鑿壁偸光 漢字検定一級抔

since 2006.6.11(漢検1級受験日) by 白魚一寸

onlyな訓の1級漢字(書き取り用)目次と分類

2007年09月09日 | 目次のような記事

(21.10.24 修正)

一 目次
ア行
カ行
サ・タ行
ナ行
ハ行
マ行以下

二 分類

1, 過去問で既に書き取り問題として出題されているもの・・A

(1) 訓の書き取りから先に出題されたもの
(2) 訓の読み問題で先に出題され、書き取りに転化したもの 

 漢検1級の程度は、「常用漢字を含めて、約6000字の漢字 (JIS第二水準を目安とする)の音・訓を理解し、文章の中で適切に使えるようにする。」ということですから、これを素直にとらえると、約6000字の漢字を満遍なく憶えることが必要になると考えてしまいます。私も1級学習当初はそう思っていました。従って、満遍なく出題されるのであれば、一度出題された漢字は、今度はなかなか出題されないと思うのが人情ですし、正しい検定試験のあり方としてはそうあるべきでしょう。

 しかしながら、漢検の場合は、決して満遍なく出題されるのではなく、過去問に出題されたものがまた出題される可能性が高いものです。mixiでのSIMO様の分析によれば、17-1~18-3まで、66.5~72.5%は過去問からの出題です。従って、先ずは、過去に出題された漢字を憶えるのが合格への捷径です。

 なお、私は、onlyな訓の書き取りについては、読み問題が先ず出題されて、それから書き取りに転化するのが多いような気がしていました。しかし、調べてみたところ、いきなり書き取りで出題される方が多いことが解りました。そうすると今後も未出のものがいきなり書き取りで出題される可能性があるということです。


2, 過去問に読み問題でしか出題されていないもの(熟字訓のみの読みの出題は除く) 

 読み問題が書き取り問題に転化するとの観点からすれば、これは全部書けるようにしておいた方がいいのでしょう。ただ、全部を印刷して、熟、見ていますと、どうも書き取りでは出題されないのではないかと思うものもあります。また、私は、読みに比べて書き取りは苦手ですので、読める必要はあるが、書けなくてもいい漢字を探しています

 19-1の訓の書き取りの出題の内、読み問題から書き取り問題に転化したのは、埃(ほこり)と滓(かす)です。ほこりもかすも日常よく使われる言葉で、最近の問題では、こういうのが書き取り問題に出題され易いと思います。逆にいえば、そんな言葉はあまり使わないよというのは、読みでは出題されても、訓の書き取りではあまり出題されないような気がします。なお、音熟語については、日常使われないと思うものも書き取りで出題されます。

 そこで、日常的に使われる言葉かどうかの観点から、家内の協力も得て、分けてみました。もとより、我が家限りの極めて主観的な分類にすぎず、符号をつけながら迷って変えたものもあります。

 なお、植物・菌類の名前は過去問だけでいいという記事を書きました。植物・菌類名は、過去問書き取りで出題されていないものは、全て、Eに変更します。また、語句に植物と附記します。以下は、植物・菌類名以外の分類になります。

(1)日常的に使われる言葉  ・・B
(2)日常的に使われない言葉 ・・D



3, 過去問では訓の読みも書き取りの出題もないもの(熟字訓のみの読みの出題も含む)

これも2と同様に分けてみました。

(1) 日常的に使われる言葉 ・・C
(2) 日常的に使われない言葉 ・・E

 家内は、時々着物を着るので、45おくみ(袵)は、日常的に使うというのですが、着物は今や非日常的民族衣装でしょうから、日常的には使わない方に分類しました。尚、19-1では、まち(襠)の書き取りが出題されていますが、まち(襠)は、着物だけではなく、袋物でも使いますので、日常的な用語でしょう。

 書き取りの出題可能性は、A、B、C、D、Eの順に高いと思います。D、Eは、書き取り問題での出題可能性は小さく、読み問題のみでの出題に留まるのではないかと思う訳です。

 今までの記事の数字の前にA~Eの記号をつけてみました。主観的な判断にすぎませんし、日常的に使われる言葉かどうかという単一の観点で出題可能性の濃淡を分けてみましたが、他の観点も織り込む必要があるようにも思います。ご意見がございましたら何なりとどうぞ。また、こんなことをしておらずに、全部書けるように憶えればいいというのは、寔にそのとおりです。



