正林寺法華講員手引書

『折伏・家庭訪問・教化育成・法統相続・教学研鑚・邪義破折・支部組織の充実強化に活用』 法華講正林寺支部 正林編集部

発刊の辞(正林寺折伏手引書)

2005-11-15 | 正林寺支部折伏手引書

 この度、御法主日顕上人猊下の御慈悲を賜り正林寺重宝の御本尊をお迎えすることができました。御本尊入仏を記念して「折伏手引書」を正林寺支部で作成致しました。御本尊入仏の最高の恩返しは、「折伏手引書」をもって来る平成二十一年の正義顕揚七五〇年に誓願目標完遂で迎えることに尽きます。 折伏は自分自身を磨く勤行唱題のほかに大切な修行です。

 宗祖日蓮大聖人は『三大秘法抄』に、「末法に入って今日蓮が唱ふる所の題目は前代に異なり、自行化他に亘りて南無妙法蓮華経なり。」(御書一五九四頁)と御指南であります。御題目の南無妙法蓮華経は「自行(自分の修行)」の題目と「化他(折伏・布教)」の題目の二つがあります。日蓮正宗の題目である南無妙法蓮華経は自分も唱え、また他の人にも題目を唱える大切さを教えることです。 折伏は皆さんが御本尊様から頂いた歓びを他に伝え、日蓮大聖人の仰せになる教えを正しく伝え、御法主上人猊下の御指南を伝えるだけであります。

 自分は折伏がどうしても苦手であると思うことはありません。折伏は特別に難しく考えることもありません。 私達が生活していくなかで、信心を知らない人やしていない人に教えて(下種)、日蓮大聖人の教えの素晴らしさを相手の心に植えることから折伏がはじまります。まず相手との対話を大切にし、時には人生の悩みや愚癡を聞いてあげたりと、人間関係を多く持つことからはじめてみましょう。そのなかで自然と折伏の成果につながるはずです。焦らずに地道に折伏をし、新来者(信心していない人)を正林寺へ案内して、新しい御本尊の前で人生の新たなる道をともに見つけて有意義な人生にして行くことです。 

 皆様の折伏・教化育成の糧に、「折伏手引書」を役立てて頂ければ幸いであります。  

  平成十六年九月吉日

正林寺二代住職 


目次(折伏手引書)

2005-11-15 | 正林寺支部折伏手引書

 目  次

一、正しい仏法を教える折伏の必要性     

二、折伏は何気ない自然の対話からはじまる  

三、折伏では成仏する種を植えよう(下種)

