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メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

舞台『不倫探偵~最期の過ち~』

2016-05-03 19:14:08 | 演劇・オペラ
舞台『不倫探偵~最期の過ち~』
作・演出:松尾スズキ、天久聖一
収録日・場所:2015年6月13日 東京 本多劇場
出演:松尾スズキ、片桐はいり、二階堂ふみ、伊勢志摩、皆川猿時、村杉蝉之介、近藤公園、平岩紙

随分前に録画してもらったのに、大事にしすぎてまだ観ていませんでした/謝

あらすじ(ネタバレ注意
裁判で死刑にされる男、罪一郎。

その息子、罪十郎は不倫探偵をやっている。
マリ(22歳)の不倫の相談を受ける。
ネイキッドシティ。一応日本なんだ。



「デ・ニーロからの太郎?!」

「はっ! ピクサー!?」ww

その夜、探偵と不倫関係となるマリ。

007みたいなOPもカッコいい。


部長は、なぜ中途半端な白塗り?w
罪十郎の体格とかが昭和っぽいw

翌朝、レッド刑事登場。


「元気か? 5、6年ぶりだな。あの忌まわしい事件から会ってない。
 毎年、十二支全部集めたイラスト入りの年賀状はもらっていたが」

隣りの空き部屋で男が殺されたというと、「死体を見たい!」というマリ。





掃除のおばちゃんが第一発見者で、現場を掃除してしまった。
首なし死体は、コウちゃん先生(マリの旦那

トイレの中にホテトル嬢キャンディが隠れていた。
「自分は犯人じゃない!」といい、母の形見の銃を向ける。
逃げる時、銃を忘れていき、密かに拾う不倫探偵。



伊勢さんカッコいい




 
「警察はバイト募集してないの」

バイトくんの警察官、かなりおかしくないですか?w
カヲルさんは犬(41歳)?
レッドが警察犬として採用し、留置所に泊めてもらう。



マリは、旦那が殺された夜、自分を追けていたと気づく。
「私、もっと大きなウソついてる」

キャンディとマリは同職だが、「バイト仲間。ブックオフ」とウソをつく。
キャンディは、1週間後、「銃を返せ」とやってくるが、探偵は「警察に渡した」とウソをつく。



マリの別名は、マリリンという売春婦。夫の首を持ち歩いている。

「誰だってそうところがああしません?」

旦那は人の浮気を覗くのが好きな変態だった。



キャンディは、事件前にコウに会っている。

コウ「これって浮気に入らないですよね。妻を裏切りたくないんです」

キャンディの夫が帰ってきて、慌てるが、コウは女子高の教師だとすでに知っている。



「隠しカメラで全部録画してた、WiFiでクラウドに送るぞ」とコウを脅し、
自分を縛らせ、自分はアル中で、酒がきれると、ゲイで片言の日本語になるから毎日酒買ってこいという。

「今日からあなた、僕の奴隷です」



キャンディは再び「銃を返せ」と罪十郎を訪ねる。




「なに、このスネ夫の時間」w

「銃はおばあちゃんからもらった。この職業に就く時」

スラムでは、ほぼ非合法だが、お菓子は合法と聞いて興奮する。

そして、ここでなぜかお菓子のダンス。
伊勢さんはとんがりコーン役w 着ぐるみもやっちゃう出演者の幅の広さがスゴイ。







髪型を七三にしたレッド。
警察犬キャンはキャンディの父で、目的は拳銃。キャンディと一騎うちするのを楽しみにしている。

重要参考人としてキャンディを逮捕しようとするレッドを止める探偵。

(たまにジングルが入るんだよねw




1週間前。

アルコール禁断症状が進み、ときどき片言の日本語のゲイになる鳥居。

「一生、私の面倒をみてください。あなたは私の大事な愛人です。
 不倫してますよ、あなたの奥さん。薄々あなたも気づいてたんじゃないですか?」

コウはバッグを渡され、中にはナイフが入っている。



キャンディは罪十郎を誘惑し、「前はポールダンサーだったの」て、ポール違いでは?w



レッドから電話が入り、また髪型変えてる。
餓死死体が発見された。罪十郎の義理の兄。



警官の喋り方がなんだか田中邦衛さんぽいなw
キャンは、満月にオオカミ男に変身し、警官を殺し、銃を奪う。

鳥居の死体は、また掃除のおばちゃんが片付けている。
鳥居はミステリー作家。伊勢さんは罪十郎の妻キョウコ?

罪十郎は元刑事。
出た、美輪さんの♪ヨイトマケの唄 の替え歌モノマネのクオリティは本当に高い!



♪どうしてそんなに大きくなった~
 黒く焼いてアカイさん。トナカイさんとアカイさん~
(これって「松尾スズキのうっとりラジオショー」で聴いたのと同じver.ではっ?!

「探偵業だけじゃ食っていけないから副業で歌っている、その後はギョウザを大量に焼かなきゃならないんだ」

探偵の父・罪一郎に母親を殺された娘がキョウコで、
なぜか罪十郎はキョウコに墓の前でプロポーズして、2人は結婚した。
結婚からの復讐のつもりだったが、「罪の子ができた」という理由で出て行った。

この再現ドラマは紙ちゃんが演じる。


「お前は生きろ。それが罰だ」

鳥居はキョウコの兄。




事件の夜。

マリリンの浮気を盗聴する旦那。
ティッシュ箱を開けると爆発する仕組みだった。

そこにキャンディが来て、オオカミ男と化した父も突入して、
コウを刺し、キャンディが父を撃つ。

キョウコはコウを愛していた? 兄の鳥居はキョウコを愛していた?
複雑すぎる。。。近親相姦がテーマなのか?



再び探偵事務所にキャンディがいる。

「柿の種は知らない間にヒジやかかとにくっついてるんだ。そうやってくっつくことで種が運ばれるんだ」爆×5000

またマリが来て、キャンディと張り合う。



「警官がキャンに殺された」とレッドが来て、キャンディは逃げる。

ボイラー室を開けて、ひどい火傷を負い、顔に酷い傷がつくマリ。


「馬車を呼べ! ミーシャを呼べ!」
「痛い!」
「大丈夫だ、もうすぐミーシャが来て♪エヴリシング を歌ってくれるから」ww

キャンディの持っていた銃は、もとは罪十郎のもの。その前はキョウコが持って行った。
「キャンディは罪の子だ。キョウコはレイプされたんだ」



レイプ犯はキャンで「人狼病」だった。
レイプシーンでは、映画『男と女』の場面が流れる。





「スラム編」
父と会うキャンディ。

「お前は、ポールダンサーの意味を完全に間違えていたがな」(やっぱり
「お前のばあちゃんは、史上最高齢のダンサーだった」

父はキャンディに交尾しようとする。
「三船敏郎風にゆっても、それはダメだよ!」

キャンディは、おばあちゃんが連れて来た。
「オレは本当にお前の父なのか!?」

母の形見の銃がとられたと告げるが、「これでもう一騎うちをしなくて済む」と安心する父。
キャンディをレイプしようとする場面では、♪君の瞳に恋してる(それはカンベン
コウはサロメ状態になってるし。



客席から罪十郎が、ムリな口笛を吹いて来る。お風呂上りのまま(ちょっと明智小五郎っぽい
「愛之助じゃない、ちょっとかぶってるだけだあ!」(ほんと似てると思った!

回転寿司に生まれ変わったコウが現れる。


電気椅子になった鳥居も現れ、部長から無茶ぶり連発で苦しむ。

「記録に残るがこれでいいんだな?」w

「お前の父と同じ方法で死んでもらう」とイス取りプレイになり、電気椅子に座ったのはキャン。

罪一郎が蘇る。鳥居にとりついていた。
「オレが母を殺した時、オレを殺すべきだった」

場面がどんどん変わる中「不倫探偵、最後のお色直しだっ!」
(ちょっとルパンぽいスタイリッシュさもある

「自首しろキャン。場合によっては無期で済む。治るよ、その病気。今、薄毛と人狼病はクスリで治るよ

キャンは罪十郎の背を刺す。
キャンディが撃つが、その銃の弾も抜いておいた。

「君のお母さん知ってるんだ」

レッドはキャンを撃つ。



墓の前でキョウコに再会。



「相変わらず♪千の風になって を、さも歌ってないかのように歌わせたら天下一品だな」

「お前を殺したのは誰なんだ?」
「キャンディのばあちゃんだ。子どものため、あるあるだ」

「ありがとう、あの子を守ってくれて」
「お前は生きろ」
「それが罰か・・・」



鉄仮面テツオみたいになってAVのオーディションを受けるマリ。

「主人は覗き魔。私は露出狂♪」

出てきた相手役は、コウそっくり。ここではシナトラ?


レッドは急所を外したため、キャンは入院中。
(ちなみに、キャンディの「つって」て口ぐせ、派遣先の女性正社員に似てて、
 私もF氏も真似して連発しているうちに、抜けなくなっちゃってるんだよねw



髪型を元に戻して見舞いにくるレッド(警視総監の娘なんだ/驚
キャンは終身刑。レッドはキャンと獄中結婚したと告げる。


「私は元気で、人妻だ!」

ラストは部長のお茶目顔でジ・エンドw







【特別付録 天久聖一×松尾スズキ インタビュー対談】


Q:二人で作・演出したきっかけは?
部長が天知茂みたいな、無国籍、貸本の世界観が面白いんじゃないかと言った。

松「2人でやりとりしてる時、宮藤とやってた時を思い出した」


Q:共同作業の印象は?
松「根っこの価値観を共有してるからできたと思う」
天「エンタメがお客さんにも伝わって、達者な役者さんじゃないとこなせないと思った」

松「今回の公演で伸びたと思う。オレがやるとどうしても作りこんじゃうから。自分たちでやるのがフツーなんだけど。
  平岩や村杉が伸びた


Q:稽古場の様子は?
松「稽古場で生まれたネタが多い」
天「演劇以外畑違いなので、好奇心で見て、カヲルさんがローラー着けてみろって言われて、結果よかった」

松「皆川が犬って設定がオレの中では苦しくて、ブタじゃねーかよってw
  40過ぎた大人が“キャン”とか、力のない役者じゃないと観客が引くなと」


Q:片桐さんの印象は?
天「常連さんだし、名作が多い。年齢と身長が松尾さんと同じだと後で聞いて(そーなの/驚)、2人で立った時のたたずまいが絵になる」

松「長いですからね。『マシーン日記』は20年以上前(初演の話か)。仲間。最近あんまり尊敬してくれない」w

松尾スズキ作・演出「マシーン日記」@東京芸術劇場


Q:二階堂ふみさんの印象は?
天「日本を代表する女優さんだから、ヒドイことをやらせないとっていうプレッシャーw ベタだけど、可愛さが狂気」
松「まだ20だからねえ。時々大竹しのぶさんみたいな声出すからやめてくれって」