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22 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
「四字熟語」改訂派は、何派? (白魚一寸)
2007-12-22 22:08:17
>協会からの返事がきました。
情報提供ありがとうございます。

>辞典の改編は2002年12月1日発行の初版第12刷で訂正された
>つまり改訂する際に、何かあったのではないか
14-3の直前ですね。

この頃のことについては、2007-4-30の記事のコメントで、少しお話しましたね。

>かなり慎重に言葉を選んで回答した

折角封書で回答頂いたのだから、協会の弁解に対する駁論は止めておきます。

貴ブログは、いよいよ問題分析も始まりましたね。益々の充実を期待しております。
返信する
雲遊萍寄 (SIMO)
2007-12-21 21:25:46
 協会からの返事がきました。
引用するなとのことですので、内容の纏めのみ書いておきます。(メールで質問しましたが、丁寧な封書で回答をいただきました)

 辞典の改編は2002年12月1日発行の初版第12刷で訂正されたとのことです。

 訂正根拠は3点挙げておられます。
1.二字熟語として見た場合、大漢和辞典(大修館書店)で萍寄が『へいき』。大字源(角川書店)では構成される熟語が全て『へい』
2.正法眼蔵に対する引用が多数あるが、仏語(仏教語の意味?)では呉音読みが採用されることが多く、だから『ひょうき』と読まれたのではないか。ということを考慮して漢音読みの『へい』とした。
3.漢字必携で『へい・びょう』のみとしているので、協会発行書籍として統一した。

 そして、この改訂は『うんゆうひょうき』の読みを否定するものではない。ということです。

 だいたい予想通りだったでしょうか。回答にかなりの時間がかかったところを見ると、かなり慎重に言葉を選んで回答したような印象を受けました。
 つまり改訂する際に、何かあったのではないかと、私個人的には想像しました。以上、簡単ですがご報告まで。
返信する
解纜ですね (白魚一寸)
2007-11-24 11:40:48
>漢字の勉強というか書く時に毛筆筆ペンを使うことが多い

私は習字が苦手でしたので、結婚式やお葬式の受付に筆ペンしか置いていないと今もぞっとします。だから、殆ど使いません。

でも、漢字の止め、撥ね、払いをきちんと書くには、鉛筆や、ボールペン、サインペン、万年筆よりも、毛筆の方がいいかもしれませんね。毛筆で書くと、記憶定着率が高まるような気もするなあ。

>『はてなグループ』の方は、文字化けもなく、使いこなせるかどうかは兎も角色々と遊べそうなので、たぶんこれにすることになると思います。

はてなは機能満載ですね。Excelの達人が、はてなの達人になられることを祈念致します。Gooのrssリーダーに登録しました。また、ちょくちょく拝見致します。
返信する
連休で少し時間がとれました。 (SIMO)
2007-11-23 23:25:56
>SIMO様は、書も嗜んでらっしゃっるから、興味があればご覧下さい。

 ご紹介ありがとうございます。なんか、えらく高そうな本ですねぇ。(^^;;
 私の場合、『書を嗜む』なんて言う高尚そうな感じは全く無いので恥ずかしいですね。単に漢字の勉強というか書く時に毛筆筆ペンを使うことが多いだけですから。

1 Blogger http://simomis.blogspot.com/
2 So-net http://blog.so-net.ne.jp/manabite/
3 Excite http://manabite.exblog.jp/
の後、
4 http://manabite0.g.hatena.ne.jp/manabite/

を立ち上げました。
 この4箇所にて試験運用しております。

落選したところは一箇所(MSN Spaces)増えました。そして、前回落選と言っていたはてなグループというのが、4 として増えた奴です。
 私の勘違いで、試してやめたのは『はてなダイアリー』の方でした。

