが返事がなく倒れた
慌てて係員を読んだ
犯人は名前がDの校長を狙って
背格好の似ている床屋と間違えたのかもしれない
ホテルの女中の証言
お客にお湯を持って行ったら、手を洗っていて真っ赤だった
事件のことを聞いて警察に来た 部屋に行くと誰もいない
庭から出たと言う人がいる
ホテルの宿泊人名簿のサインはABC
部屋に置いた箱の中身は絹の靴下
トム・ハーティガンの証言
GFリリーの母がやってる下宿屋に1年以上住んでるカストさんは
セールスマンをしているらしく、事件の日は3回とも同じ場所に行っている
新聞に載った人物がカストさんにソックリ
リリーはカストのはずがないと、声を変えて下宿屋に電話し
カストの妹と名乗って、刑事が行くから逃げるように言う
カストは部屋を出るが、どこへ行けばいいのだろう?
●カストの行動
部屋に挑戦状と同じ便せん、ABC鉄道案内があった
靴下のセールスマンで、玄関の傘立てから凶器のナイフが出てきた
カストには動機がないとひっかかるポワロ
その後、カストは自分から警察署に入り、倒れて失神した
てんかん症状があると分かる
殺人は否認している
ソンプソン博士:
アレキサンダーはアレキサンダー大王から
ボナパルトはナポレオンからつけられた名前
ポワロはヘラクレスからつけられた
自分の名前にふさわしい相手を選んだのでは?(w
鉱山技師ストレンジの証言
7月24日の夜から翌朝までの事件について
2人でドミノゲームをしていた
カストは腕がいい
この事件についてのアリバイはあると分かる
●うそはおことわりゲーム
ベクスヒルに特別捜査隊が集められ
ポワロは「うそはおことわりゲーム」をやろうと言い出す
3度ずつ質問し、答える人は2度だけ真実を言わねばならないルール
フランクリンには6月の競馬の帽子の流行はどう思うかを聞く
ドナルドには休みをいつとったか
ソーラにはクラーク卿と結婚するつもりがあったか
グレー:もちろん、NOです
ミーガンには事件を明るみに出すことを願っているか?
ミーガン:願っていません! と言ってみんな驚く
メリーには好きな男性がいるか聞いていないと答える
●カストとポワロの面談
カスト:
母は私を愛していたため、こんなくだらない名前をつけた
母は私に失望して死にました
戦争には行って良かった 戦友は本当の友だち
私は役に立つと分かった
頭をヤラれて発作が起きるようになり
店員になって、私だけ給料が上がらず生活が苦しくなった
ポワロ:
代理店ではあなたを雇っていないと言った
タイプライターの字はそれぞれ特徴がある
指示する書類はあなたの部屋のタイプライターで打たれたものです
(これって以前やってたゲーム『アルプス殺人事件』で知ってる!
※ゲームで遊んでみた まとめ
カスト:
店員だった頃、ドミノで友だちになった男を覚えている
私の手相を見て、死ぬ前にイギリスで最も有名になる
死刑になるとも言っていた
ポワロ:
あなたは人を殺したのが分かっているが
なぜそんなことをしたのか分からないのでは?
●動機の真相
ポワロ:
多分、ABCはハンサムで女性を口説くのが上手いはず
エリザベスのベルトを褒めて、ふざけて首に回して絞めつけた
カストは有罪だと思い込んでいる
罠にかけられた哀れな犠牲者の1人ではなかろうか
ニセのアリバイは見破られやすいから殺人狂を生み出した
大富豪クラーク卿の場合、財産相続の夫人は死にかけている
ABCはフランクリン・クラークなのです(!!!
あなたは財産が欲しかった
そしてソーラさんを愛していた
ソーラさんは損得を考える女性
チャンスがあれば飛びつくし、結婚して子どもが生まれれば
永久に財産を受け継げなくなる
(大体、推理小説の動機って相続なんだな
まず、カストの名前で靴下を代理店に頼み
ABC鉄道案内と一緒に送る
指示のリストをタイプライターで打って、それも送る
1人目にアッシャー夫人を殺した
2人目のエリザベスは安全のため1日前に殺した
3人目こそ狙っていた殺人
挑戦状は遅れて配達されるよう、わざと住所を間違えた
だがこのまま誰もカストに気づかないと困る
そして4人目の男を刺して
カストの袖で血を拭いて、ナイフをポケットに入れた
てんかんのために自分の行動が分からなくなったカストは
自分がやったと思うようになった
あなたの部屋に殺人に使った鉛をつけたステッキがありました
タイプライターからあなたの指紋も出ました
フランクリンは小型ピストルで頭を撃とうとしたが空砲
ポワロは腕のいいスリを雇って、銃から弾丸を抜いて戻した
「うそはおことわりゲーム」でフランクリンは最初の手紙を出した時
ロンドンにいたことをうっかり喋った
タイプライターの指紋の話は誘導のウソ
カスト:ある新聞が100ポンドで事件の体験記を買いたいと言うんです!
ポワロ:
500ポンドと言いなさい
体験記はできるだけたくさんの新聞に売りなさい
ついでに少し休んだらいかがですか?
■アガサ・クリスティー作品と解説 各務三郎
物語にのめりこみつつ、推理を働かせるのがミステリーの一番の楽しみ
本書は、連載当時、読者の推理を呼びかけた
クリスティー自身も気に入っていたトリック
研究家によると、本書は中東のシリアで書かれた
クリスティーは旅行が好きで
考古学者の夫マックスの発掘にたびたび同行していた
クリスティー:
砂漠で書くのは楽しい
電話、オペラ、家事、庭いじりなどから離れられる