【 Photo by Reiko Kawano 】
話すことがなかった
夕陽は輝いていた
夕陽は ふたりが
分かち合うために あるようだった
男は夕陽に思い出を見ていた
女は夕陽に明日を見ていた
それがふたりの
分かち合いだった
何も話さなかった
それがとても ふたりらしかった
ふたりはお互いに
満ち足りていたから
お互いを
とても愛していたから
ほんのたまに
手が触れていれば充分だった
最後に二人は
同じことを思った
また明日から
新しいことがはじまる
明日もよろしくね
こちらこそ
これで充分だった
空が赤く染まっていた
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