 『はてなグループ』の方は、文字化けもなく、使いこなせるかどうかは兎も角色々と遊べそうなので、たぶんこれにすることになると思います。
 Google(Blogger)は、画面をそのまま印刷した時の収まり具合がちょうど良かったので気に入っていました。
 Sonetは、ちょっとあちこち個性がなくてインパクトが薄かった。
 Exciteもなかなか好印象だったけど
 はてなは最もシンプルに見えるので良いと思うのだけれど、コメントの表示がどうかなぁ。
 もう少しだけ悩んでみます。
返信する
芭蕉の性格抔 (白魚一寸)
2007-11-18 19:51:00
>全部振ってあるわけではない訳ですよね。

岩波書店の「芭蕉自筆 奧の細道」で数えたら約20カ所でした。久しぶりに眺めましたが、芭蕉の字は、几帳面だなあと思います。張り紙が一杯してあって、芭蕉が推敲魔だったことがよくわかります。SIMO様は、書も嗜んでらっしゃっるから、興味があればご覧下さい。

>辞典、辞書というのはホント面白いですよね。漢検漢字辞典は、そういう意味ではちょっと物足りない感じがありますね。

音の読み分けは不十分ですし、字源や歴史的変遷はよくわかりませんね。でも、熟語の説明が丁寧だし、熟字訓満載だし、「漢検」受験用ということ以外にも、私は、特色ある辞典として結構気に入っています。

>この3箇所にて試験運用
>以下の5箇所は、試した結果落選

8箇所も試されたんですね。やっぱり、周到な考慮に基づいていますね。
Bloggerが更新されたから、もうここで決まりかなと思っていました。他の二つは全く気づきませんでした。RSSリーダーや検索サイトで時々チェックしていますが、「漢字検定(漢検)」「1級(一級)」の検索ワードでは引っかかりませんでした。

>3 Exciteは結構良いかもしれないと思っています。

どこか一つに確定されるのですよね。また決まりましたら教えて下さい。Mixiへの紹介はまだ、少し早すぎるようですね。
返信する
Unknown (SIMO)
2007-11-18 12:22:30
>近年発見された芭蕉自筆本にバリと仮名が振ってあり、論争が終わったなんてことがあります。

 なるほど~!勉強になるなあ。(^^;;
 でも、全部振ってあるわけではない訳ですよね。そうすると、結局みんながどう読んだかとか、偉い人や有名人(例えば道元さん)がどう言っているかとかで決まってくるわけで、結構いい加減というか、ころころ変わってもおかしくないということですね。
 私も『ひょうき』の方が読んだ感じが良いような気がして好きです。

>こんなことをやっているといつまで経っても受かりません。

 あははは!
 いや、そういう積み重ねの上に、今の白魚一寸さんの味のあるコメントがあるわけで、受かることが目的のようであっても、受からないこともまた良しというか、楽しいです、こういうコメントを読むと。
 辞典、辞書というのはホント面白いですよね。漢検漢字辞典は、そういう意味ではちょっと物足りない感じがありますね。


 話題かわりまして私のブログですが、現在
1 Blogger http://simomis.blogspot.com/
2 So-net http://blog.so-net.ne.jp/manabite/
3 Excite http://manabite.exblog.jp/

 この3箇所にて試験運用しております。
以下の5箇所は、試した結果落選したところです。(ごめんなさい、goo様)
TypePad
ココログ
はてなグループ
goo
Seesaa

 休みの度にちょっとずつ試しています。3 Exciteは結構良いかもしれないと思っています。
返信する
辞書集めでもしようかなあ (白魚一寸)
2007-11-16 22:50:55
>道元さんは、どう読むのか読み仮名を振ってるのですか?

昔の人は、このように読んでもらいたいというために、仮名を振ることがあるように思います。
奥の細道所収の
蚤虱馬が尿する枕元
の尿を、「しと」と読むか「ばり」と読むか学説の対立があったのですが、近年発見された芭蕉自筆本にバリと仮名が振ってあり、論争が終わったなんてことがあります。

>道元さんが読み間違えた可能性があるというのは面白いなぁ。え、そんなこと誰も言ってない?(^^;;

昔は、常用漢字音訓表も漢検もなかったから、読みは、今より自由だったのでしょう。雲遊萍寄は、飄々や漂泊と類義のようで、これらの語感との類似からは、雲遊萍寄は、ヘイやビョウよりも、ヒョウと読むのが相応しいような気がします。

