空と海の間
海は近くにいるのが迷惑なのかもしれない
空はデカイ面すんなと言ってるかもしれない
人のいい彼なら「まあまあ」と間に入るだろう
遠くから眺めてる者だけが線を描くのだろう
空と海の間を
考えていないときのほうが美しく見える
知りたいと願わないほうが素敵に光る
誰かに話せばそこから物語が生まれる
夢にすればほんの少し微笑みかける
わたしは空と海の境を見ている
夕空と波は ただじゃれている
赤と黒青に 少し浸蝕されている
せめぎ合う 今日と明日を 諭している
ただ消えるのを 待っている
46億年分の“一”が終わろうとしている
わたしもまだ この“一”を見ていたい
それは「いていい」という合図のようで
別れ言葉のようでもある
寂しさが色を持つ瞬間がある
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