書を捨てず、町へ出よう

『さよなら、カルト村。』読了です。パチパチ！
いや、マンガだから、読了とか大層なもんではなく、あっという間なんですけどね（＾＾；）
前作の『カルト村で生まれました。』だけでは、私には、どうしても不完全でした。本作を読んで初めて、なぜ、作者は村を出ることができたのか？そもそもなぜ、出ようと思ったのか？が分かります。

芦田愛菜ちゃんが、小学校低学年の時に年間300冊の本を読んでいた、と話題になりましたが、このマンガの作者も本の虫です。本来、学校の図書室に入ることすら、村内では禁止されていたのに、理解ある国語教師のおかげで、内緒で本を借りて読みまくるんですよね。そして、恐らくそれがあって、「村を出よう」と、自分の頭で考えることができたのだと思います。


前にも書きましたが、レスリング世界選手権9連覇、13年間無敗で、霊長類最強と言われたアレクサンドル・カレリンが「どうやったらレスリングが強くなれるか」と聞かれたときに「本を読むことだ」って答えているんですよね。
「レスリングは一瞬として同じ状況が無い、それを瞬時に判断して、動くためにはボキャブラリーを増やさなければならないからだ」


いみじくも、先日、金メダリストで現・国士舘大学柔道部の鈴木桂治監督が「学生には、強くなりたければ本を読めと言っています」とおっしゃってました。今は、料理やらマジックやら、なんでも動画で覚えられるので、読んで解釈して、自らの行動につなげる、、、という脳内作業がどんどん弱くなってはいまいか、と心配です。
もっとも私自身が、読んでもせいぜいマンガ、なんですが（＾＾；）