>今日 全訳漢字海(三省堂)を本屋で立ち読みしたら、同じくヒョウキでした

私も本屋で確認してきました。改訂版ですね。私の持っている初版(10刷)には載っていませんでした。これ、新古書店で105円で売っていたので、思わず買ったのですが、やっぱり、辞書は最新版がいいのかもしれませんね。

>『後漢 杜篤伝』とありました。後漢書のことでしょうか。

「出典略記一覧」に載っていますね。後漢書は、5世紀成立ですから、雲遊萍寄は、道元さん創作ではないことになりますね。屹度、道元さんは、後漢書は読んでいるでしょう。

ネットに、後漢書杜篤伝ありました。
http://www.hoolulu.com/zh/25shi/03houhanshu/t-110.htm
でも、何処に、雲遊萍寄があるのだろう。

>萍の字にビョウとあるのに熟語の例が無いので、なんだかな~ですね。

萍の音符平の呉音はビョウ、漢音はヘイですから、これから類推したのではないかなあ。

>『苹』も、捷径では「ヘイ・ホウ」、辞典では「ヘイ・ヒョウ」と変えています。

「辞典」の見出し語には、苹果だけです。

「捷径」には、
ヘイと読む熟語として、苹果・苹苹、ホウと読む熟語として、苹縈(縈は配当外)・苹藾があり、「ヘイ」「ホウ」の読み分けに注意って書いてありますね。

昔は、この熟語の意味を、「辞典」の他、漢和辞典3冊で、出てくるまで調べていました。

「新字源」(旧版)には、
1 ヘイ ビョウ 1-1うきくさ 1-2 よもぎ 1-3 草の茂るさま 1-4「苹果」はりんご。
2 ホウ ヒョウ めぐる 苹縈
とあり、

「字通」には、
苹藾 ヘイライ かぶらなと、しろよもぎ

そうすると、「捷径」の苹藾をホウライと読むのは間違いではないか、苹をホウと読むのは、めぐるという意味のときで、よもぎの意味のときは、ヘイと読むのではないかなんて考えていました。こんんなことをやっているといつまで経っても受かりません。

>そもそも、読みの正解というのは、どのようにして確定するものなのでしょう。

根元的な疑問ですね。
漢検に即して言えば、「辞典」の音訓でいいのでしょう。
漢検から離れれば、定評ある辞書の音訓でしょう。そして、現在通用している辞書は、過去の辞書に多くを負って、取捨選択しています。だから、ずーーーーーーーーっと、遡って、日本最古の漢和辞典と言われる「篆隷万象名義」あたりから研究すればいいのではと思います。
返信する
道元さん、30そこそこでこれを書いてるのですね。 (SIMO)
2007-11-12 23:50:35
>ネットで検索すると、雲遊萍寄は、「正法眼蔵辨道話」にありますね。道元が創作した

 ネットで出てくるのは道元ばかりですね。
 道元さんは、どう読むのか読み仮名を振ってるのですか?
 道元さんが読み間違えた可能性があるというのは面白いなぁ。え、そんなこと誰も言ってない?(^^;;

 新明解と学研がヒョウキとしているのは確認できました。

 今日 全訳漢字海(三省堂)を本屋で立ち読みしたら、同じくヒョウキでしたが、出典は『後漢 杜篤伝』とありました。後漢書のことでしょうか。

 そもそも、読みの正解というのは、どのようにして確定するものなのでしょう。
 萍の字にビョウとあるのに熟語の例が無いので、なんだかな~ですね。
 類義語の『苹』も、捷径では「ヘイ・ホウ」、辞典では「ヘイ・ヒョウ」と変えています。音便形は何でもありなんでしょうか?研究者によって、色々な説が飛び交う様が想像されますね。
返信する
追加報告 (白魚一寸)
2007-11-11 22:32:13
SIMO様
>私の持っている2001年版(10刷)ではまだ「ひょうき」でした。
大岡様
>私の手元にある漢検四字熟語辞典 初版第13刷(2003年7月15日発行)も、「へいき」でした。

ということは、2001年から2003年の間、11刷から13刷の間に変更になったということですね。
古本屋では、時々「四字熟語」を見かけるので、今度あったら、刷を確認してみます。こういうの古本屋巡りの楽しみの一つです。

