A 狭義の三点セット 176点
B 広義の三点セット +17点=193点
(1) 常用表外読み見出し語新出 1点
(十) 対(こた)え
(2) 常用書き取り見出し語新出 10点
(八)高才≒いっそく(逸足)
(九)修身せいか(斉家)治国平天下
「辞典」の見出し語にもあり、「四字熟語」にも、2級配当として、修身斉家があります。
(十)
当世書生気質第二の かきん(瑕瑾or瑕釁)は愁嘆と諧謔との けんこう(権衡)宜しきを得ざるにあり。
ぎょうてん(暁天)の星の稀なるが如き・・ 「辞典」の暁天の項に、暁天の星(非常に数が少ないことのたとえ)とあります。
愁嘆元素の せんしょう(鮮少)にして且つ薄弱なるを・・
鮮については、鮮(すく)なし4-1Y が出題されています。鮮ない=少ないですから、鮮少は、同義の漢字で構成される熟語です。過去問で訓読みが出題されたら、その意味の音熟語も学習しておくということでしょう。
尚、標準回答には、1級配当漢字を含む 尠少22-1Y も載っています。尠少は、「辞典」には小熟語でしか載っていませんが、過去問で読み問題で出題された熟語が、1年後に書き取りに転化しました。ただ、「辞典」の見出し語にない過去問の読み問題の熟語を書けるようにしておくことはかなり大変です。私には、尠少より鮮少の方が、まだ憶えやすいように思います。
(3) 準1級配当漢字を含む書き取り見出し語新出 2点
(十)人々君相の心を心とするに至れば、経史を閲し刀槍を試みる、みなえんげん(淵源)あって空文偏武の技能に流れず・・
「えんげん」と言えば淵源ですね。「本試験型」9-2Kに鳶肩という熟語があったので、是に引き摺られて鳶言と書いてしまいましたが、鳶言という熟語は、「大漢和」にもありません。
この文脈では、経史が肝だと思います。経史という熟語の意味もわかりませんでしたが、「日国」に依ると、経書(四書五経など)と歴史書という意味です。横井小楠は、幕末の武士に対して、武芸だけでなく、その淵源たる経史を学べと説いたのです。現代的に言えば、専門家や技術者は、その専門のみならず、哲学や歴史を学べということでしょう。
(4)熟字訓の書き取り 2点
(二)えせ 似(而)非 5-2K
熟字訓でしか書けない書き取りは、痘痕20-3K以来2年半ぶりです。過去問再出題ですが、熟字訓でしか書けない書き取りの出題頻度は低いのですから、狭義の三点セットから外しておいていいでしょう。
(5)1級四字熟語を構成する二字熟語 2点
(九)三界の火宅、しく(四衢)の露地←四衢八街
この問題は、ネットで拝見する限り、正答率は高かったように思います。皆さん、1級四字熟語はきちんと学習されているのかな? あるいは、SIMO様の「学然後知不足 教然後知困」にばっちり載っていたから、これを学習されているのかな? 私は、SIMO様のブログの問題は随分前に解いたのですが、全く忘れていました。
三界の火宅と、四衢の露地が、対義の関係になっていることもわかりませんでした。また、四衢(四つ辻)は、苦集滅道の四諦の法門に通じる道のようなのですが、四諦は、苦→集→滅→道の順に高次に至るもので、四つ辻のように並列的なイメージがどうも合点がいきません。この故事の出典の「法華経 譬喩品」を読み返してみたのですが、よくわかりませんでした。
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