Q:次回作は?
松「あるんじゃないか。成功してると思う。でも、出番は減らしたい。頑張ろうという気持ちと歳が追いかけっこしててw」

天「キャラクターが作れたのが嬉しい。元ネタはないのに、架空のマンガを舞台化したみたいな。また罪十郎でできたら面白い」


Q:不倫探偵と結婚探偵、生まれ変わるならどっち?
天「もちろん不倫探偵。不倫は文化ですから」
松「もちろん僕は、新婚なんで、結婚探偵でw」(なんか、最近、フツーにノロけるから面白いw




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現代劇センター 真夏座公演 銀河鉄道の夜@NHK

2016-04-23 18:10:51 | 演劇・オペラ
※notes and movies(1991 part3)よりメモを抜粋しました。
宮沢賢治カテゴリーも参照のこと。

アニメ映画の場面を思い出して、たびたび涙が止まらなかった。

劇は子どもの興味もひくように工夫してあって、いかにも現代劇っぽく、
途中、別のいくつかの賢治の作品がうまくとり混ぜてあって、
うまく出来てるなって感じ。

所々に創作した部分もあって、ジョバンニの父が帰ってくる場面までつけ加えてあった。

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ウーマンリブvol.13 『七年ぶりの恋人』(ネタバレ注意

2015-11-04 23:00:00 | 演劇・オペラ
ウーマンリブvol.13 『七年ぶりの恋人』
【日程】東京公演 2015年10月29日(木)~11月29日(日)下北沢 本多劇場
【作・演出】宮藤官九郎
【出演】阿部サダヲ、池津祥子、伊勢志摩、皆川猿時、村杉蝉之介、荒川良々、少路勇介、宮藤官九郎
【主題歌】細野晴臣

“2005年『七人の恋人』、2008年『七人は僕の恋人』を経て、2015年、七年ぶりにあの『恋人』が帰ってくる!!”

“ゲスト呼べなかったわけじゃないんです。
 七年ぶりのコント公演、出て欲しい人の名前を挙げてったら、
 こんな顔ぶれになっちゃいました。
 劇団員だけ…逆にやりづらいです。(宮藤官九郎)”


【ブログ内関連記事】
ネタバレ注意!ウーマンリブ VOL.12@下北沢 本多劇場(2011)
ウーマンリブVOL.11「七人は僕の恋人」(ネタバレ注意(2008)
『ウーマンリブ先生vol.10』(2007)


席近い
2列目の端っこで、出演者の滝汗も、唾飛ばしまくって喋る様子もリアルに見えた。
横の通路にパイプ椅子を用意して、これは当日券の方々?驚
今回は始めから終わりまで笑える内容だろうと確信して、ソラなしで観て、全然平気だったv

この芝居の運動量たるや、30分のエアロビでフゥフゥゆってる場合じゃない
どんどんセットチェンジして、休むヒマもなく、8人が入れ替わり立ち替わり衣装をかえて別人になって出てくる様は凄い/驚×5000
しかも4日は2ステージ目!! これを延々、東京公演だけでなく、全国回るって・・・
クドカンて、虚弱なイメージなのに、どこからこのパワーとスタミナが出てくるのかフシギ!

内容も思いつく限りを全部テンコ盛りにぶちこんだ感じw
今や各方面で引っ張りダコの大人メンバだけど、
自分たちでセットチェンジもしたりして、早着替えして、汗だくで出て来たり、
ウーマンリブって、自由にバカをやれる、初心に戻れる場所なのかなとか思った。

story(ネタバレ注意
M-1 七年ぶりの恋人~オープニング~
M-2 ハートのエースが出てこない
M-3 時をかける少女
M-4 買物ブギ
M-5 ジェームスディーンみたいな女の子
M-6 勝手にしやがれ
M-7 楽園のDOOR
M-8 夏色のナンシー
M-9 失恋レストラン
M-10 Romanticが止まらない
M-11 ヤマトナデシコ七変化~エンデンィング~

(どれがどの内容に当てはまるか、順番を忘れてしまったから、覚えている範囲のメモで失礼します

SEで♪時をかける少女 とかやたらと'80年代のポップスがかかってると思ったら、
それが伏線になってて、元ネタは『夜のヒットスタジオ』?

長寿番組で、冒頭、次の人の曲の1フレーズを歌ってアーティスト同士が紹介するシーンは見たことあるけど、
あまりこの頃の音楽番組の記憶がないのはなぜだろう???
阿部ちゃんが司会を真似ていたのは、芳村真理さん?!

トシちゃん(クドカン)、吉川晃司(阿部ちゃん、絶対届かない高さにシンバルキックが置かれてる/爆)、
中森明菜(カヲルさん、長ーーーーくためてから囁くような低い声でコメントしてるのが爆)、
巨大すぎる和田アキ子さん(良々、ソックリ!!)、
そして最後に今回ひさびさに復活するというアイドルユニットが出て来ないため
MCでつないで、2時間番組をそのまま進行していく。



そのユニットの2人(伊勢さん&池津さん)は、昔の衣装が入らず、お腹の贅肉がリアル
伊勢さんは、ちょっとした固有名詞が出てこなくて、

「私たち“t.A.T.u.”みたいじゃない。あの時、ドタキャンして、出てきたのが、あの、ほら、、、」
「スカパラ?」
「違う、字面がこんなで・・・あー思い出せなくてイライラする
答えはミッシェル・ガン・エレファントでビックリ!
(ミッシェルが生演奏で、番組は終了したけど、そのまま演奏続けてたのは、『HEY!HEY!HEY!』だっけ?

ほかにも、一切固有名詞が出てこない伊勢さんに、池津さんがテキトーに
「ああ、あれね」
「ほんとに分かってる!?」
(こーゆー会話、身近になってるから、他人事に思えない

“更年期”って言葉すら出てこないし、トイレが近くて、セキュリティのカードで入ったはいいが、
衣装が挟まれて、最終的にはまっぱになっちゃう伊勢さん/爆



田舎の中学生3人組が、ロックフェスに行けば、女の子と付き合えるかもと話していると、
キヨシローさんみたいなド派手な格好でエロ教師(阿部ちゃん)が現れて、
腕に巻いたあらゆるフェスのリストバンドを見せびらかす。

「この中学校でフェス開けばいいんじゃない?」というアイデアにのっかって、
フェスTやら用意するけど、オファーしたアーティストが全然集まらない。
で、きたのは、伊勢さん&池津さんユニットだけ。

「申し訳ないけど、人数が集まらなくて、中止になりました

バイトくんが「50歳で中学生の役はキツいわあ!」て/爆



まっぱのまま六本木をウロウロして、なんとか体を隠すものを探していたら、
コインパーキングで男に話しかけられ、中学の時、彼女がアイドルになりたいと言い出して別れた話を聞き、
池津さんは、まっぱのまま「○×くんでしょ?」と出てきたが、人違いだった

道端で口論になる2人がSNS上の動画で流れて話題になり、
その模様が上のスクリーンに映し出されるって手法が斬新ww
このシーンを実際にあらかじめ六本木で撮ったってこと!?



映画『バクマン。』が早くも中国でリメイク
長めな予告編みたいな感じで、2人組の中国人青年が、憧れの彼女に炊飯器をプレゼントしようと、
日本で電化製品を爆買いする映画『バクガイ!』(だっけ?w

「ここからここまでください、日本人!」とあちこちの電気屋で、
あらゆる電化製品を買いつくすが、肝心の炊飯器が見つからない。

そこに現れたのは、電化製品界に君臨するタカタ社長爆×5000
繰り出す技はハイトーン声での「メーカー小売価格」などで、掃除機を振り回してみせるアクションシーン、、、からの



まさかの「パチンコ伊勢志摩vol.8」。まだ続くとは思わなかったあ
長い間大人気が続いてて、相変わらず、スタッフと伊勢さんとのすれ違いは埋まらない。

「これ、絶対、私じゃないと思うんだ。松岡修造とか、羽生結弦とか()がいいんじゃないの?」
「いいかもしれないっすね! でも、パチンコでは1位の人気なんすよ」

「Yahoo!で検索すれば4番目に出て来ますよ!」
「ああ、それは観光地のほうね」爆

緑色の得体の知れないゆるキャラまで作っちゃって「ブッシャー!」て誰かとかぶってるしww

伊勢さんの名前の呼び方のイントネーションにこだわる怪しい阿部ちゃん。
「自分の3年後を楽しみにしていてくださいっ!」



会社で評判の尊敬されている上司(バイトくん)のホームパーティに呼ばれた社員3人。
都心の高級マンションからは神宮球場も見えて、
阿部「オレも頑張って、こういうマンションに住むぞ!

奥さんが「ワインを持ってくるわね」と奥に消えて、上司もさり気なく奥へ。
良々が何も知らず、2人の様子を見に行くと、信じられないという顔で戻ってくる。
上司夫婦はSEX依存症なのか、ホームパーティの途中なのに寝室でヤってるという。

複雑な心境になる社員たち。「僕たち、もう帰ったほうがいいのかな?」
でも、戻ってきた夫婦は、何事もなかったようで「なんだ、さっきは和気藹々としてたのに、どうした?

そこにもう1人社員が遅れて来て、帰るタイミングを失った上、
息子がクルマで人を轢いたとかで警官が来て、警官も夫婦がヤってるのを見てしまう。

その後、グレた息子と父親の感動シーンがあって、
「それだけ愛し合っている夫婦なんだ」とまとめる社員たち。



じっとしていられない4人組のジャニ風グループ「ADHD」。“ダイちゃん”が2人いる。
ダンスも上手くてビックリ



綾野剛風の男優主演映画の試写会舞台挨拶で、また阿部ちゃん扮する同性愛者&若い男好きの司会者が進行。

彼以外の出演者には興味がなく、Tシャツが丸かぶりの女優に対しては敵意丸出し
カヲルさんは、「あなた、出演してないでしょ。もっと後ろに下がって!

主演男優の住所などをどさくさまぎれに聞き出そうとしたり、やり放題。
語尾をやけにのばす喋り方が特徴。



婚約者を連れて田舎に帰ってきた少路勇介。
村では、ウサギの祭りの準備で大わらわ。
なんでも、もの凄い繁殖力のウサギを祀ることによって、
森に棲む怪物みたいなウサギを封じるみたいな。

ウサギの霊が憑依する役は、先代が年老いたせいで、今年からカヲルさんに。
こんなにまっぱになる必要性はないと思うんだけどなぁ・・・
で、メンバみんなにディープキスしまくるっていう一番見たくないパターン
脚本書いたのはクドカンなのに、一番避けてたし。
こればっかりは直視できませんでした・・・



海外ドラマの吹替えみたいな寸劇では、上の祭りで婚約者に愛想をつかされた池津さんを笑わせたら
きついパンチパーマのマスターがおごると言って、オールバックのヤンキーみたいなメンバはアドリブをやらされる
ほとんど中途半端で「便所掃除だ!」と言われて、セットチェンジの間に話したカヲルさんの話がまた汚くって
このアドリブを毎回変えて演るのも大変だねえ




池津さん&伊勢さんユニットは、それぞれカラス、ウサギをコスチュームに仕立てて
なんとか生番組に間に合う(客席から出てきて、より近くで見れたv
2人が歌う♪七人は恋人~ みたいな歌は、なんだかじぃーんとしてしまった



アンコールのメンバ紹介でも、阿部ちゃんの司会のまま2、3人に終わった後のコメントを聞いたりして、
最後に深々と一礼して、あ~終わっちゃった。


今回もかなり笑ったけど、これだけやっても、まだまだズッキーのインパクトは越えてないなあ/爆





今回もらったチラシから気になるもの(もちろん『オレアナ』もあった。

次回の本多劇場は、ケラさん。クラゲがステキ。


  


  
大竹さんのピアフはピッタリだろうなあ!


