種山壮(shuzanso)NY

ラスベガス編

Onenight story

2011年11月30日 | Music

ひとり車を走らせる。気がつくと街に明かりが灯りはじめていた。

光に満ち溢れた夜の街はきれいさが際だつ。

 

闇をなくした都会の夜は、今の私にはまぶし過ぎる。

 

自分の居場所を探して、時間はいたずらに過ぎて行く。

 

一筋の光の先に、幼いとき過ごした、懐かしい風景が浮かぶ。

広々とした緑のじゅうたん、私を優しく包んでくれた。

心の安らぎ、あの時には戻れないのだろうか。

 

闇にろうそくがともる。

薄暗い部屋のなかには、まるで機械のように動く自分がいる。

ひたすら、毎日、カチカチカチと、意思のないロボットのようだ。

人の温かさを求め、夜の人ごみの中を歩く。ひとはせわしなくすれ違うだけで、口にする酒は、空しさだけが残る。

またひとり車を走らせる、自分の居場所をさがして。

 



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