「旧必携」には、萍の音としてヘイしかなかったのが、「辞典」(2001年3月発行)の音にはビョウが追加されています。その際、ヒョウという音はないことに気づいて、ヘイと変えたのかわかりませんね。

>三省堂 新明解四字熟語辞典(第13刷 2007年1月10日発行)では「ひょうき」。

大きな新刊書店で、「四字熟語辞典」や「漢和辞典」を見ましたが、雲遊萍寄が載っていたのは、他には、学研の四字熟語辞典(確か出典に「正法眼蔵」とあり)と、藤堂の新漢和大字典(これも学研)だけでした。何れも「うんゆうひょうき」でした。でも、藤堂も、萍の音は、ヘイとビョウですね。

他のコーナーで、「正法眼蔵〈1〉 (原文対照現代語訳・道元禅師全集)」を見たら、雲遊萍寄にヰムユヒムキと仮名が振ってありました。そう言えば、岩波文庫本にも、脚注に同様の仮名があります。これは、古写本にあった訓です。道元がどう読んでいたかわかりませんが、鈔本作成者は、萍をヒムと読んでいました。お坊さんは、結構好い加減な読み方をしたのかもしれません。お経なんか何言ってるかわかんないもんね。

また、国書刊行会の「仏教語読み方辞典」には、雲遊萍寄に、うんゆうひょうきとあり、萍の音は、ヘイとビョウだが、禅では、ひょう と読む、なぜかはわからない旨ありました。

>最近の漢検四字熟語辞典のみ「へいき」のような気がします。

仰有るとおりでしょう。
返信する
雲遊萍寄 (大岡)
2007-11-11 01:38:47
>最新版の四字熟語辞典を本屋で立ち読みしたら「へいき」でした。昨年版も同様でした。

私の手元にある漢検四字熟語辞典 初版第13刷(2003年7月15日発行)も、「へいき」でした。行雲流水の類義語欄では「ひょうき」、巻末の総合索引では「へいき」。

三省堂 新明解四字熟語辞典(第13刷 2007年1月10日発行)では「ひょうき」。

ご参考まで。
返信する
中間報告 (白魚一寸)
2007-11-10 21:34:00
>雲遊萍寄の読みは果たして「ひょうき」か「へいき」かわからなくなりました。
>私の持っている2001年版(10刷)ではまだ「ひょうき」でした。
>同義語の行雲流水の項の類義語欄には、「ひょうき」となっています。たぶん直し忘れです。
>もう一つ、漢検漢字辞典の「行」の字の行雲流水の項にも類義語「雲遊萍寄」の記載があり、私の持っている初版では「ひょうき」とあります。
>白魚さんがお持ちの資料ではいかがですか?

私の持っている「四字熟語」(1999年版6刷 2000年版7刷(家内用))、「辞典」(1刷)も同じです。

雲遊萍寄は、その他の辞典では見あたりませんでした。
ネットで検索すると、雲遊萍寄は、「正法眼蔵辨道話」にありますね。道元が創作した四字熟語かもわかりません。
http://www.shomonji.or.jp/soroku/genzou00/index.html

手許の、岩波文庫「正法眼蔵」(一)水野弥穂子校注13頁には、うんいうひやうき と仮名が振られています。ただ、この訓は、底本である「岩波思想体系 道元」に依るとのことで、私は底本を持っていないので、なぜ、ヒョウと読むのかその根拠はわかりません。

萍寄という熟語が載っているのは、「大漢和」と「字通」だけでした。
何れも、ヘイキとあり、唐 張喬、寄弟詩の「青涯萍寄白雲居」が引用されています。なお、両方の辞典にある音は、ヘイとビヤウです。ヒョウは載っていません。また、両方の辞書に、萍の付く熟語が相当数(「大漢和」では37,「字通」では17)載っていますが、何れもヘイと読む熟語ばかりで、ビョウと読む熟語はありません。

以上からは、萍寄は、ヘイキと読むのが普通だったが、道元が、ヒョウキと読んだということではないでしょうか。

刺激的なご質問を頂きありがとうございます。ヘイキかヒョウキが音が不明確な四字熟語は、出題されないでしょう。私は、「四字熟語」に×をつけました。(^^;)

