鑿壁偸光 漢字検定一級抔

since 2006.6.11(漢検1級受験日) by 白魚一寸

「三点セット」では解答できない問題

2007年02月11日 | 18-3(第42回)

 次の2問(何れも読み)だと思います。赤字は私が間違ったところです。

a, 嵬い
b, 懐孕

18-2と同様に、検討してみます。

a, 嵬(たか)い 熟語音読み・一字訓読み

 18-1の瑩(あき)らか、18-2の鈔(うつ)すと同じく、「辞典」に訓はあるが、訓読みの見出し語はないものです。三回連続で1問だけ出ています。

 18-3の場合、訓読み問題は、全部で18問あり、この1問だけが見出し語にないものです。18分の1にすぎませんから、見出し語のない訓は、過去問に出ていない限り、学習しなくていいと考えています。

  なお、対の【崔嵬】(さいかい)は、見出し語であり学習済みでした。熟語の意味を調べるときは、個々の漢字の意味も調べます崔も嵬も高いという意味があり、崔嵬は、同じ意味の漢字で構成された熟語です。

 「必携」の訓読みには、崔=たか(い)、おお(きい)、まじ(わる) 嵬=たか(い)、おお(きい)とあります。何れも見出し語はありませんので、無視する訓ですが、実は私は、「必携」の訓は、殆ど「辞典」に書き込んであります。

 漢検準1級の学習を始めたのは、平成12年12月で、その頃は、まだ「辞典」は発売されていませんでした。従って、「必携」の音訓を学習していました。その後、「辞典」が発売され、「必携」の音訓と異同があって戸惑い、「辞典」には載っていない「必携」の音訓を「辞典」に書き込んでいたのです。「必携」の音訓を全て憶えることは私は諦めましたし、「辞典」に載っていない「必携」の訓は14-3以降は出題されていないので1級合格のためには不必要ですが、漢字の意味を要領よく知るには有意だと思います。まあ、そんなことでこれは正解できました。

b,懐孕(かいよう) 読み問題

 孕の見出し語は、訓読みの【孕(はら)む】、【孕(みごも)ると、熟字訓の【孕女(うぶめ)】の三つです。音読み見出し語はありませんので、ヨウは憶えない音としていました。

 ただ、見出し語ではありませんが、意味欄に[孕婦]が載っています。18-2の勍敵(けいてきと同じく、満点をとるには、ここまで学習しないといけないということです。

 尚、懐孕は、「本試験型」第10回に同じ熟語の読みが出ています。18-1の[鈔(うつ)す]が、「本試験型」第2回に載っていたのと同じです。私の基準では、見出し語のない音読みですから無視する問題となるのですが、これを学習した人は正解に達したでしょう。

 「本試験型」の問題の一部を無視するのは邪道のような気がしますが、200点中1点だけのことです。私は、未だ書き取りでつまらない間違いをしますので、書き取り重視の観点からも、読みについては、憶えるべきことを少なくする方針を継続しようと思っています。沢山憶えようという方は、憶えた方がいいに決まっています。

 従って、18-3も18-2と同じく、「三点セット」に加えて、辞典の訓全部と、音熟語のある音を憶えれば満点がとれることになります。なお、18-3では、18-2で1問出ていた△の漢字は出題されませんでした。

 1回出題されたものは、また出題される可能性があります。18-3では、18-1で出題された書き取りの【れいろう(玲瓏)】が再び出題されました。直近の問題も再出題の可能性がありますから、19-1を受験される方は、18年度の問題もチェックされた方がいいと思います。



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