御先祖様の供養は非常に尊いことです。御先祖様がおられたからこそ今の私達があります。決して忘れてはならないことです。世の中では御先祖様へ対する感謝の気持ちを忘れ去られている姿があります。それとは正反対に御先祖様のことを尊び敬う姿は、御先祖様もお慶びであると察します。
御先祖様の成仏を決定するのは、どなたであるか考えたことがお有りでしょうか。お参りの際には、お寺に安置されている御本尊様が成仏して下さることを知ることです。私達の浅はかな力でなく、亡くなった昔の御先祖様が成仏して下さるのでもありません。成仏はお寺にある三大秘法の御本尊様がして下さいます。
私達はただひたすらに、御本尊様に御題目の南無妙法蓮華経を唱えることで、亡くなられた身近な御先祖様も遠い昔の御先祖様も御本尊様の偉大な力によって成仏させられます。
お参りに来られる方で、以外にこのことを知らない方がいます。お参りには、その意義を理解してお参りすることで更に御先祖様に成仏への仏因を結ぶことが出来ます。
具体的には、お墓や納骨堂にいく前に必ずお寺の御本尊様に御題目三唱することが大切です。そして御塔婆を建て成仏の仏因を確実に結ばせることです。御塔婆を建てることで成仏の縁を結んだ証拠を示します。
宗祖日蓮大聖人様も『草木成仏口決』に、
「我等衆生死する時塔婆を立て開眼供養するは、死の成仏にして草木成仏なり」(御書522)
と仰せです。御塔婆を建てることで亡くなられた御先祖様の眼を開き、新しい人生を歩ませることが出来ます。私達にはどこで何をしているのか知ることは出来ませんが、御塔婆を建てることによって御本尊様が御先祖様の行く末を見守って下さるのであります。
お寺へ行かないでお参りだけ済ませる方は、御先祖様に本当の成仏の種を施すことが出来ないのであります。このことはお寺へ参詣しなければ全く知ることが出来ません。世間でも教えてくれる方はおりません。そのためにお寺へ行くことが非常に大切です。
お墓や納骨堂へのお参りも尊いことでありますが、お寺へ寄られお経を一緒にあげて御塔婆を建てることで御先祖様の成仏が確実になります。