>今、協会には問い合わせをしていますので、答えが出たらどこかに書きます。

楽しみに待っております。
返信する
雲遊萍寄 (SIMO)
2007-11-09 22:01:21
 上に書いたblog(学然後知不足 教然後知困)に先日charさんという方からコメントを頂きまして、四字熟語の内3題の読みを訂正しましたが、雲遊萍寄の読みは果たして「ひょうき」か「へいき」かわからなくなりました。

 最新版の四字熟語辞典を本屋で立ち読みしたら「へいき」でした。昨年版も同様でした。
 私の持っている2001年版(10刷)ではまだ「ひょうき」でした。
 同義語の行雲流水の項の類義語欄には、「ひょうき」となっています。たぶん直し忘れです。

 他の四字熟語辞典等を調べてみたら、「ひょうき」しか探せませんでした。最近の漢検四字熟語辞典のみ「へいき」のような気がします。
 もう一つ、漢検漢字辞典の「行」の字の行雲流水の項にも類義語「雲遊萍寄」の記載があり、私の持っている初版では「ひょうき」とあります。

 白魚さんがお持ちの資料ではいかがですか?

 今、協会には問い合わせをしていますので、答えが出たらどこかに書きます。
返信する
誉めてもらってありがとう (白魚一寸)
2007-09-21 22:16:26
>はじめまして。 (shunshun)
shunshun様 こんばんは。漢字だと、駿駿と書くのかな。

>過去問はH7年のものを除いてすべて持っています。なにかいい活用法はないでしょうか?

全部解いてみることですね。全部解いたら、解答の平仮名(読み問題)を漢字で書く訓練をするのがいいでしょう。

>自分は14歳
>残り30日くらいでまずやるべきことは何でしょう?

学校生活の充実と友達と遊ぶことが大事のような気もしますが、

>漢検大好き人間

とのことですので、漢検1級に絞ります。

今、どの程度までやったのか、過去問を解いて何点くらい取れるのかわかりませんので、一般論ですが、問題集中心主義なら、過去問を解くことでしょう。間違ったものは、辞書で意味を確認。過去問を解き終わっていたら、あと1冊問題集やれるかな。

辞書中心主義なら、「漢検四字熟語辞典」の1級配当を書きながら憶える、意味のわからない漢字は辞書で調べるというところでしょうか。

漢字は、どういう場面で使われるかが分かった方が、定着性が高いと思うので、図書館で難しい漢字で書いてある書物を眺めるのもいいかもしれません。理科系が好きなら、人体解剖図とか動植物の図鑑とか。文化系が好きなら、漢籍、日本の古典や、明治大正期の文学書、歳時記など。

>19-1で準1級をギリギリ合格
準1級の復習もいいかも。1割くらいは出ますから。

>長文ごめんなさい。
私も長長文ですいません。(^^)
返信する
はじめまして。 (shunshun)
2007-09-20 22:10:39
このブログ、すばらしいですね。自分は14歳ですが漢検大好き人間です。19-1で準1級をギリギリ合格できて、今度は1級に挑戦しようとおもいます。しかし、単語や、四字熟語など理解しにくいものが多くて夏休みはほとんど無意味にすごしてしまいました。過去問はH7年のものを除いてすべて持っています。なにかいい活用法はないでしょうか?あと、残り30日くらいでまずやるべきことは何でしょう?

↑長文ごめんなさい。
返信する
1級問題集選びとブログ選びはよく似ている (白魚一寸)
2007-09-17 19:03:58
>>新星出版社版「問題と解説」
>まだ合格していない方にお勧めできる問題集ではありません。

私も同意見で未だに殆ど手をつけていません。
SIMO様のmixiの分析によると、19-1の場合、「問題と解説」を使わない方法としては、過去問全部+成美堂ということになると思います。でも、過去問全部の入手は困難だから、やはり「問題と解説」ということになるような気がします。

私は、「問題と解説」を使わず、「辞典」中心主義で合格したので、「問題と解説」よりも「辞典」の方がいいと書こうかと思ったのですが、使ってもいない「問題と解説」を貶めるのは憚られました。どんな問題集にも一長一短があり、「問題と解説」は「征服」発売以前は定番で今も使っている人が結構いると思います。学習方法など人それぞれでいいのですから。