四、一人が一人の折伏を        

五、勤行唱題なくして折伏は成就しない

六、勤行唱題の姿勢                  

七、家庭訪問の心得と折伏姿勢  

八、謗法払い          

九、御授戒について          

一〇、御本尊下附と入仏式について   

一一、勧誡式について      

一二、寺院参詣の大切さ     

一三、総本山大石寺登山の大切さ  

一四、威厳ある主人の徳「主徳」  

一五、師匠の徳「師徳」       

一六、親が身に付けるべき徳「親徳」 

一七、御本尊の偉大な力    


一、正しい仏法を教える折伏の必要性

2005-11-14 | 正林寺支部折伏手引書

一、正しい仏法を教える折伏の必要性

 折伏とは腐敗堕落した世の中を正していく、日蓮大聖人が御指南される日蓮正宗の伝統的な修行です。世の中における腐敗堕落の原因には、主師親の三徳に報恩申し上げ、敬っていく姿を失っているところにあります。つまり、主人と師匠と親に対する気持ちが形骸化し忘れられているからであります。
 折伏では、この腐敗堕落の根本的原因である、主師親の三徳を敬う気持ちを教える大切な修行です。 宗祖日蓮大聖人は、末法の御本仏として後世の私達に欠けている主師親の三徳について余すところなく御教示下さっております。それが「御書」として残され、正しい師匠について御相伝の上から、御書を正しく学び勉強していくところに、主師親の三徳を学んでいくことができます。
 主師親の三徳については、世界でも日蓮正宗でしか教えていません。世間一般の教育施設学校では、教えない教義が日蓮正宗では七〇〇年間伝わっており、折伏という形で布教し知らない人に教えています。
 折伏は、親に対する感謝の気持ちを育てていきます。現在の日本は、親を親とも思わない風潮が、末法の様相として現証がはっきり出ております。親を親とも思わない背景には、若者を釘付けにする思想や間違った宗教・仏教を信じ信仰するところにあります。
 仏教に親しみのない方には、理解しにくい面がありますが、永い歴史のなかで無意識のうちに命に染み付いた謗法の垢であり、日蓮大聖人は厳しく糾弾されています。今ではその間違った思想・考えが、特に若い世代において根強く入り込んでいます。まさしく正しい仏法を学んでいない証拠です。唯一正しい仏法を教えていく行いが折伏です。
 折伏は、私達における不幸の原因を根元から取り去る行為です。不幸の原因を折り伏していくということです。それが折伏です。
 日蓮大聖人は『開目抄』に、 
  邪智・謗法の者の多き時は折伏を前とす
                 (御書五七五頁)
と仰せであります。主師親の三徳を忘れた邪な智慧をもった者、謗法といわれる正しい仏法を無視し破壊する者には、間違った考えをもった人に正しい仏法をもって、折り伏していく折伏が大事であるということです。
 折伏をしないで、自分だけの成仏を願っている人は、知らぬ間に主師親の三徳を忘れた謗法の人から、謗法の考えを貰いやすい気持ちと体質になっていることを知るべきです。折伏によって、防非止悪といわれる非を防ぎ悪を自他共に止めていくことができます。自ずと折伏をしなければ自分の成仏が危ういことを気付くことが大事です。謗法与同罪になり、我が身が無間地獄に堕ちないよう折伏を行じていくことが折伏を行う理由です。我が身の信心を外部(謗法)から護るために折伏が必要であります。折伏をしなければ純粋な信心が周りの謗法の害毒に汚染されることになります。皆様の純粋な信心が濁らないように折伏をしていき、信心に精進する同志をたくさん増やしましょう。


二、折伏は何気ない自然の対話からはじまる

2005-11-14 | 正林寺支部折伏手引書

二、折伏は何気ない自然の対話からはじまる

 現在の折伏は、邪宗教の大きな影響もあり非常に難しくなっています。難しいなかでも地道に折伏を行うことが大切です。
 いきなり相手に折伏をしても実りにくいため、相手をよく知り理解することがまず大事です。そのなかで自然と信頼関係もでき、相手に折伏しやすい気持ちと心の準備が出来上がることでしょう。
 何気ない自然な対話とは、普段皆様が話している会話です。この会話のなかへどのように折伏につなげるかであります。
 まず日蓮大聖人は五義といわれる教機時国教法流布の先後を御指南であり、相手をよく理解する上でどのような教えに基づいて生活し人生観はどうであるか(教)、性格や生活習慣はどうか(機)、どのような場合、どのような時に一番話しやすく聞き入れやすい時か観察し(時)、どのような生活環境に生き・仕事場での立場など理解し(国)、相手の現在の立場や今までの人生を対話のなかで知ることが重要です。
 肩の荷を下ろし自然な話しのなかで、さり気なく相手の状況を把握しましょう。
 以上の理解なくして折伏を成果につなげることは不可能であります。五つの義を心得て自然の対話のなかで常に折伏できる瞬間を伺うことです。
 創価学会の方には「折伏教本」をもって対話をしましょう。


三、折伏では成仏する種を植えよう(下種)

2005-11-14 | 正林寺支部折伏手引書

三、折伏では成仏する種を植えよう(下種)

 折伏したいという人を見つけて、幸せにしてあげたいという気持ちを持つことが大切です。折伏をする下種の対象者は、信心をしていない日蓮正宗以外すべての人が対象になります。折伏する人がいないという人は、視点をかえてみましょう。
 特に話しやすい人から慈悲と熱意を持ち折伏します。弱腰な姿勢を見せることなく日蓮大聖人の末弟である自覚を持って折伏することです。
 下種とは幸せになる種を信心していない人の心に植えることです。具体的には、御題目の南無妙法蓮華経を聞かせて御本尊様の素晴らしさを教えることです。確信を持って御題目の南無妙法蓮華経を唱えていけば必ず幸せになると訴えることです。
 成仏の種を実際に植えられるのは寺院で御授戒を受けることにより本当の下種ができます。ここでの下種は御題目を聞かせるという意味です。折伏は御本尊様に御題目を唱えることで幸せになることを教えます。