 
哲さんの次の舞台は『同じ夢』。日程:2016/02/05(金) ~2/21(日)

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舞台『気づかいルーシー』@東京芸術劇場(2015.8.26)(ネタバレ注意

2015-08-27 16:57:51 | 演劇・オペラ
舞台『気づかいルーシー』@東京芸術劇場シアターイースト(2015.8.26)(ネタバレ注意
原作:松尾スズキ(千倉書房「気づかいルーシー」)
脚本・演出:ノゾエ征爾
出演:岸井ゆきの、栗原類、川上友里(はえぎわ)、山口航太(はえぎわ)、山中崇、小野寺修二
演奏:田中馨、森ゆに

寒い・・・あんなに暑かった夏は急に去ってしまったのか!?
こうなると、着ていく服にもほんと困るんだ

原作は読んでないけど、原画展には行った『気づかいルーシー』を観に行ってきたv
『気づかいルーシー』原画展@山陽堂書店

 

15時開演で、10分前くらいに入って、正面入り口近くで、通路から2番目だからソラなしでOK。
入り口に「本日はテレビ収録が入っています」て貼り紙がしてあったということはWOWOWでOAとかもありかな?
最初に部長の声で「ケータイは切りましょう」て案内の声が流れたと思ったらモノマネだった!?

舞台中央にジェンガみたいに積み木が組んであって、それを上手く利用してた。
積み方によっては、家、玄関、お城にもなって、想像力がふくらむ。

一番奥に座った男の子とお父さんは、途中から男の子が泣き出しちゃって、出なくちゃならなくなってた。残念だったね・・・
他にも小さいお子さん連れがいて、舞台中央に花が咲いた時は「スゴイ!」って女の子の声が響いて、和やかな雰囲気に


ルーシーはほんとに可愛い 時々見える白いパンツも可愛い
類くんは、あんなに踊ったり、芝居したり、笑いとったりしていたのにビックリ/驚
山中崇さんは、朝ドラ「ごちそうさん」に出てた人。

入れ替わり立ち替わり役が変わるので、途中で誰が誰の皮をかぶってるのか分からなくなった
それにしても、皮を剥ぐっていうのはゾッとするなあ


馨くんたちがずっと舞台上に出て、生演奏していたのにはビックリ。
いろんなフシギな楽器を弾いて、芝居に溶け込んでた。
たまに「どうぞ」「すみません」なんて気づかう演技をしたりしてw

ラストは、出演者と一緒にダンスをするって、入り口にも踊り方の説明写真や、VTRが流れてたけど、
さすがにちょっと恥ずかしい。「イカ大王体操第二」ならやったかもしれないが(いやいや

気づかいルーシーの『気づかいうた』を踊ってみよう!!




あらすじ(ネタバレ注意
おじいさんに拾われてスクスク育ったルーシー。
ある日、おじいさんは死んでしまい、驚いた馬は、ルーシーを悲しませないよう、
おじいさんの皮を剥いで、着て、「パカパカ」言いながら帰ってくる。

ルーシーはひと目で馬だと分かるが、馬の気づかいに応えて知らないフリをし続ける。

ルーシーは、森で馬に乗った王子さまと出会い、2人はすぐに恋に落ちる
だが、王子さまは「3ヶ月の命なんだああああ!」と泣く。

おじいさんは生きていて、その話を聞き、王子さまのボディペインティングをしてもらう。
ウソのお城を建てて、ルーシーと結婚式を挙げることにする

そこにやってきたのは、馬の中の王様とお妃様。
敵に追われて、馬は力尽き、自ら皮を剥いで、王様とお妃様に中に入って下さいと頼む。
そのまま、おじいさんと暮らして、言い出すタイミングが分からなかった。

その時の馬は、農民に化けて見守っていたのだった。


気づかいって、加減が大事ってことなのかな?
したほうがいいのか、しないほうがいいのか、最後は分からなくなってしまった。
でも、やっぱり、大人計画の芝居同様、
私は、最後に出演者が深々と御礼をする姿を見ると泣きそうになってしまうんだ。


追。

東京芸術劇場のミュージアムショップも好きだけど、猫グッズのお店が移転してしまっていてショック大(まあ、江古田だけど
なんで移っちゃったのかなあ。観劇じゃなくても寄って見るのが好きだったのに。

 

今回もたくさんもらったフライヤの中で気になったもの。

 
ウーマンズリブは行きますvv 哲さんのフライヤもゲットv

 
これが噂の「muro式」かぁ。気になる/翔さんも舞台に!

 
馨くんの活動は幅広いなあ/秋山奈津子さんの新作


Next~劇場からできること
「Nextでは環境を考え、劇場で回収されたチラシをリサイクル処理しています。
 不要なチラシの回収方法は、劇場によって異なります。詳しくは劇場スタッフにお尋ね下さい」

芝居を観に行くと、とにかくどっさりとチラシをもらう。
だけど、観劇後はアンケートを書いたりしてると、すぐに追い出されるから、家に持ち帰る。
以前、「古紙回収日」に出したら、ウチの区では引き取ってくれずに残されていて焦った

だから、後日、要らない分を持っていったら回収BOXに入れてくれるかと東京芸術劇場に聞いたら、
「回収BOXは、Nextさんが設置するので、基本、観劇後に入れていってください」とのこと。

じゃあ、Nextさんに聞いてみたら、
「回収BOXの設置は、各劇場、主催者に任せています」とのこと。あれ?

どちらも丁寧な対応だったのだけれども、ズレがあった。
それに、BOXが目の前にあるなら、入り口から出ても、スタッフさんに渡してちょこっと入れてくれるだけでいいのになあ・・・

今回は、こんなチラシも入っていた。

チラシステージ
これなら、当日、大量のチラシ配りも必要ないのかな?



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ベッリーニ歌劇『清教徒(全3幕)』@リセウ大歌劇場(2001)

2015-05-28 13:25:19 | 演劇・オペラ
ベッリーニ歌劇『清教徒(全3幕)』@リセウ大歌劇場(2001)

台本:カルロ・ペーポリ
演出:アンドレイ・セルバン
指揮:フリードリッヒ・ハイダー(今回エルヴィーラ役のエディタの夫で、エディタは1946年生、彼は1960年生だから14歳の歳の差婚/驚

出演:
グァルティエーロ・ヴァルトン卿:城主、清教徒(バス): コンスタンティン・ゴルニー
エルヴィーラ:ヴァルトンの娘:(ソプラノ):エディタ・グルベローヴァ
アルトゥーロ・タルボ:エルヴィーラの婚約者、スチュアート王家支持派の騎士(テノール):ホセ・ブロス
リッカルド:隊長、アルトゥーロの恋敵(バリトン):カルロス・アルバレス
ブルーノ:士官、リッカルドの親友(テノール):ビセンス・エステベ・マドリッド
ジョルジオ:城主の弟、エルヴィーラの伯父、退役隊長(バス):シモン・オルフィラ
エンリケッタ王妃:チャールズⅠ世の未亡人:ラクエル・ピエロッティ

とても有名なオペラというのは知ってたけど、タイトルの堅苦しさから、
なんだか宗教絡みの政治的な話かと思って避けてきたけど、中身はロマンス
人々から長く愛されるのは、やっぱり肩の凝らないエンターテイメントだね。


【ライナー抜粋メモ~岸純信(オペラ研究家)】
34歳で早世したベッリーニの完成作は10に留まるが、その抒情的な旋律は無類の美しさを湛えるもので、端正なその響きに魅せられる人は多い。
ロンドンを離れたベッリーニは、1833年、パリに到着。
当時のパリは、林立する歌劇場群の隆盛で欧州全土から注目を集めていた。

新作『清教徒』の初演1835年は、文字通りの大成功。
ロッシーニが知人に出した手紙にも「作曲家も歌手もステージに二度呼び出された。パリでは本当に珍しいと言わねばなるまい。
真にそれに値する時だけ、そのようなことが行われるのだ」と綴っている。

ベッリーニがこの僅か8ヶ月後に病で急逝したので、本作が彼の「白鳥の歌」となってしまった。
ワーグナーは「清らかなメロディと飾り気のない崇高さ、それに歌の美しさ」と後年記した。
この分かり易い一行こそ、ベッリーニの個性を端的に伝えるものであろう。

歴史
18C末の革命で我先にと国外へ脱出したフランスの貴族層には、海を越えてイングランドに逃れた人々が多かった。
彼らは後に英国文学を母国に持ち帰る。その後、大ブリテン島の巨星が、欧州全土を照らす。
スコットランド生まれのサー・ウォルター・スコットだ。
「歴史小説の魔術師」と謳われた彼は、故郷の幻想的な自然描写と、ロマンチックな物語作りを得意とした。

『清教徒』の原作『円頂派と騎士たち』は、スコットの影響下のパリで評判を得た一作。
「円頂派」とは、清教徒革命時の「議会派」を指すフランス語で、長髪の王党派に対して、
議会派は剃髪していたという史実による(ザビエル的な?w

ベッリーニがこの芝居に惹かれた理由は、ヒロインが狂乱状態に陥るシーンに魅せられたからだという。
乱れる心象風景を表現するというシチュエーションは、プリマドンナにとっては、喉の技巧をこれでもかと発揮できる貴重な場だった。

ベッリーニは、意外にもフランス語は不得手で、パリの社交の席に積極的に加わることが難しかったらしい。
フランス語で曲を作るオペラ座やオペラ・コミック座より先に、テアトル・イタリアンでの新作発表を選んだ気持ちも想像しやすい。
イタリア・オペラの旋律美の極致『清教徒』は、ロンドンやパリで音楽の新しい息吹に触れたベッリーニが母国語でオペラを書き得たことが幸いした。

音楽性
『清教徒』は、リコルディ社のヴォーカル・スコアの他、作曲当時の手書きのフルスコアもガーランド社から復刻出版されている。

映像
1994年の大火災を経て、1999年に再開場したこの劇場の、以前にも増して豪華になった内装が目を惹く。

 

