*****ご注意!一部ネタバレの可能性があります!*****
邦題が「ゼロで死ね」
死ぬ時には資産がゼロになるようにとの荒い言葉だが、筆者の主張はせっかく稼ぎ積み上げた資産は有効に使おう
実はリタイアした老後は思ったほどお金を使えない
老後のためと貯金・節約と貯めた資産を結局使いきれないまま死を迎えることにならないようにしよう、との主張だ。
私も最近人生の半分を折り返した意識が強くなった。
一番は親の衰えを直視するようになり、90歳、100歳まで生きるのが普通になっても、活動量は若い時のままではない。
そして、驚くほどお金を使わなくなってしまう。
近年は遠出が叶わない両親が旅行の思い出話を楽しそうに語るのを見ていると、本書にあるように(体が衰える)老後に幸福感をもたらすのは楽しい思い出や記憶というのが理解できる。
筆者はなにも全財産を散財しろとは言っていない。
自分の生活に必要な部分は確保することは当然としている。
今は色々な情報やサービスで自分の余命や必要な老後資金を算出もできる。
それを上回る資産は貯めておくより、思い出作りなど有意義に使った方がいいと勧める
なにより、ただ漠然と節約・貯金をする毎日を過ごすのではなく、自分の人生を充実させるには、と考えることを勧めている。
何事にも適した時期があるのは確かだ。
やってみたいと思っていたことを先延ばししたら、身体の衰えでできなくなることが一番残念だと思う。
今やるか、数年先でもできる健康維持をするか、だ。
やりたいことリストを作るのも頭の整理に効果的だという。
老後にはできないこともあるかもしれない。
両親を見ていると、歩けるって大事だと思う。
ジム通いをもっと真剣にやろうと思った一冊だった。