四、一人が一人の折伏を

2005-11-14 | 正林寺支部折伏手引書

四、一人が一人の折伏を

 御法主日顕上人猊下は「一年に一人が一人の折伏を」と御指南であります。最低でも一年に一人を法華講員であれば折伏していかなければ地涌の菩薩としての自覚が足りません。
 自分一人では折伏できないという人や不安な人は、法華講の役員の人などに相談して折伏できるように勤めます。法華講の役員の方では難しい場合、住職に相談して折伏が成就するように心がけます。折伏すべてを他人に頼ることなく、どうしてもという困難に直面した時に相談することです。また自分一人では抱えきれない問題にも接する可能性があります。大きな問題に発展する前に相談することも必要です。折伏の方法が解らない人は折伏経験豊かな人に色々と聞くことが大事です。試行錯誤して折伏をすることなく法華講の折伏経験者から豊富な知識を多く得ることで一人が一人の折伏成就につなげることができます。そして勤行唱題根本に精進することです。

一人が一人の折伏


五、勤行唱題なくして折伏は成就しない

2005-11-14 | 正林寺支部折伏手引書

五、勤行唱題なくして折伏は成就しない

 勤行唱題により自らの姿勢を正すことで、折伏を成就させることができます。また勤行唱題を知らなくては相手に勤行唱題を教えることもできません。そのために勤行唱題なくして折伏は成就しないのであります。
 御題目の南無妙法蓮華経を唱えることで折伏を成就させる力と知恵を御本尊様から頂くためにも勤行唱題は欠かせません。この力を付けるために折伏をする上で勤行唱題が必要であります。
 勤行唱題では広宣流布の御祈念を中心に考えて唱えることが大事で、地涌の菩薩の眷属として自覚を持って唱えます。勤行唱題をすることで折伏する相手・対話のなかで知り得た相手の立場が御本尊様を通して更に見えてくるはずです。相手の立場をよく理解するために勤行唱題をして折伏成就につなげることができます。
 毎月行われる第一日曜日(午前九時)の広布唱題会はまさに折伏を成就するための大事な唱題会です。全国一斉に同じ時間唱題会を寺院において行うことで日蓮正宗僧俗の意識を一つにし広宣流布達成を目指して行われる唱題会です。広布唱題会には必ず参加しましょう。


六、勤行唱題の姿勢

2005-11-14 | 正林寺支部折伏手引書

六、勤行唱題の姿勢
 
 折伏は朝夕の勤行唱題を基本に御本尊様へのお給仕を欠かさず、その姿勢を間違いなく折伏する相手に教えられるように朝夕の勤行唱題とお給仕は重要です。
 御本尊様に向かう時は、気持ちを落ち着けて冷静になり、雑念を一切払うことが大切です。姿勢は正座をして両手に御念珠をして合掌し、その手は胸の当たりであわせます。背筋を曲げることなく伸ばし、あごを引き、足を崩すことなく姿勢を維持することが勤行唱題では大事です。足がしびれて痛くても我慢することが大切です。我慢することで忍耐力や忍辱の衣を御本尊様から頂くことができます。その痛さを忍ぶことが、人生を生きていく上での辛さを乗り越える力が養われます。その痛さが本来受けるべき痛みが和らげられることになり転重軽受されていきます。
 御経文がまだ暗唱できない人は、御経本を見ながら正確に発音して読みましょう。暗唱できる人は御本尊様の「妙」の一字や「南無妙法蓮華経」の文字を拝して唱えます。
 信心をしてすぐには完全に暗唱できる人はいません。人間誰でも生まれてすぐに歩くことができないように、はじめは勤行唱題が習慣化するまで慣れません。 持続することで自然と勤行唱題ができるようになります。とにかく繰り返すことです。赤ちゃんも歩けるようになるまでに無我夢中で歩こうとします。この気持ちが勤行唱題に必要であり、勤行唱題に関わらず信心において初心の気持ちを維持する上で大切な要素になります。勤行唱題ができるようになれば自分自身の幸せと成仏につながることを更に信じ怠ることなく毎日持続することです。
 正しい勤行唱題の姿勢を身に付けるには、寺院に参詣し広布唱題会に参加したり、寺院の勤行にも住職の姿勢を見て真似ることが大事です。我意我見で勤行唱題を身に付けることなく、正しい勤行唱題の姿勢を身に付けましょう。その姿勢を身に付けることで折伏相手に勤行唱題を正しく教えることができます。


