時として三障四魔の姿となり、嫁と姑の関係によって法統相続が難しくなる場合があります。御主人の姑さんが邪宗教を信仰しているため、歪んだ価値観から法統相続を妨害するときがあります。信心をしていなくても、理解力のある姑さんであれば問題ありませんが、それぞれの家庭の因縁により予測のし難い弊害が突如として生じる場合があります。
嫁と姑の関係を難しくする原因には、世代の違いから来る価値観のすれ違い、互いが譲り合おうとしない我慢偏執のぶつかり合いなど、迷いや悩みの根源となる貪瞋癡の三毒や三惑が互いの大きな心の師子身中の虫となっています。信心を忘れ、己心の魔に主導権を取られるために、一切衆生の恩を観念的に覚えているだけで、身口意の三業に実行していない姿が、醜い嫁姑の争いであります。信心をして正しい仏法を学び素直に実行すれば、必ず嫁姑の関係は上手くいきます。しかし、現実問題多くの人は信心をしないために、心の三毒の扱いを知らないため、貪瞋癡のぶつけ合いに終止し結婚生活に六道輪廻の姿を見るのであります。
嫁姑問題には、様々な結末があります。法統相続と同時に、姑さんとの人間関係を円滑にしていく動力が必要になります。結婚以前の恋愛や結婚願望に酔いしれている人には、全く予測のし難い盲点となり、ここに六道輪廻の落とし穴が存在し、離婚に通じる道が隠れています。恋愛や結婚願望にとらわれ、現実を無視した理想だけに満足する人が見落とすところです。結婚生活に於ける嫁と姑の関係は、「柔和忍辱衣」を身に纏わなければ辛い部分もあります。相手からの貪瞋癡の応酬に精神が衰弱する場合も考えられます。この時こそ、日蓮大聖人の御精神を身口意の三業に実践し、本当の仏法であることを体験させて頂くことが大事です。そして逆縁を結び折伏していくことが大事です。
その姑さんとの関係で、法統相続が疎かになることもあり、また反対に嫁さんが法統相続に無関心で姑さんの方が熱心である場合もあります。この法統相続に於ける嫁姑の問題には多くのケースがあるために、一概に固定した指導が難しい部分があります。そのため、御住職様の適切な判断に頼り問題を解決することが鉄則です。
子供は、醜い嫁と姑の関係を見ていないようで、五感を働かせ見ているものです。人の振り見て我が振り直せという教訓を活かし、子供は飛華落葉の悟りを持ち現実を明らかに見て、将来の糧にします。醜い姿を示して教えるよりも「親徳」を御本尊様から頂いて育てていきたいものです。貪瞋癡の三毒を誡め法統相続を行うことが大事でしょう。
嫁姑問題を解決する立て役者が御主人になります。信心していれば、「主徳」と「親徳」が具わりますから、嫁さんと姑さんの関係を円滑にします。これは御主人の信心に依ります。御主人の立場は、仕事に追われ家庭を落ち着いて見ることが困難な立場にあります。しかし、勤行唱題の中で落ち着ける時間を持ち、嫁姑の関係を円滑にする智慧を御本尊様から頂くことが大事です。そして、月に一度は、寺院へ家族一緒に参詣し御題目を唱えることです。家庭内を煩わす、心の迷いを洗い流すことが出来ます。毎月の御講には時間を工夫し必ず参詣しましょう。