イングランドで清教徒たちが王政を倒した革命(1642-1649)時の情勢を反映させ、戦で傷ついた人々を頻繁に登場させ、
衣装は当時のスタイルを尊重し、暗い色彩で統一されている。

リッカルド役のカルロスは、第一幕の最後で舞台を去る直前、
錯乱状態のエルヴィーラを見つめる一瞬の逡巡(決断できないで、ぐずぐずすること)ぶりは見応えがある。

初演当時の難役アルトゥーロを歌ったルビーニは、エスキュディエ兄弟に「胸声から頭声へのチェンジが全く分からない」と言わしめたが、
ルビーニの発声法は、現代のテノールとは異なるものと想像され、
ベッリーニが彼のために書いた「High F音」を現代の発声で出せる歌い手は、マッテウッツィのようなごく一部の例外的な存在になる。

ジョルジョ役のシモンは、収録時はまだ20代半ば(!)だったので、今後の声の成長にも期待したい。
(外国人ってほんと年齢が上に見える・・・メイクのせいもあるだろうけど



あらすじ(ネタバレ注意
 
開演直前まで練習して、演奏のイメージングをしているオケの面々

[第1幕]

白い服を着たエルヴィーラは落ち着きない様子でうろつく

 
長い剣を振り回す戦士たち。ブルーノ「警戒せよ。夜が明けた」

スチュアート王政を倒すための準備をする戦士の中で、一人苦悩するリッカルド。ブルーノがワケを聞くと、
「戦地に行く前、エルヴィーラの父に彼女との結婚を承諾させたが、帰郷すると、彼女の心は騎士タルボにあると分かった」
(銃が1丁落ちて、ブルーノは自然と戻してた

 

皆は結婚式の準備に大わらわ。しかし、エルヴィーラは悲しそう。父代わりの叔父に胸の内を打ち明けると、
兄に彼女が好きなのはアルトゥーロだと伝えたから、今日の式の相手はアルトゥーロなのだと伝える。
一気に喜びで興奮するエルヴィーラ。そこに「アルトゥーロが到着した!」としらせが入る。

 

 
跳ね橋からおりてきたのは、アルトゥーロと、父ヴァルトン卿、そして、黒衣の女性


アルトゥーロはエルヴィーラに愛の歌を捧げ、花嫁衣裳のための白いヴェールを贈る
(ソプラノの細かい音、長くのばす音ものびやかで素晴らしい!

黒衣の女性がヴァルトン卿に「後で議会にかける」と言われたのを聞き、
王党派でまだ忠誠心を引きずるアルトゥーロは「可哀想に。彼女は死刑にされる。なんとか救えないものか」と気にかける。
その様子を見て、「あの顔には憐れみがある」と期待する女性。

 

皆がはけてから黒いヴェールをとると、彼女はなんと幽閉されていた王妃エンリケッタ(フランス王家から英国に嫁いだ)と分かる。
「私は夫チャールズと同じ運命が待っているのです」
「逃げるのです。あなたをお救いします。命を賭けても!」

 

そこに幸せ絶頂のエルヴィーラが来て、「このヴェールを試させて」とエンリケッタにかける。
「あとであなたが私にヴェールをかけてくださる?」と無邪気に頼み去る。
「その姿なら逃げられます」とアルトゥーロ。

 

今度はリッカルドが来て決闘を申し込む。しかし、事情を知って「その女と行くがいい。愚か者め!」
アルトゥーロ「さらばエルヴィーラ!」
リッカルド「裏切り者を追いかけるのだ!」

 

2人が逃げていく様子を見て、ワケも分からず絶望したエルヴィーラは、
「エルヴィーラはもういない」と正気を失う。「私は愛に死ぬでしょう」とウェディングドレスを裂く勢い。
(演技も素晴らしく大拍手が鳴り止まず、一礼して応える



[第2幕]
(最初に上がっていく柵みたいのは何だろう???

 

ジョルジュは愛する姪の様子に苦しみ、皆も「悩み事を分けてください」と頼む。周囲は戦争で傷ついた者ばかり。
「ときどき正気を取り戻すが、祭壇にいるつもりで誓いますと言ったり、時には他人をアルトゥーロと思い込み、
 我に返るという繰り返しだ。そして死を望むのだ」

リッカルド「議会の名においてアルトゥーロを処刑する!」

♪私に希望を返して下さい。さもなくば死を と歌うエルヴィーラの声が聴こえてくる。
叔父やリッカルドを見ても誰か分からないし、戦士をアルトゥーロと間違えて誘惑したり。

 

その様子を見ていたリッカルドに「この人泣いてるわ。誰かを愛したことがあるのね」と同情する。
時々、正気に戻り「この命を絶ってください。さもなくば、あの人を返して!」
(悲しんだり、喜んだりする難しい役だなあ! “ブラボー!”と再び大歓声が鳴り止まず、一度壁から出てきて一礼

 

ジョルジュ「君は恋敵を救うことができる。彼を救うのだ」
リッカルド「NO! 議会の意志です。私は彼を憎んではいない」

ジョルジュ「罪深い嫉妬心を後悔するがいい。君の人生を破滅させるだろう。
      1つの魂を殺した時、もう1つの魂が彼とともに去るだろう」
リッカルド「誰の?」

ジョルジュ「“私はあなたのせいで死んだ”というだろう。2人の亡霊が君を脅かすのだ!」
リッカルド「私の涙で許しを得てみせます。あなたの涙が勝ちました。私も泣いています。
      明け方に敵が来る。その中にもし彼がいたら・・・」

ジョルジュ「祖国! 勝利! 名誉! ラッパを吹き鳴らせ!」

(ここでカーテンコールに出てくるジョルジュとリッカルド


[第3幕]

戦争は続き、死者を引きずって歩く兵士。外は雪

アルトゥーロ「やっと逃げ切った。長いこと異郷を彷徨って、やっと愛する人に会える。私は故国を失った流離い(さすらい)の男」



エルヴィーラが歌う声が聴こえる。

アルトゥーロ「あなたはどこにいるのだ? あなたは昔、私の歌に木霊を返してくれた(詩的な表現だなあ
       誰か来る! まだ私を追っているのか? 彼女にも危険が及ぶかもしれない。そうだ、あの愛の歌をうたおう」
(手にはあの結婚式の時の花の冠を持っている


エルヴィーラが歌に誘われて現れる。アルトゥーロが脱いだ上着を愛おしそうに抱きしめる

「消えてしまった。あの声は夢。空しいこと。アルトゥーロ、どこにいるの?」
「足元に! 許してくれ!」

まだ完全に正気ではないエルヴィーラ。
「3ヶ月も放っておいて・・・」
「3世紀ですわ。嘆きと苦しみに満ちた恐ろしい3世紀でした」

「可哀想に、彼女は事情(相手が王妃だったこと)を知らずにいたのだ!」
事情を話し、浮気ではないことを弁明し、エルヴィーラへの熱い愛がまだ全然変わっていないことを訴える。

 


ようやく納得したのに、そこに戦士らが現れ、リッカルドは処刑の準備をさせる

エルヴィーラ「私はいつでもあなたの側にいたい」
アルトゥーロ「私はあなただけを求めていた。この胸に来てください」
エルヴィーラ「魂が天上に昇る思いです。でもまたお逃げになるの?」

リッカルド「邪悪な男が! 苦悶のうちに死ぬがいい!」
エルヴィーラ「あの方が死に赴く時は、私も一緒に参りましょう」

ようやく正気に戻るエルヴィーラ。
アルトゥーロ「永遠にさらば!」



そこに伝令が届く。「私が軍の勝利だ! 罪人には恩赦が与えられる。イギリスは自由を得たのだ!」
しつこくもアルトゥーロを襲おうとするリッカルドをジョルジュが押さえる。
王家の敗北の知らせに、一同は彼をついに許す。


最後まで二転三転して、どうなるか分からない感じで、ようやく結ばれる2人にひと安心。

 

 

 


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ヴェルディ歌劇『仮面舞踏会』(全3幕)@ザルツブルク音楽祭(1990)

2015-05-23 12:54:35 | 演劇・オペラ
ヴェルディ歌劇『仮面舞踏会』(全3幕)@ザルツブルク音楽祭(1990)
真央ちゃんのプログラムで使ったやつかと思ったら同じ名前だけど違った

仮面舞踏会 (ハチャトゥリアン)

台本:アントーニオ・ソンマ
演出:ジョン・シュレジンジャー
指揮:サー・ゲオルグ・ショルティ

 

監督:ジョン・シュレジンジャー
映画監督兼演出家。俳優として出発。映画の代表作には『真夜中のカウボーイ』がある。

出演:
スウェーデン国王 グスターヴォ3世(テノール):プラシド・ドミンゴ
レナート(アンカーストレム伯爵)(バリトン):レオ・ヌッチ
その妻アメーリア(ソプラノ):ジョセフィン・バーストウ
黒人の女占い師ウルリカ(メゾ・ソプラノ):フローレンス・クイヴァー

小姓オスカル(ソプラノ):スミ・ジョー
水夫シルヴァーノ(バリトン)
陰謀者リビング(バス)
共謀者トム(バス)
判事(テノール)
アメリアの召使(テノール)

 


【ライナー抜粋メモ~岸純信(オペラ研究家)】
1989年夏、ザルツブルク音楽祭のわずか11日前にこの世を去ったカラヤン。あまりに突然の死だった。
『仮面舞踏会』の指揮を誰が務めるのか危惧する中、サー・ゲオルグ・ショルティが指揮台に立った。

彼がザルツブルクから緊急の電話を受けたのは、カラヤン逝去当夜だという。
ショルティは過去7年間、この演目に接していなかったが、夏の休暇から、ザルツブルクに飛んだ。
「リハーサルの最中に、スコアを勉強し直したよ」と、後日、この大家は率直に語っている。

オーケストラボックスに君臨するというカリスマ的な雰囲気より、舞台全体を後押しする強い駆動力を感じる。
この収録映像は、初日の年ではなく、翌年の再演時だが、カーテンンコールで一礼し、
すぐソリスト陣を呼び寄せる老匠の仕草に大指揮者の余裕が見てとれる。

『仮面舞踏会』の魅力
この劇場の巨大空間を支配するには、大掛かりな舞台装置があるほうが効果的だろう。

1630年にイングランドから清教徒が入植したのがボストンの始まり。
仮面舞踏会という華美な催しなど、そのような歴史を背負う町にはふさわしくにイベントなのだ。
宮殿の巨大な階段、処刑場にぶらさがる白骨、レナート邸に掛かるとてつもない大きさの肖像画など、随所に具象的なアイデアが目立つ。

実在のグスタフ三世も楽しんだという有名なドロットイングホルム宮殿の模様もそのまま再現される。
グスターヴォ3世を演じるドミンゴは、堂々たる体躯で、伸びやかなパッセージが活きる。