七、家庭訪問の心得と折伏姿勢

2005-11-14 | 正林寺支部折伏手引書

七、家庭訪問の心得と折伏姿勢

 日蓮大聖人は『教行証御書』に、
  雑言・強言・自讃気なる体、人目に見すべからず、浅猿き事なるべし。弥身口意を調へ、謹んで主人に向かふべし、主人に向かふべし(御書一一一〇)
と主人に向かう折伏の姿勢・心得を御指南であります。家庭訪問でも、身口意の三業を調え姿勢を正し、日蓮大聖人の弟子として地涌の菩薩の自覚を持ち訪問することが大事です。
 家庭訪問の心得として注意するところは、自分自身の生命力が弱っているときや感情が高ぶり、身口意の三業が乱れているときは避けるべきです。勤行唱題で歓喜に満ちた生命力を漲らせ、相手の心を動かす生命力で訪問し折伏と教化育成をすることです。
 また家庭に訪問をする「時・時間帯」ということが大切になります。節度を保ち常識のある行動を心得て、家庭訪問すべき時を考えていくべきです。基本的な節度と常識が損なわれると、法を下げることになり逆効果です。逆縁を結ぶことは出来ても、確実な成果に結び付けることは出来ません。人間関係が気まずくなる訪問は避けましょう。仕事中や食事中など他に取り込んでいる時は、集中力と注意力が散漫し信心の話しを聞き流され、相手の心に信心の素晴らしさを残すことが出来かねます。相手の立場と心の状態もしっかり見つめていきましょう。勤行唱題が出来ていれば見えるはずです。
 家庭訪問における教化育成は、御本尊様が御安置されていれば、まず「御題目を唱えさせて頂けますか」とお願いすることが大切です。そして御仏壇を拝見させて頂き、信心状態を把握していくことが必要です。過去帳が毎日めくられているか、御仏壇の汚れ具合やほこりの着き具合をさり気なく、御題目を唱えさせていただく時、不快感を与えないように観察することで、その家庭の信心状態に大凡の察しがつくでしょう。
 更に話しの中で、はじめは今日の天気の事を話し始めたり、お互いにリラックスした話せる雰囲気つくりが大事です。この雰囲気つくりが後々大きな効果をもたらします。次に差し障りのない世間的な話題や家族のこと、お子さんに法統相続出来ているか、そして四苦八苦という人生の苦しみに直面していないか伺い、一緒に考える一時を持つことが大事です。そして日蓮正宗の化儀化法を教えながら、人間関係を深め家庭訪問における教化育成を円滑にしていきます。また相手に不快感を与えないように話しをし、さり気なく家庭の状況を聞くことが好ましいです。一回の訪問で全て行おうとせず、「一年に一人以上の折伏」の御指南を心得、一年間じっくり時間をかけることが必要です。
 そして寺院参詣の大切さや総本山大石寺登山のこと、日蓮正宗の機関誌である大日蓮や大白法を通して対話を持つことが大事でしょう。
 家庭訪問での教化育成は、長い目をもってじっくり時間をかける必要があります。あせらずに気長に行うことで相手の発心を育て、一人でも立派に信心できる姿勢が出来上がります。家庭訪問は歓喜を持ち、更に訪問する家庭に「歓喜」を施し明るさを与える「抜苦与楽」の修行であります。


八、謗法払い

2005-11-14 | 正林寺支部折伏手引書

八、謗法払い

 入信に際しては、他の信仰の対象物となる他宗の本尊や神札、神棚や、祠、念珠、経典、お守り、縁起物(だるま、熊手、破魔矢)などを取り払います。これを「謗法払い」といいます。この謗法払いは日蓮正宗の信仰を清浄に実践していくための絶対に欠かせないものです。
 日蓮正宗は「謗法厳戒」です。御本尊から頂く功徳が濁らないために謗法払いが必要です。