side by side:湘南夫婦のあしあと

二人が好きな地元湘南、スポーツ観戦、旅行、食べ歩き,音楽・美術鑑賞など、日々のあれこれを綴ります

能面検事の死闘 中山七里 (2333)

2023年08月26日 | 書籍・雑誌

*****ご注意!!!一部ネタバレの可能性があります!*****


大阪地検のエース検事の不破俊太郎は感情を全く表さない無表情なうえに、他人の感情に思いを寄せることをしない。

管内で無差別殺人事件が発生
出勤・通学時間を狙い混みあう駅前での犯行だった
犯人笹清はその場で確保されたが、笹清の就職の失敗など不遇のこれまでにロスジェネ世代の被害者だとネット上では擁護する声で盛り上がる。
その中でもロスト・ルサンチマン と名乗る者は犯人・笹清の釈放を求め、検察関連の施設に爆弾を送りつけ、負傷者がでてしまう。
爆破事件は続き、検察側として笹清事件と爆弾事件の真相を探っていた不破検事も被害者となってしまう。

警察の対応が後手後手に回り、ロスト・ルサンチマンに移送中の笹清を奪取されたうえ、笹清が死体で発見されてしまう。

検事が主役ながら、法廷での場面が全くないのは前作と同じ

事件やネットの反応など、想起させるものがあり、相変わらず中山作品のエンターテイメント小説での守備範囲の広さを感じさせる


2023年5月30日 初版1刷発行
初出 小説宝石 (2020年11月号~2021年10月号)
装幀 長崎 綾
装画 斎賀時人



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