スコア上のト書きでは「刺して」と指定された場面だが、レナート役のヌッチの強張った表情を見ていると、
忠実にも添う銃撃という手段でなくてはならないと思える。

そして、韓国が誇るスミ・ジョーは、同じ東洋人として、彼女の成功を心から嬉しく思うとともに、
その才を見抜いたカラヤンの慧眼にも改めて敬意を表したい(最初、日本人かと思った

19C中葉から世界のオペラ界を牽引し続けた大作曲家ヴェルディ。
信頼厚き仕事仲間だった台本家カンマラーノの死後に新しく見つけた協力者として、ソンマの詩才を高く評価していた。

国王暗殺という結末が検閲側の拒絶反応を引き起こすことは、2人とも予想済みだったが、
1830年のフランスは、先王シャルル10世の締め付け体制の反動で誕生したルイ・フィリップ王政のもとで、
開放感に富む世相があり、検閲も緩やかだった。

実在のスウェーデン国王グスターヴォ3世が暗殺されたのは1792年。
実行犯は宮廷人の一人だったが、彼は暗殺の動機も、共犯者の名も黙したまま処刑されたという。
また、王はデンマークの王女と結婚し、2子がいるが、王が同性愛者だという噂もあった。

検閲が厳しかった当時のイタリアでは、高位の男女が互いに不倫関係に陥るなど言語道断
ナポリの検閲側は、7点の変更箇所を挙げてきた。
その後、1858年、ナポレオン三世の暗殺未遂が世情を騒がせたことから、検閲が一層かたくなになり、ソンマとヴェルディも大いに苦しんだ。


『仮面舞踏会』の特質
1.原作がフランスオペラの台本であること。
2.ヴェルディが先輩作曲家マイヤーベーアから強い影響を受けていること。

演劇面では、見せ場として、第3幕の後半でレナート邸宅から舞踏会場への場景へと大転換が行われる。
このようなスペクタクルもグランドオペラでは必須の項目とされ、本作もその趣向を受け継いでいる。


追。
とっても残念だったのは、ディスクの映像が乱れまくって、2幕目がほぼ観れなかったこと。
添付のあらすじを観て、ちょこちょこと映る数箇所の場面の雰囲気だけでガマンした



あらすじ(ネタバレ注意

【第1幕】
 
セットも豪華で美しい

グスターヴォ3世の宮殿。皆、忙しく働きながら、王を待っている。
左端では、グスターヴォ3世に兄を殺された弟リビングらが復讐の機会をうかがっている。

 

グスターヴォ3世登場(すごい巨体!
「嘆願書を読もう! 市民の望みを聞くことが私の役目なのだから!」

そして、近々催される仮面舞踏会の出席者リストの中に、アメーリアの名があって内心大喜びする。
アメーリアは、腹心の部下レナートの妻ながら、長年の想いを抱き続けている。



そんなことは知らないレナートは、「王の暗殺を企てる者がおります」と忠告するが、
王「名を知りたくない。名を知れば罰さなければならない。そうしたくはない」



そこに判事が来て、ウルリカというジプシー女の追放を!と頼む。「邪悪な預言を言っております」
陽気な小姓オスカルは「私は彼女を弁護します。彼女は恋を占うのです。悪魔(ルシフェル)の力を借りて!」

王は「皆で猟師に変装して会いに行こうじゃないか、楽しいぞ。今日の3時に神託の岩屋へ集まろう!」
陰謀者「これはチャンスかもしれない」



 
魔術で病人を治しているウルリカ。患者の女性がコワい・・・『エクソシスト』?

水夫シルヴァーノは「オレは全然報われていない」と訴え、「もうすぐ金と地位が手に入る」と預言するウルリカ。
それを聞いた王は、シルヴァーノの服に金を入れ、シルヴァーノは「占いは当たった!」と大喜びする。



そこにアメーリアが秘密にお告げが聞きたいとやって来て、ウルリカは人払いをする。
王は驚いて、影に潜み聞いていると、アメーリアは王への愛に苦しんでいると聞いて、再び驚く。

ウルリカ「消し去ることができるでしょう。でも、その薬草は、飲む人自らが摘まなければならない。
西の暗い野辺で、人々が恐れる所にある。そこは処刑の地なのです」

王「可哀想に。私も行くぞ」

王は身分を隠して、猟師のフリで「私の未来を教えてくれ」と尋ねる。
手相を見たウルリカの顔色は変わり「不幸な方だ。あなたはもうすぐ死ぬ。友人の手によって!」



王「冗談にきまってる。皆の信じやすさに笑わずにはいられない。誰が殺人者だ?」
ウルリカ「これから最初に握手をした者があなたを殺す」

そこに現れたのは、王の身を案じるレナートで、王は安心して身分を明かし、皆は大喜びして王の徳を讃える。

 
(ここで一度カーテンコールに応える。オケもいったんはけるんだね


【第2幕】
 

激しい演奏から始まったけど、映像が乱れっぱなしで、どうしようもない
とにかく処刑場に来て、薬草を探すアメーリアのもとに王が現れ、長年の想いを伝え合う。

そこにレナートが来て「陰謀者が来ます、早くお逃げください!」
王「アメーリアを残して逃げはしない」と言うが、結局は押し切られる。「王の命は、民の命なのです!」

そこで王はレナートに頼む。
「このご婦人を送ってやってほしい。ヴェールをしたまま、何も話しかけず。門に着いたら、君は反対側に行ってくれ」
(門って自宅の門じゃないよね?

何も知らずに婦人の手をとって逃げようとするレナートだったが、陰謀者らが追いつき、王ではなくレナートだと知って失望する。
「せめて、その女神のお顔をおがみたいものだ」

ヴェールが落ちると、妻だと知って驚くレナート。


【第3幕】
 

レナート邸でモメる夫婦。(だから子どもの目の前でこんな修羅場見せるのはよくないって
レナート「お前は死ぬのだ。姦婦め!」

自分は純真なままだと訴えるが聞く耳持たずで、「最後のお願いです。せめてたった1人の息子をこの胸に抱くことをお許しください。
父の手にかかって死ぬ母を、あの子は癒やしてくれるでしょう」と息子のもとに行くことを許される。



レナート「彼女ではない。この恥辱を償うのは!」(邸宅のど真ん中に飾ってある王を指差す。あんなにデカい絵って!
妻との思い出を語って、意外と愛妻家だったのね。忠誠心も嫉妬心には敵わないか。

陰謀者リビングと共謀者トムを家に呼び入れる。

レナート「暗殺計画に私も参加したい。私も君たちの仲間だ。息子を人質にしてもいい」
3人は復讐を誓い合うが、誰が実行するかでモメる。

レナート「彼を殺すのは私にやらせてくれ」
リビングは兄を殺された積年の恨みがあるから、オレがやるという。

 

そこで、レナートは3人の名を書いた紙を冑?に入れて、妻に1枚選ばせる。
それがなにを意味するか分かっていて、慄きながら引いたのは、夫の名だった。



そこに明るくオスカルらが入ってきて、仮面舞踏会の招待状を持ってくる。「妻とともに参りましょう」

(ここでもカーテンコール



グスターヴォ3世邸。
グスターヴォ3世は、その後の成り行きを知らないまま、レナートにアメーリアの故郷へ夫婦で戻るよう書いて、一人苦悩する。
「しかし、もう一度会える予感がする。それが我らの愛の最後の時のように」

オスカル「見知らぬ女性からです」と持って来たメモには、王の命が狙われていると書かれていたが、
王はひたすらアメーリアとの再会を待ち望む。

 
(ここですごい舞台の大転換! 本のページをめくるよう/驚 でも、肝心の踊るシーンはないのね



レナートはオスカルに王の居場所をしつこく尋ねるが「陛下はおやすみになられています。場所は秘密です」
「陛下の衣装だけでも教えてくれ。伝えなければならないことがあるのだ」

オスカルはすっかり酔っ払いながらも「私だけが知っている秘密です」となかなか答えない。
レナートはなかば強引に聞き出すと、「黒のマントにピンク色のリボンです」



アメーリアは王に警告して逃げてくれと懇願するが、
「あなたの清らかな愛は、死よりも強いのだ。あなたには生きて欲しい。故郷へ行ってくれ。さらばだ」

 

3人の陰謀者が近づき、レナートは恨みを込めて至近距離から王を2度撃つ。
会場には叫び声が上がり、レナートはすぐに捕われる。

 

王「彼を放してやれ。彼女は潔白だ。私は君の妻を愛したが、純潔を汚しはしなかった」

新しい赴任地を書いた紙を渡され、呆然とするレナートは、自分の罪を悔やむ。

王「私の許しを、皆が受けるように。さらば祖国よ。愛する子どもらよ。永遠に」
(たとえ、王の許しを得て、田舎に行っても、夫婦関係は相当気まずいね・・・


 

 

 




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ベッリーニ歌劇『ノルマ』(全2幕)@パルマ王立劇場(2001)

2015-05-17 11:13:35 | 演劇・オペラ
ベッリーニ歌劇『ノルマ』(全2幕)@パルマ王立劇場(2001)

 

台本:フェリーチェ・ロマーニ
演出:ロベルト・アンド
指揮:ファビオ・ビオンディ

出演:
ポリオーネ:ローマ帝国のガリア地方総督(テノール):シン・ヨン・フン
フラヴィオ:ポリオーネの友人(テノール):レオナルド・メラーニ
オロヴェーゾ:ドルイド教徒の長(バス):イルダール・アブドラザコフ
ノルマ:巫女の長で、オロヴェーゾの娘(ソプラノ):ジューン・アンダーソン
アダルジーザ:イルミンスルの神殿に仕える若き巫女(原曲ではソプラノで歌われたが、今日ではメゾソプラノが多い):ダニエラ・バルチェッローナ
クロティルデ:ノルマの侍女(ソプラノ):スヴェトラーナ・イグナトヴィチ



最初から最後まで、ずぅーーーーっと夜の森が舞台で、画が暗い・・・

ストーリー的には、敵国の男を愛してしまった『ロミジュリ』風。
卑弥呼のような存在のノルマが、預言者、女、母として苦悩する姿が心を打つ。


【ライナー抜粋メモ~松沢憲(音楽評論)】
ドルイド教徒たちの衣装には工夫がある。渦巻き模様は、ドルイド教徒(ケルト人)に特有の模様。
ノルマが鳴らすイルミンスルの楯にも刻まれている。



この映像で一番の注目なのは、ビオンディ指揮によるエウローパ・ガランテの演奏だ。
この団体は古楽器を使うオーケストラで、とくに木管の音色の温もりのある響きは特有の美しさ。
金管、とくにナチュラル・ホルンの音色は野趣あふれる味わいがある。

 


ビオンディは、バロック・ヴァイオリンの名手としても知られる指揮者/驚

第2幕第1場のノルマとアダルジーザの二重唱は、全曲中でもとくに美しいハイライトシーン。
ノルマ役のアンダーソンは、預言者、女、母として、その場面に応じた感情表現を強いられるこの至難な役に体当たりで挑んでいる。

