獅子風蓮のつぶやきブログ

日記風に、日々感じたこと、思ったことを不定期につぶやいていきます。

友岡雅弥さんの講演:第3弾!(5)

2023-09-11 01:15:37 | 友岡雅弥

これまで、karagura56さんのブログ「浅きを去って深きにつく」から、友岡さんの言葉を拾ってきました。
同じブログには、友岡さんのセミナーや講演の記録も残っています。

「浅きを去って深きにつく」karagura56さんのブログ
講演 友岡雅弥氏第3弾!(October 21, 2006)


読みやすいように、まとめられるものは整理して再構成しました。
明らかな誤字脱字は訂正しました。


友岡講演 第3弾!ご参考に・・・

■友岡 雅弥氏(東洋哲学研究所・研究員)の講演内容(要約)
■日付/不明
■会合名/不明

 

(つづきです)

日本人の精神状態を警告する臨床の医学論文がぼちぼち出てきました。

1つめは『物語症候群』と言って、自分の幸せを物でしか表現できないというものです。
その患者が幸せだった頃の家族の思い出を語ると、全部、乗った車、食事した物、食器、物とかについての思い出なんです。
しかもその時に家族でどんな話をしたかは全然覚えていないんです。
幸せだった頃の過去の思い出が物だけなんです。
これを発見して報告した日本人の医者も、電車に乗ると患者と似た話ばかり聞こえてくると言っていました。
そしてある日、電車のドアが閉まったときに、
『助けてくれ。患者に取り囲まれている』
とさけんで自分もノイローゼになってしまったそうです。(笑)


もう1つは『メディアの隣人症候群』です。
その患者たちは、テレビに出てくる主人公の家族の名前は実によく覚えているのに自分の友達の家族の名前はあまり覚えていないんです。
テレビで見たオーム真理教のホーリーネームを全部覚えているんですよ(笑)。
そのくせ自分の友達の事は覚えていないんです。
別に好きでもないのに。
その報告した医者もやっぱり日本で電車に乗ったらびっくりした。
みんなが昨日のテレビの話をしていて、まるで自分の精神病の患者に取りかこまれているようだったと言っているんです。

日本人は宗教、宗教と言っているが、普通、英語でも仏語でもベトナム語でも2つに分けているんです。
英語ならレリジョンと、カルトまたはマジックまたはソーサーリーなどという言葉です。
おまじないとかおふだとかををレリジョンとは呼ばないんです。
レリジョンとは信頼できる、強い、責任感があるというイメージがあります。
日本の宗教学者は宗教と呪術という言葉に分けて使っています。

世界3大精神分析学者の1人、エーリッヒ・フロムは、何故人々がナチスに騙されたのか分析しました。
それによると、信仰を持っていない人からナチスに騙されたんです。
さらにその人達が本当に信仰していないかどうか徹底的に分析したら、神秘的な占いとかに凝っている人がまず騙されたんです。
次にキリスト教とかをやっていてもおすがり信心の人、最後まで残ったのは、毎日祈って毎日聖書を読んでいる人たちだった。
これを詳細にまとめたのが有名な『精神分析と宗教』という本です。


(つづく)

 


解説
『物語症候群』と『メディアの隣人症候群』の話し、面白かったです。

信仰を持っていない人からナチスに騙されたんです。
さらにその人達が本当に信仰していないかどうか徹底的に分析したら、神秘的な占いとかに凝っている人がまず騙されたんです。
次にキリスト教とかをやっていてもおすがり信心の人、最後まで残ったのは、毎日祈って毎日聖書を読んでいる人たちだった。

ここも示唆に富んでいますね。
創価学会を批判してやめた人で、そのあと陰謀論などのカルト的な思考にハマってしまう人が少なからずいます。
彼らには、本当の意味の信仰心がなかったのかもしれません。
あの人やこの人は、おすがり信心だったのかな。
今、「波動」とか言っているあの人は、もともと神秘的なものが好きだったのかな。

 


獅子風蓮