正林寺法華講員手引書

『折伏・家庭訪問・教化育成・法統相続・教学研鑚・邪義破折・支部組織の充実強化に活用』 法華講正林寺支部 正林編集部

法統相続の障害となる三毒

2005-11-15 | 法統相続の教化育成書

 法統相続の障害とは、住む環境や家族構成、子供の性格により異なります。しかし、必ず経験する障害があります。子供の心に生まれる貪瞋癡の三毒により、障害が生まれます。親御さんは、子供が素直に聞いて貰いたい気持ちでいっぱいですが、難しい場面が至る所に散在しています。この障害と信心根本に、如何に付き合うかで法統相続が出来上がります。
 子供のわがままや欲望により法統相続に障害が生まれ、貪瞋癡の三毒が深く関係し、三毒をどの様に処理していけるかが、親御さんの法統相続に於ける課題になります。幼少の頃から着実に育成していれば問題ありませんが、友達との関係で世間的な思想が、一度深く入り込んだ後の法統相続は困難です。時には、親子の関係に様々な問題が生じます。親御さんの信心が常日頃から磨かれていませんと、非常に厳しいものがあります。法統相続をめぐって、子供との関係以外の新たなる問題に、時には絶望するかも知れません。この問題が、自行の修行になることを心得、「柔和忍辱」の衣を身に纏い、御本尊様を信じて乗り越えることが大事です。
 障害となる貪瞋癡の三毒が、どういう姿で現れてくるのか考えてみましょう。貪とは貪欲です。貪る気持ちであり、子供の頃は、欲望という気持ちを抑えることなく正直に出します。ある程度、成長すると知恵が付き素直な気持ちを隠すことを覚え、外見を取り繕うことを巧みに利用するときもあります。また反対に耐え忍ぶ気持ちが養われています。親御さんは、この違いを如何に見抜いていく眼を自行において養っていくかが課題になります。子供の欲望は、外界の縁に触れ、次から次へと出てきます。眼からはいる情報には、敏感に反応し興味を持ちます。この貪欲も善悪両面があります。善い面を伸ばし、悪い面は摘み取ることが法統相続に大事です。
 次に、瞋という瞋る気持ちです。子供もイライラして怒ることもあります。怒る原因が、見えない場合もありましょうが、御本尊様に御題目を唱え冷静になれば、何かが見えるはずです。子供の心に不満がたまると「キレル」という現象が起き、問題行動を引き起こすことがあります。子供の性格にも依りますが、法統相続では、如何に子供の瞋る気持ちを処理していけるかに身心をすり減らすこともあります。御本尊様から強靭な精神を頂き乗り越えることです。
 そして癡でありますが、これは愚癡です。年齢により、愚癡の内容も様々です。年齢を経るごとに、心の汚れ愚癡の扱いを知らなければ、エスカレートし家庭内暴力へと発展しかねません。子供の愚癡により、親御さんの貪瞋癡の三毒が誘発され親子関係を気まずくします。朝夕の勤行唱題で心の汚れを綺麗に洗い流されていれば、貪瞋癡の三毒は発生しません。たとえ発生しても、直ちに菩提へ転じ「防非止悪」の意義を持って、貪瞋癡が根本となる言動を止め、相手に不快感を与えない振る舞いに変化させることが出来ます。つまり、親子関係を円滑にする方法になります。
 以上、子供から生まれる貪瞋癡の三毒に、親御さんが扱い方に迷い悩む結果になると、幼児虐待や児童虐待に発展することがあります。信心をすることで未然に防ぐことが可能ですが、信心を知らない親御さんは、子供の感情に流され、それが原因となり、親御さんの気持ちに貪瞋癡の三毒が生まれ悪循環を生じ、家庭が崩壊へと向かうのであります。正しく邪宗の害毒が「虐待」という現証となって現実に問題となっているのです。
 根本的に直すには信心しかありません。法統相続の障害は、親子の心に生まれる貪瞋癡の三毒と、どのように向き合っていくかが課題です。御住職様の御指導を受けて解決することが大事です。