当時、ミラノを中心とするロンバルディア地方はオーストリアの支配下にあり、
ローマ軍vsドルイド教という構図が、ハプスブルグ家vsイタリアという現実の政治的な枠組みを想起させる。

1831年のスカラ座における初演は、ベッリーニ自身によれば「ひどい失敗」だったが、回を重ねるごとに評判を呼び、知れ渡った。

「ドルイド教」
ガリア地方と呼ばれる北イタリア~フランス、ドイツ、ベルギー、オランダに及ぶ広範な地域、
イギリスに古くから分布していた先住民のケルト人の宗教。霊魂の不滅、輪廻転生を信じた多神教。
「ドルイド」とは「樫の木を知る者」という意味。
神々とヒトの間をとりもつドルイド(神官)の予言によって生贄や供物が施された。
ローマ時代に禁止となり、魔法使い視され、弾圧された歴史を持つ。


あらすじ
紀元前のガリア地方。
ドルイド教徒の長・オロヴェーゾと、血気盛んな戦士、村人らは神聖な樫の木のもとで儀式を行い、
ローマ軍との戦争開始の合図となる預言者・ノルマのお告げを今か今かと待つ。

 

そこにやって来た2人の男。敵国ローマの地方総督・ポリオーネと、友人フラヴィオ。
なんと、ポリオーネは、ノルマと夫婦で2人の子どももいるのに、
祭壇で祈りを捧げていた巫女・アダルジーザの美しさにひと目惚れして、ローマに連れていくのだと言う。

ドルイド教徒「異教徒たちを追い払え! ガリアの地を解放するために」
ポリオーネ「この森に火を放とう。祭壇を壊すんだ!」

 

ノルマが堂々と登場。
ドルイド教徒「ローマ人に剣を抜こう!」
ノルマ「それは敗北だ。まだ機は熟していない。死の書にはローマは自らの悪徳によって滅びると書いてあった。それまで待つのです。
    聖なるやどり木を刈り取ろう。聖なる女神(老木)よ。その清き姿を見せたまえ。儀式は終わりだ。
    (ローマの地方総督を私が罰することはできない! 世界を敵に回したとしても。彼は戻らないのだろうか!)」

 

アダルジーザが現れる。
(けっこう太め オペラの名歌手は太めってイメージがあるけど。
 上からの照明のせいで、せっかくのヒロインたちの彫りの深い顔に変な影が入っちゃってコワイ

彼女が必死に祈っているところへ、ポリオーネが現れる。
ポリオーネ「決して離さないぞ。ローマに来てくれ」

アダルジーザは、散々悩んだ末「参りますわ」「明日、同じ時間に」
「神に背いてもあなたに従います」「お前の神に挑もう!」

 

家に戻ったノルマは、侍女クロティルデに子どもたちを遠ざけるように言う。
「子どもたちを抱きしめられない。愛しているのに、憎んでもいる」(子どもの目の前で歌わなくても・・・
「ポリオーネがローマに戻るの。私を残して逃げるつもりかしら?」と心配でしかたない。


そこにアダルジーザが来て、身も裂けるばかりの想いを打ち明ける

「彼の美しさに目を奪われて、祖国を捨てるのです」
「私もそうだった」

「どうか私をお赦しください」
「赦します。ともに涙しましょう」
(2人の息の合ったソプラノが美しい

救われたアダルジーザだったが、ノルマから相手の名前を聞かれて、それがポリオーネと分かり、凍てつくノルマ。
そこにポリオーネが現れる(なんと間の悪い

 

ノルマ「娘に罪はない。悪いのはお前、子どもたちに、自分に、私の怒りにおののけばよい!
    私を欺いたように、この男はお前の心も裏切るのだ

アダルジーザは、ポリオーネとノルマの関係を知って、ノルマに同情するが、ポリオーネは諦めない。

ノルマ「ならば行け。運命に従え。不幸の愛に喜びはないだろう」

アダルジーザは、ポリオーネもかばって「死んで、この方をお返しします」

****************


ナイフを持って、寝ている2人の子どもたちを殺そうとするノルマ

「私はローマには行けない。この子たちが虐待されるだろう」
(よく一家心中の事件があるけど、死ぬ決心をしたとしても、家族を道連れにするのはおかしいよ

ノルマも改心する。「この子どもたちにどんな罪が? 悔い改めて、私が死のう」とナイフを隠し、
クロティルデにアダルジーザを呼んできてほしいと頼む。



「話を聞いて、私の頼みごとを聞いて欲しい。お前にこの子らを託したい。ローマのあの男のもとへ。私は彼を赦して死のう。
 この子らをどうか支え、守ってほしい。お前のせいで捨てられた私の大きな苦しみを分かってほしい」

アダルジーザ「あの人のところに行って、その言葉を伝えたら、きっと愛を取り戻せるでしょう。
       あの方を取り戻してください。この子らを憐れんで、自分のことはどうなさろうと・・・」と死を留まらせる。

ノルマ「彼はお前を愛している」
アダルジーザ「今は好意しか感じていません。私は姿を消します」
ノルマ「私はふたたび友を得た!」

****************

まだ森に残って怒りをくすぶらせているドルイド教徒ら。「今は静かに時を待つんだ。大きな戦果を上げるため」
オロヴェーゾ「地方総督が交代する。ノルマのココロは分からない。今は解散するのだ。その日は来る。それまで従順を装おう」



一方、ノルマは、ポリオーネが自分の元に帰ってくると信じて待っている。
しかし、クロティルデは「アダルジーザが哀願してもダメでした」と告げる。

ノルマ「ローマの血を流そう、奔流のように!」


イルミンスルの楯の合図が鳴ったので、戦士らが集まってくる

 

ノルマ「戦いだ! 皆殺しだ!」
急に態度が変わった預言者に訝りながらも、「生贄は誰だ!?」「それは私が決める!」

そこに再びクロティルデが来て「神殿がローマ人に汚されました」「まさか、あの人では?」
忍び込んでいたのは、やはりポリオーネ。

 

オロヴェーゾ「一体、誰がお前を導き入れたのだ?」
ノルマ「復讐は私がやる(ああ、できない。今さら憐れむのか?)陰謀を企んだ巫女は誰か聞きたい」
ポリオーネ「それは聞かずに、私を殺せ」

ノルマは皆に「しばし外してほしい」と頼む。
「アダルジーザと別れることを誓ったら、命を助けよう。私も二度とお前には会わない」
「イヤだ。すぐに殺せ」

ノルマは2人の子どもを手にかけようとしたことを打ち明ける。

「それは酷い・・・父親だけを殺せ」
「ローマ人も、アダルジーザも殺される。火あぶりだ」
「彼女は助けてやってくれ」
「あの娘をお前によって殺してやる。私と同じ不幸を味わうのだ!」と祭祀らを呼ぶ。

ノルマ「新しい生贄を捧げよう。1人の巫女が祖国を裏切ったのだ。火刑台の用意を!
    (何の罪もない娘に自分の罪を負わせるのか?)」

誰が生贄かと問われ、ノルマは「それは私なのだ!」と宣言する。戦士にショックが広がる。
「なんと恐ろしいことだ。花の冠は外され、代わりに黒いヴェールが被せられる」

ポリオーネ「信じてはいけない!」
ノルマ「最期の時にやっと分かった。別れようとしてもムリなことを。あなたは私と共にある。
    運命や神よりも強い愛。火刑台でも、地の底でもあなたと共にある」

ポリオーネ「気づくのが遅かった。気高い女よ。
      いっそう激しい愛がよみがえった。一緒に死のう。死ぬ前に私を憎まないでくれ。赦しておくれ」

 
ノルマは父であるオロヴェーゾに唯一のお願いだとすがりつく

ノルマ「私は母なのです。子どもを野蛮人から守ってやってください! これ以上はなにも望みません」
オロヴェーゾ「これはお告げだ。畏れ多い神も罪を与えない」
父は子どもたちを守ると誓い、ノルマを赦す。



ここで終わり!? 2人は結局火あぶりなんだ。
人間を目の前で生きたまま燃やすって、それこそ野蛮極まりない・・・恐×∞

 

 



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ベッリーニ歌劇『夢遊病の娘』(全2幕)@フィレンツェ歌劇場(2004)

2015-05-15 11:46:05 | 演劇・オペラ
ベッリーニ歌劇『夢遊病の娘』(全2幕)@フィレンツェ歌劇場(2004)

台本:フェリーチェ・ロマーニ
演出:フェデリコ・ティエッツィ
指揮:ダニエル・オーレン

出演:
エルヴィーノ…金持ちの若い地主:ホセ・ブロス(T)
アミーナ…孤児だったがテレーザの養女として育つ:エヴァ・メイ(S)
テレーザ…アミーナの養母:ニコレッタ・クリエル(MS)
リーザ…旅館の女将:ジェンマ・ベルタニョッリ(S)
ロドルフォ…伯爵でこの地の領主:ジャコモ・プレスティーア(B)

【ライナー抜粋メモ~岸純信(オペラ研究家)】
メロディラインのとびきりの美しさゆえに「カターニアの鶯」と称されたヴェンチェンツォ・ベッリーニ。

食事面など贅沢をしない彼は、ただファッションだけは非常に気を遣っていたそう。
万人が認める容姿と才能を有した彼だけに、艶聞の類いに事欠かなかったようだ。
結局誰とも結婚せず、急な病であっけなくこの世を去るが、一度、身を固めようと考えたことがあるらしい。
相手はクレリアという名前の13歳の少女。青年作曲家との縁組に、少女の両親らは大いに乗り気だった。

少女の母はジュディッタ。
その人こそ、不世出のソプラノ、ジュディッタ・パスタだった。
パスタは、ベッリーニのミューズとなり、『夢遊病の娘』『ノルマ』『ベアトリーチェ・ディ・テンダ』を初演。
かのマリア・カラスの活躍ぶりを評して「20世紀のパスタ」と呼んだことからも彼女の格を物語っている。

19C前半のオペラ界をリードした台本作者フェリーチェ・ロマーニは、『エルナニ』の主人公エルナーニを、
彼女に男装させて歌わせるプランを練っていたが、計画は頓挫する。
欧州各地で暴動が起きていた1830年当時の情勢からみて、国王に歯向かう男の物語は、検閲当局の反対にあうのは避けがたかった。
それゆえ、牧歌的な『夢遊病の娘』が、新しい題材として考案されたと、今日では推測されている。

マリア・カラスがスカラ座で示した超絶名演(1955.3.5)ほか、数々の名ソプラノが、アミーナ役で個性を発揮している。
「女虎」「鷹」と称された誇り高きディーヴァ、マリア・カラスから柔和な表情を引き出したのは、まさにベッリーニの音楽の力。
非常に簡素なオーケストレーションが目立つ一方、声がむき出しになるアカペラの部分が多く見られることも特徴のひとつ。

