PRINCOの今日のパチパチ
Sidosso Princoちゃんの思わず拍手パチパチ記録
 



『おクジラさま ふたつの正義の物語』を観てきました。パチパチ!
仏教で説く、四苦八苦の一つに、怨憎会苦(おんぞうえく)という、怨み憎む人と会わなければいけない苦があります。区画整理をすすめる中で、どうしても意見が一致しない方と話し合いをせねばならず、この2年ほどは、本当に辛い日々を送っています。
この映画に何かヒントがあればいいと思い、渋谷のいかがわしい匂いのする地区へノコノコ出かけました。


You're right from your side.I'm right from mine.  Bob Dylan"One Too Many Morning"
君からすれば君が正しいけど、僕からすると僕が正しいのさ ボブ・ディラン「いつもの朝に」



女性監督らしく、パンフレットもチラシもすごくかわいい。資金集めとか大変だったみたいですが、そういうのも全部ユーモアに変えてしまうのは、さすがです。


和歌山県太地町という、たった人口3000人の漁師町が、今や世界中から注目され、一方的に非難されている現実。非難に対し、言い返さないと、すべて容認した、あるいは逃げていると見なされてしまう、それがグローバリズム…。
映画に登場するジャーナリストのジェイ・アラバスター氏が「クジラやイルカが絶滅寸前だと議論しているが、こんな小さな町こそ絶滅危機にある」と言うのですが、住んでいる人がみんな顔と名前が一致するような、カメラが回ると子どもたちがVサインするような、ローカルで、ホントいいとこなんです。



私が感じたのは、分かり合えないのだということ。相手を変えることはできない。
仏さまの智慧には、同じ部分を見つける智慧と、違うものだと判断する智慧があります。
「私たちは、宇宙空間の中で、この地球という星に人として生まれ、悠久の年月の中で、この平成という時代を生きている」という同じ部分を見つけ、そして、違う部分を違うものとし、お互いを尊敬して、それぞれの場所で、それぞれが自分を研けばいいのだなと。
サッカー選手は野球を非難しないし、野球選手はサッカーをバカにしない。それぞれに練習するだけです。


以下、ネタバレありです。反転させて読んでください。ドキュメンタリーなのにネタバレも何も無いのですが(^^;)





シーシェパードの人たちにも、それぞれに家族がいて、それぞれに真剣に問題と向き合っています。クジラ漁が伝統とか文化とか言っても、彼らには無意味ですし、牛や豚が良くて、なぜクジラやイルカはダメなのか、という議論もまったく意味を成しません。それらはみんな、(一部の)日本人にしか理解できないようです。そんな議論はもうウンザリするくらいしてきたことでしょう。
犬が怖いという人に、ペットで犬を飼う人が、いくら「かわいいよ」と言っても、意味が無いようなものです。
とにかくもう、圧倒的な資金力と、ネットの力で攻めてくるので、太地町の温厚な人たちが敵う訳ないです。
政治団体が仲介役をつとめ、公民館を使った、対話集会が開かれ、これで解決方向へ向かうのかな、、、、と思ったところで、

「四年後」のテロップが出ます。







悪化してる(^^;)





お互いが分かり合いたいと言っているのにです。やはり、分かり合えない部分が見えたら、自分の世界に帰るべきだと思いました。自分はこう思うということを発信するのは自由ですが、お前もこう思え、というのは無理なのでしょう。話し合いで済めば、国境なんて無いはずなのに、現に世界には国境があります。「私たち違うよね」と線を引かないといけないのでしょう。

映画の最期で分かるのですが、太地町でのシーシェパードのリーダーだったスコットとその娘は、現在、シーシェパードを辞めています。何で辞めたのか、興味があります。シーシェパードのドキュメンタリー映画できないかな(^^;)






























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