素振りブログ。

一般でスピーチできる話の素振りのはずなのに、無理な話がほとんどのブログ。

平安ガロ配信の感想。

2015年11月21日 08時06分20秒 | 日記
今週の平安ガロの配信ですが。

ホラー、以津真天がモデルっすな。(イツマテン)

かなりメジャーな妖怪だと思うんで、解説要らないと思いますが、野ざらしの死体をいつまでも放置するとやってくる妖怪ですね。
「いつまで、いつまで」と鳴きながら。

初出は太平記らしいですが、都に疫病が発生し、大量に死者が出たときに出現したそうですね。

まぁ、だから、疫病が先で妖怪は後なんですが、本来なら。
このホラー・イツマテン、疫病を起こす存在ってことになってましたな。

順序が逆。

しかし。

ちょっと話は逸れますが、よくよく考えると、疫病を起こす「妖怪」って日本じゃ居ないんじゃないですかね?
「疫病神」ってのは居るけど、これは妖怪じゃなくて神ですしの。

……これはやっぱ、天皇陛下が居たからかなぁ?
なんて、ちょっと思ったんですけども。

何でそこで天皇陛下が出てくるんだ、と思う方もいらっしゃるかもですが。

古代においてはですね、君主の徳が足りないと、世に災いが起きる、って考えられてたそうで。
疫病や災害が起きると、天皇陛下は「私のせいだ」と御所に篭って恥じ入り、祈られていたそうですよ?
どうか私の徳の無さを赦し、民を救ってくれ、と。
だからまぁ、疫病は妖怪が人間に悪意を持って起こすものではなく、人間を罰する?という言い方が正しいのか分かりませんが、神が起こすもの。
そういう風に思われてたから、日本に疫病を起こす妖怪は居ないのかな?と思ったんですが。
(余談ですが、中国の場合は明確に疫病を起こす妖怪ってのが居るようです。神じゃなしに。疫病を起こす「化け物」)

まぁ、だからね。
今週、疫病が起きて朝廷が「病人を隔離しろ」って無慈悲に言ってましたけどさ。

当然この事態を帝は恥じ入っていただろうと思ったんで。
そういう描写があれば神だな、と思ったんですが。

無かったですね。

まぁ、今までの展開で帝は言葉の上でしか出てきてなかったから、いきなりポーンと出すのは話のバランス崩れるだろ、という問題がありますか。
(それ以前に、下手な出し方をすると文句言う人が絶対出てくるからそうそう出せませんか)


話の方の感想ですが。

疫病にかかり、死を待つ身になった貧しい女が、我が子を想って「絶対に死にたくない、死んでなるものか」と思うも。
可愛い我が子の様子を目にし、生きるためなら鬼にでもなってやる、という執念を無くしてしまうのがね。

化け物・ホラーになって周囲の人間を喰らいながら生きながらえる存在として生き延びても、残される我が子の幸せには繋がらないものな。

で、病に倒れ死を迎え、霊になってしまった後。
顔から険がとれているのね。

自分が居なくても我が子は大丈夫だと思って逝ったんでしょうか?

そうであってほしいですけどね。
その後、幼い妹を抱えた少年は、兄妹ともども野垂れ死にました、じゃあ、あまりにも救いがありませんし。