ああ、私はお前がそんなに早く萎れるのを見ようとは想わなかった、花よ
かのヴェルディにも愛され、ショパンが死の床でも呟いたとも伝えられる名曲中の名曲。

19C、ポルトガル出身の有名な僧侶デ・ファリアが、パリで催眠療法を披露したこともあり、この分野に対する一般的な関心が高まる。

合唱団は、各自の個性をほぼ排除した「揃った動き」に終始し、
室内か屋外か判然としない幻想的な光景の第1幕第2場、
絵画を思わせる山地の荒涼とした冬景色で統一された第2幕など、
舞台装置にも、リアリティをあまり感じさせない心象風景的なトーンが目立つ。

実際に観劇された小畠秀吾氏(犯罪精神医学)によると、19C末における精神分析学の発達には、
このオペラやバレエによって、人々が「夢遊病」という現象に関心を掻き立てられたという事実が大きく影響しているそう。

オーケストレーションの単純さゆえに軽く見られることもあるベッリーニ作品を、
音符の1つ1つから丹念に掬い上げていった、指揮者オーレンの努力が、この演奏に結実している。

プロダクションとしては、2000年末に披露された新演出の再演になる。


あらすじ

庭に倒れているアミーナ。真っ赤なイスに座って、奈落に沈む。

 

エルヴィーノと一時は恋仲にあった旅館の女将リーザは、美しく、清純、誠実なアミーナに奪われたことを恨む。
結婚式で皆はアミーナを讃え、リーザは、彼女に恋するアレッシオ(農民)とお似合いだと言うが、求愛を無視する。

 

式ではアミーナが養母テレーザへ感謝の歌をうたい、エルヴィーノも亡き母の墓前に挨拶してきたという。
その亡き母の形見の指輪をアミーナに贈る。



そこに、謎の男性(伯爵でこの地の領主ロドルフォ)が現れる。
城までは3マイルもあるからと宿を勧めるリーザ。皆は「誰だろう?」と噂する。

ロドルフォは、土をとり、景色を眺め、「ここで少年時代を過ごしたのだ」と郷愁を歌う。
そして、アミーナの美しさに見とれ、「夫は世界一の幸せ者だ。彼が私ほど君を愛してくれるといいが」などと言うので、
皆「なんとお世辞が上手いこと」とどよめき、エルヴィーノは嫉妬で落ち着きをなくす。



「日が暮れるから帰らなきゃ」というテレーザ。「この辺りには亡霊が現れる」というが、ロドルフォは「迷信だ」と信じない。

白い布をさげて、髪を振り乱した亡霊が、丘からおりてくるのです

メモをとるロドルフォ。「ぜひ見てみたいものだ」

エルヴィーノは、自分の嫉妬深さを歌い、アミーナは諌める。
「もう決して君を疑わないと誓うよ」
「眠りの中でもこの心はあなたの姿を見るでしょう」

 


************



ロドルフォは宿を気に入る。「アミーナも、リーザも美しいし」
それを聞いたリーザは、彼が伯爵だといち早く気づき挨拶する。
リーザを口説き始めるロドルフォ。



そこに突然、眠った状態のアミーナが現れ、リーザはいったん物陰に隠れる。
いまだ式の幸福にひたっている様子の彼女を見て、「夢遊病者だ」とすぐに分かる伯爵。

伯爵「私は裏切るまい」とするが、伯爵を夫と間違えて、すり寄るため「自制心が揺らいでしまう」とその場を去る。
その様子を見ていたリーザは悔しさのあまり、エルヴィーノのもとへと走る。



ロドルフォが伯爵だと気づいた村人が、挨拶をしたいと宿に群がる。「ドアが開いている」
そのソファにアミーナが寝ていることに気づき仰天する。
目覚めたアミーナは、わけが分からず身の潔白を訴えるが、「ひどい裏切りだ」と責め立てられる。

そこにリーザがエルヴィーノを連れてきて、彼は激怒するあまり「結婚は中止だ!」と叫ぶ。



この時々出てくる絵が、ギリアムのカートゥーンみたいで可愛い

************第2幕


皆は森で休みつつ、伯爵にアミーナの身の潔白を証明してもらおうと考える(なんだ、いい人たちじゃん

エルヴィーノの農場に来たテレーザもアミーナに「伯爵が証明してくださるだろう」「勇気がないわ!」
テレーザ♪エルヴィーノもきっと悲しんでいる。お前と同じくらいに

 

エルヴィーノもやって来て、♪僕は世界一不幸な男だ と歌うので、「彼はまだ私を愛しているのだわ」と希望を持つアミーナ。
そこにロドルフォも村人も来て、アミーナは潔白だと言うが、まだ嫉妬に駆られているエルヴィーノは、
アミーナから指輪を奪い上げ、リーザに求婚する(面倒な男だな

 

リーザ「私は誠実な女です」
テレーザ「もう我慢ならない! 伯爵の部屋にリーザのヴェールが落ちていました。伯爵は潔白を証明してくれますか?」
伯爵「その件については今は言うまい。でも、アミーナは夢遊病者なのだ」「まさか!」

ざわめく村人に、テレーザ「静かにしてください。アミーナが散々泣いた後、やっと眠ったのです」



アミーナは、再び眠ったままフラフラと橋の上を歩いているのを見る村人たち。
無意識のまま、自分の不幸を嘆く名曲が♪ああ、私はお前がそんなに早く萎れるのを見ようとは想わなかった、花よ

 

♪ああ、もう一度彼に会えたら 私は彼を失ってしまった
 けれども、私は彼を許します
 私が不幸なのと同じだけ、彼が幸せでありますように

 死んでゆく私の最後の心からの祈りです
 指輪は奪われてしまった! 花は萎れてしまった
 ああ、信じられないわ たった1日しか続かなかった愛のように

それを聴いていたエルヴィーノも♪もう耐えられない 彼女は無実だ と認める。

ロドルフォ「指輪を返してあげなさい」



目覚めたアミーナは、すべてが元通りになったことに驚き、この喜びは誰にも分からないでしょうと歌う。

私たちが生きるこの地上に 愛の天国を築きましょう!

素晴らしいソプラノで、もう一度同じ喜びのフレーズを繰り返す/涙
ハッピーエンドは気分がイイね。


 

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大人の新感線『ラストフラワーズ』@WOWOW

2015-05-10 11:03:08 | 演劇・オペラ
大人の新感線『ラスト・フラワーズ』@赤坂ACTシアター

 

 

 

去年の夏に観た大人×新感線の芝居が、上演後すぐにWOWOWでOAされて、
早速、長野の友だちに頼んだのを、先日受け取った。これがラストの依頼。
本当にこれまで、たくさんの録画をお忙しい中ありがとうございました~!!感謝×∞

WOWOWでは、芝居+出演者らスタッフのインタビューも入るからステキv
それにしても早いよねえ。映画上演後のDVD化も、芝居上演後のOAも、どんどん世の中のスピードは加速していく


きっかけ

松「同世代でもありつつ、時代劇をよくやっているから、それ以外のものをいのうえさんの演出で観たいなあって話をして、
  スパイ活劇なんてどうですか?と振ったっていうのが最初」

い「松尾さんが新感線に書くっていうのがイメージ出来なくて、“え、ホント?”そんなことになったら、ちょっと面白いなとは思いました。
  でも、まだどうなるのかな?って半信半疑なところはありました」

松「全然違うからこそ書けるんじゃないかなっていう気がした。
  たとえばナイロンだと横並びな感じがどっかあって、ナイロンに書くってイメージは出来ない。
  新感線ってそのくらい遠かったですよね、当時は。歌舞伎をメインでやってらっしゃるから。青年座か新感線かみたいな


脚本を書く上で・・・


松「僕が新感線に書いた時、観念に逃げないっていうことを頭に置いてて、大人だと急にワケの分からない世界に行っちゃったりするけど、
  それは止めようと思って。“マス”を意識したというか、数万人というお客さんを相手にする場合は、
  いい意味でのベタっていうか、そのベタから逃げないってことは考えました」

い「松尾さんも同じでしょうけど、美意識みたいなのは照れ症みたいなところがあって、中には憎しみとか悲しみが沈んでるけど、
  出し方として気を遣ったところがあって、演出だけじゃなく、出演者の演技が上品だなっていうところがすごくある」



松「WOWOWの上演を逃したら、たぶんもう観れないことになるんじゃないのかなって思っています」





古田「こんなにストレスないものかな。松尾さんから言われたら、とりあえずやれっていうことで。
   20年以上演ってる人たちばっかだから、そこで滞らない。
   “気持ち入れて”って言われてもね、“気持ちなんて要らねえ”って育てられたから」

 
新太さんの帽子から角生えてますよw


お気に入りのシーン




い「よく出来たっていうか、変なムードがあるなって。
  実は、宮藤くんと古田くんが銃の練習をしている、鉄橋の下のシーンがなんかイイなと思って。
  2人で妙な空気が出てて、面白いなあと思ってますね。あのほのぼのとしたシーンは、なんか見ちゃう」



松「僕はやっぱりスパイ映画っていうのは、オープニングが好きなんですよね。これから入っていくぞ!っていう感じのタイトルが出て、
  それを太鼓で演るっていうのは、うまく再現してくれててスゴイですよね。
  スパイ映画なのに和太鼓っていう裏切ってから、SMが入って、オープニングテーマが入って、
  客は戸惑うとは思うけど、小池栄子ちゃんが歌ってる間に頭整理してねっていう。
  とくに『007』とかヒットする音楽が多いじゃないですか」





お気に入りのシーン~出演者
 



古「僕はもう皆川くんの演ってる役、あれ、カッコいいです」
皆「(舞台)下でフツーに話すの止めてもらえます? 聞こえてくるんですよ、演りながら」

古「宮藤くんと2人で解説してるんです。“今日は丁寧だね”とかって」
皆「フツーに恐い」

古「お茶の間でテレビ観てるみたいで」
皆「全然ウケない時もあるし。下に。お客さんも誰も笑ってないってない時があるんです、たまに」

「強いなあ~」ってゆったのはアベちゃん?爆

古「でもカッコいいよ。あの声量で、あんだけ喋れるって、そんなにいないと思うなあ。
  しかも、前半なんてどうでもいい事を言ってるわけじゃない?」(哲さんもカヲルさんの声量を褒めてたなあww

アベ「最近は完全に日本語にしちゃってるよね」


古「あの動きなんだろ? 誰かに言われたのかな?」(私は『博士の異常な愛情~』のピーター・セラーズだと思ったけどw



皆「僕は、最初のじゅんさんとエマさんの、エマさんが“ギャー”っていうところが、今日くらいから“キャー”ってなって」
古「だんだん減ってきたね。おとといぐらいがMAXだったね」

皆「役者がこういう声出そうと思ってた時に出ないっていう。
  みなさん経験あると思うけど、なんとも言えない気持ちになるじゃないですか。
  その戦ってるのをモニター越しに見た時にコーフンしますねえ」

