朝日アマ名人戦首都圏ブロック大会の結果

今日は朝日アマ名人戦首都圏ブロック大会に参加してきた。毎年、有楽町マリオンで開催されていたので、今回も同じだろうと思い込んで有楽町マリオンに行ったが、どうも会場が違うようだ。慌ててアマ連のホームページを確認したら、浜松町のチサンホテルに変更になっていた。幸い、有楽町マリオンに到着した時間も早かったので、すぐに浜松町に向かい、締切の３０分前にはチサンホテルに到着し、事なきを得た。しかし、やはり東京・埼玉・千葉・神奈川の１都３県の強豪が揃うハイレベルな大会だけあって、参加人数も約３００人と非常に多く、いつものチサンホテルだと試合会場にはしていないような場所まで無理やり盤・駒・時計がセットされており、いつもとは違う雰囲気を感じた。今日は予選が１勝通過２敗失格の後、トーナメントというシステム。４分の３が予選通過となるのでさすがに予選落ちはしたくないところではあるが、そうはいってもこれだけ有名強豪が多数集まる大会では、予選落ちのリスクも常につきまとう大変な大会である。

予選１回戦：対井桜氏

　予選１回戦の相手は、先日赤旗名人戦の神奈川県代表の座を獲得された強豪井桜さんに決まった。井桜さんは神奈川県大会の決勝で渡辺誠君を倒して代表の座を獲得されている。渡辺誠君といえば今年アマ準竜王にまで上り詰め、プロの竜王戦にも参加することが決まっているトップアマの１人であり、その渡辺誠君を倒しているだけあって勢いがある。一方私はここ最近の成績が冴えなかったこともあり、全く自信はなかった。
　井桜さんとの将棋は井桜さんの向飛車対私の飯島流引き角戦法。中盤、居飛車穴熊に組み替えようとした矢先、井桜さんに機敏な仕掛けを食らってしまい、あっという間に劣勢に陥ってしまった。まぁそれでも玉形だけはこちらの方が固いこともあり、細い攻めながら必死に食いついていった結果、本来ならば間に合わないはずのと金の活用が間に合い、細い攻めがつながり、最後はぴったり寄せ切ることができた。攻めがつながるかどうか、最後まで際どい将棋であったが何とか勝ち切ることができ、これで予選通過となった。

　自分の予選が終わった後、葛山の将棋を見に行くと、強豪小泉卓也さん相手に矢倉で手厚く受けており、いつしか必勝形を迎えていた。これなら昼飯は葛山とゆっくり食べに行けるか、と思っていたが、途中から小泉さんの指し手が葛山の読み筋をはずす手を連発され、葛山の指し手が乱れに乱れ、最後は小泉さんにきっちり寄せ切られてしまい、大逆転負け。読み筋にない手を連発されたためか、途中から葛山の指し手がチグハグになってしまい残念。葛山でもあんなにひどい逆噴射をすることがあるのか？と思った。・・・というわけで葛山を置いて先に昼飯をおにぎり２個で済ませることに。その後葛山は予選２回戦を順当に勝ち、無事予選通過となった。また、花井さんは強豪倉川君に負けた後、元奨励会の千葉さんに勝ち、花井さんも無事予選通過されていた。厳しいブロックではあったものの、予選通過はさすがだった。


本戦１回戦：対澤田氏

　本戦１回戦の相手は御徒町の強豪澤田さん。アマ王将戦東京大会で上位まで勝ち進むなど、好成績をあげられており、大変な勝負になると思っていた。序盤、澤田さんが速攻棒銀の作戦をとってきたため、飛車のコビンを角で牽制し、中飛車から穴熊に構えた。序盤の作戦の時点ではかなりの作戦勝ちだったと思う。ところが中盤、すぐに飛車を取って敵陣に打ち込めばシンプルに優勢になるはずのところ、じっくり飛車をいじめに行こうとしたのが大失敗で、一気に劣勢に陥ってしまった。それでも敵玉を必死に薄くして食いつき、終盤は勝ちモードに入った。ところが・・・。詰めろを続ければ勝ちという場面で詰めろの続け方が分からず、自玉の受けに回ってしまい、最後ももう少しマシな攻めがあったはずのところこれも逃し、逆転負け。終盤の変化は非常に難解で、感想戦でも散々検討して大体の結論は分かったが、時間のない秒読み将棋の中で勝ちを読み切ることができず。実力不足としかいいようがないが、やはり将棋は終盤が最も重要である、ということを痛感させられた。

　葛山は東大ＯＢの強豪谷崎君と対戦。中盤、いかにも葛山陣が空中分解しそうであったが、谷崎君も的確に咎めきれず、難解な終盤戦に突入した。最後の最後まで難しい変化が多い将棋だったが、最後は葛山があまり難しくない自玉の詰みをうっかりしてあっさり詰まされてしまった。変化が多くて間違えたならばともかく、ほとんど間違えようのない一直線の即詰みだっただけに、あの詰みが見えないとは、葛山もどうしたことか。ここ最近葛山もあまり調子は良くなさそうだ。


・・・ということで、今日は辛うじて予選通過こそしたものの、本戦１回戦敗退とまたもや結果は冴えなかった。ただ、今日は２局とも感想戦はみっちり行って勉強にはなったと思う。今後の大会ではいい結果が出せるように頑張りたい。