古「“この米ドロボー!”のところも、昨日くらいからもう届かなくなってた。今日は最初から乾いてたもんね」

じゅん「村杉さんが体を張って2人の子どもも守るためには変質プレーに遭っているっていう。
    マイクの壊れる音も“ポン!”って入ってくるんですよ」

アベ「あれ、凄いですよね。あのシーンの村杉さんの安定感はスゴイですよね」

古「他のシーンの安定感のなさたるや、すごいよね。
  でも、蝉は今回、核シーンがスゴイ。“バネバネスミダアアア”のところもスゴイ」爆

じゅん「蝉ちゃんが自分で吹き出した時があって、その後、すごく挙動不審な目で、うつろな目で女の子たちにすがるようになってて、
    “どうしたの?”て聞いたら、“突然、今、自分が何を演っているのか分からなくなって、不安になっちゃって”て」


松尾さんがいつもと違うところ
 

アベ「いつものお祭りっぽい感じじゃないところがすごくイイなって思って。
   古田さんへ、じゅんさんへって、あてて書いてるってところがありましたね」

皆「漢字多くなかった? いつもより、カッコつけて、頭良さそうに見せるぜみたいな」

アベ「こっちは頭悪いじゃん」

皆「そうそう。だから、新感線側に“オレ、漢字知ってるぜ”みたいな」

古「それで、蝉がアワアワしちゃったんだ」

皆「“戴冠式”なんて読めなかったろ?」

古「でも、松尾さんは演出家に逆らわないんだよね、絶対に。時間のムダだと思ってるんだろうね、そんなことは」

アベ「ヒトに演出されている松尾さんを初めて見るから面白かったですねえ。
   で、けっこう頑張るヒトっていうか、毎回変えてくるんだなって、稽古場でもいろいろ試すし。すごい声出てるもんね。
   でも、その“わあああ!!”て(机上のモノをはらうシーン)声で、今日、股関節ヤラれてて、その後、元気なかった」

「カーテンコールの時にしゃがんじゃって、朝礼で気持ち悪くなっちゃったヒトみたいになって」



合同公演をしたことで・・・


い「むしろドキドキする。次、このクオリティでお客さんに要求されたらどうしようっていうw
  ネタもののような顔をして、実はコレは深いから。純粋にネタものを演ろうとした時に物足りなさを感じられるんじゃないかって。
  お客さんに“なんだよ”て思われるんじゃないかっていう漠然とした不安があります」

い「(急にセリフを変えたり)現場に作家がいるって珍しいですからね」

松「ギャグとかも足したり引いたりっていう作業をして、これはイイな、いのうえさんの後ろに張り付いて、
  ギャグを短冊に書いて渡すっていう仕事がしたいですね。なんか寿司職人みたいな気持ちでw」


 


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ヴェルディ歌劇『リゴレット』(全3幕)@アレーナ・ディ・ヴェローナ2001

2015-05-05 14:37:05 | 演劇・オペラ
ヴェルディ歌劇『リゴレット』(全3幕)@アレーナ・ディ・ヴェローナ2001

原作:ヴィクトル・ユーゴー
台本:F.M.ピアーヴェ
演出:シャルル・ルボー
指揮:マルチェッロ・ヴィオッティ

出演:
マントヴァ公爵:アキレス・マチャード
モンテローネ伯爵:ジュゼッペ・リーヴァ
リゴレット(マントヴァ公付きの宮廷道化師):レオ・ヌッチ
ジルダ(リゴレットの娘):インヴァ・ムーラ
スパラフチーレ(刺客):マリオ・ルベーリ
マッダレーナ(スパラフチーレの妹):サラ・ムブンガ ほか


途中から、以前観たかも・・・と思い始めたが、以前、CDでオペラを聴き漁っていた頃だった
ヴェルディ歌劇『リゴレット(全3幕)』全曲
でも、映像で観るのは、これが初。

 

 

 

コロッセオみたいな劇場からしてビックリ!(トイレとかはちゃんとあるんだろうか・・・
そのセッティング、衣装づくり、メイクなどの舞台裏から映しているのも興味深い。
マントヴァ公爵役のアキレスさんが、「モテ男」にも「貧乏な学生」にも「心をときめかせる青年」にも見えない(失礼)ところが可笑しい


【ライナー抜粋メモ~上演について 城所孝吉(音楽評論)】
この舞台は2001年7月21日、アレーナ・ディ・ヴェローナでプレミエを迎えた、新演出公演である。
『リゴレット』は、ヴェルディの最大傑作に数えられる作品だが、映像数は意外に少ない。

ヌッチといえば、現代を代表するヴェルディ歌いとして、世界的な成功を収めているバリトンである。
同様に注目されるのが、ムーラの演じるジルダ。ムーラは、2002年に新国立劇場で『椿姫』を歌って、
センセーションを巻き起こしたリリック・ソプラノ。

指揮のヴィオッティは、百戦錬磨のオペラ指揮者だけあって、きわめて安定したヴェルディを聴かせる。
ベルリン・ドイツ・オペラ、ミラノ・スカラ座等にも頻繁に客演していたが、2005年に50歳で急逝した/驚

見物なのは、アレーナの会場と上演の雰囲気である。
この音楽祭は、今や国際的観光イベントとして定着しているが、観客はまさにお祭り気分で、全体的に気前が良い。
さらに意外なのが、アリアのアンコールが「日常的」らしいことである。

一般にアルプス以北のオペラハウスでは、アンコールはよほどのことがないかぎり起こらない。
しかし、ここでは、ドラマの展開からすれば自然な箇所(第2幕フィナーレ)でも、歓声に応えてアンコールが行われる。


【ライナー抜粋メモ~大輪公壱(作曲家)】
管楽器は2管編成を母体とし、舞台上には弦楽器、舞台裏には金管・木管・打楽器を含むバンダ(別働隊)が配置されている。


あらすじ

[第1幕]
 

16C、マントヴァ公爵邸宅での舞踏会。
好色なマントヴァ公爵は、チェブラーノ伯爵がいるのも構わず、彼の夫人が美人だとかゆって誘惑する。

 

 
それをからかう宮廷道化師のリゴレット/取り巻きらも普段からネタにされていてリゴレットを憎んでいる

 

そこに現れたのは、チェブラーノ夫人の父・モンテローネ伯爵。
自分の娘を辱めたマントヴァ公爵に怒りをぶつけ、それを嘲笑するリゴレットに対して「いつか必ず悪業の報いがあるぞ」と呪う。



呪いに慄くリゴレットの前に、始末屋だというスパラフチーレが現れる。
「半額をもらったら、妹が誘い、家の中で殺す。その後、もう半額をもらう。死体は川の底だ。
 自分は毎晩この辺にいるから用があったら呼んでくれ」と言って去る。

リゴレット「わしと奴は同じだ。私は人を罵り、奴は人を殺す。
「私は好きで道化師などやっているものか!」と、自分の不具(背中のコブ)を嘲笑する取り巻きたちを呪う。



家に戻ると愛娘・ジルダが待っている。
「娘こそ私のすべて」と歌う父。なにか心配事で悩む父を気遣う2人のシーンはまるで熱い恋人同士のよう。

「母のことを教えて」
「あの天使だけは私を憐れんでくれたが、逝ってしまった」

ジルダは父が道化師ということだけでなく、父の名も知らない!?

「ここに来て3ヶ月。町も見ていない」


乳母に「どうか守ってくれ、この花を清らかなままに」
娘に悪い虫がつかないよう教会にしか行かせないなんて、監禁じゃん

公爵の取り巻きたちは、ジルダをリゴレットの愛人と勘違いして、いつか復讐するぞと策を練る。

父が去った後、ジルダは乳母に「本当は私、恋しているの」と告白する。
教会で見かけたステキな青年で、「貧乏な学生」だと言うが、それは公爵の仮の姿。
公爵は隙を見て家に忍び込み、名をグアルティエール・マルデーだと嘘を言い、早速ジルダに求愛する。
純粋なジルダはそれに応える歌をうたう。素晴らしい高音

 

 


取り巻きは、ジルダをさらって、公爵の愛人にしてしまおうと計画し、
リゴレットには目隠しをして、チェブラーノ夫人を誘拐するのだと偽ってハシゴの番をさせておく。
騙されたことに気づくリゴレット。「これこそ呪いだ!」


[第2幕]
公爵はジルダがさらわれたと聞いて「どんなに心細いことだろう」と珍しく悲しい歌をうたうが、
ジルダが自分の邸宅内にいると知って、喜び勇んで駆けつける。「王座にあっても、私は愛の奴隷だ」

「ジルダは私の娘だ! 返せ!! いくらであれを売った?! どうか返してくれ、この世のすべてなのだ」と取り巻きに泣きつくリゴレット。
(ソロのたびに大歓声が沸く

 

ジルダは衣服もはだけた姿で逃げてくる。「恥ずかしい話は父だけに・・・」
教会で出会って、家で告白しあった話、突然、誘拐された話も全部明かす。
リゴレット「お泣き、私の胸の中で」


公爵に復讐を誓うリゴレット。ジルダは「それでも殿が好きだから許してあげて」と頼む。

ここでアンコール!

 


[第3幕]
リゴレットは娘に「まだ公爵が好きか? よく見るがいい、あいつの本当の姿を」と物陰から見せる。
公爵は、スパラフチーレの家の前で有名なアリアを歌う。

 
♪女は気まぐれ(女心の歌)La donna e mobile を公爵が歌い、ここでもアンコールがかかり、もう一度歌う/すごいドヤ顔w

スパラフチーレの妹・マッダレーナは、公爵を誘惑する。


♪快楽と情事の前では、分別なんぞしまっておこう


それを見て「ひどい裏切り!」と傷つくジルダ

リゴレット「お前は男装してヴェローナへ行け。あとは私が・・・」
スパラフチーレに半額渡し、「川へ投げ捨てるのは自分でやりたい」と頼む。

「嵐になるから、どうぞ家へ」と招くスパラフチーレ。
マッダレーナ「イイ人なのに・・・」
スパラフチーレ「奴が寝たら、いつものように剣を持ってこい」

マッダレーナも公爵が好きになり、「命だけは助けてあげて」と兄に頼む。

兄「それじゃあ商売にならない」
妹「半額を持ってきた男を代わりに殺せばいい」
妹の気持ちを断れない兄。



男装のジルダは、物陰でその会話を聞いてしまい「それでは父が殺されてしまう。私が身代わりになろう」と、戸を叩き、
「一夜の宿をお恵みください」と言って家に入り、公爵を救おうとする。

リゴレット「フシギな夜だ」
袋に入れられた死体を川へ捨てようとすると、高らかな公爵の♪女は気まぐれ が聴こえてくる。
「聞き違いだ。いや、まさか!? じゃあ、奴の代わりは誰だ?」
袋の中には剣で刺されて、まだ息のある(!)ジルダが入っていた。

 

「あの方の代わりに私が死にます。空の向こうで、お母さまのそばで、
 いつまでもお父さまのためにお祈りしています」


 




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