それに、「辞典」中心主義(最近は「三点セット」主義)は、拙ブログで1年以上に亘って延々と言い続けていることですから、今更mixiで言うようなことでもありません。従って、mixiではさらっと、辞書併用と書いておきました。

>たくさんの方が興味を持つ方向を的確に打ち出すというのは。
>ちょっと書きすぎて、畏れ多くてコメントしにくいのでしょう。

☆漢字検定一級合格!☆コミュの方がバトンで盛り上がっているからそれはそれでいいのでしょう。おじさんにはついていけないけどね。

>あそこには、未出の予想問題だけを置くつもりです。

愉しみですねえ。あおむし様も吃驚でしょう。

>ブログはどこのがいいのかなぁ。
>とりあえず、あそこは文字化けしにくいのかなと思って選んだだけですが、機能はほとんど無いみたいですね。

私は、daisaku様のブログが気に入っていたので、そのままgooにしました。荒らしが殆ど来ないこと、広告が一切載らないこと、この1年以上殆ど不具合が発生していないこと、サイドの検索は重宝しますが、無料では全くカスタマイズできないのが難点です。カテゴリー数も20しかないので、もう少し記事が増えたらどうしようかなあと思っています。自分でもどこに何を書いたのかよくわからなくなっています。

これに比べて、しのぶん様お使いのfc2
http://shinobun.blog26.fc2.com/
が、多機能でいいようにも思います。直接聞かれたらどうでしょうか。

また、以前大岡様がコメントで、次のようなことを書いておられました。
http://blog.goo.ne.jp/shirauoissun/cmt/f8800e9700c7ad1f30d7761d5818a866
の2007-05-27 17:34:23

>ただ、この整いつつある環境を最大限に生かすにはサーバー側の環境も整っている必要があります。gooブログは整っていない部類に属するサービスのようです。
参照:http://www.kotono8.com/2005/05/09charactercode.html
漢検1級をテーマとするブログには、文字コードにUTF-8を採用しているサービスがベターな選択だと考えます(その場合、現状では携帯からのアクセスを切り捨てることになりますが)。

私にはUTF-8とかよくわかりませんが、これによると目指せ漢字検定1級(kumi様)のココログ
http://kumi-kanjijyukugo.cocolog-nifty.com/jyukugo/
がいいようにも思います。

上記コメントスレでも書きましたが、2ちゃんの
【乗り換え】ブログサービス選び相談3【新規】
http://pc11.2ch.net/test/read.so/blog/1163006940/

も結構役に立つような気がします。

散漫な情報提供ですいません。ブログは一旦始め出すと乗り換えはなかなか大変ですから、ブログ選びは御慎重に。といってもこれも、どれも一長一短のような気もします。

ブログの場所確定するまで、あちらへのコメントは控えますね。音訓解かせて頂いて、40問間違えました。
返信する
『周到な考慮に基づ』いてません。あしからず。(^^; (SIMO)
2007-09-17 16:31:34
>今回のmixiの分析は、端的にいえば、新星出版社版「問題と解説」を解きましょうというメッセージですよね。

 そういうつもりは全くありませんでした。(^^;;
 この問題集は、一番最初に買ったかもしれませんが、すぐに挫折して積んだままになっていました。
 最近ようやくこの問題集の意味が多少理解できるようになってきたのですが、まだ合格していない方にお勧めできる問題集ではありません。
 もっと強調しないと駄目か。。

>mixiの1級コミュは特定の人しか反応しないので、つまらなくなってきました。

 なかなか難しいですね。たくさんの方が興味を持つ方向を的確に打ち出すというのは。
 ちょっと書きすぎて、畏れ多くてコメントしにくいのでしょうね。

>早速お邪魔致しました。1級上級者(リピーター)向けサイトとしての充実を祈念致します。

 早速のコメントをありがとうございました。
 あそこには、未出の予想問題だけを置くつもりです。
 ブログはどこのがいいのかなぁ。

 とりあえず、あそこは文字化けしにくいのかなと思って選んだだけですが、機能はほとんど無いみたいですね。
返信する
職人技 (白魚一寸)
2007-09-17 16:01:11
>>SIMO様が、戊(つちのえ)は摘記されたけど、癸(みずのと)をあげなかったのはどうしてかなあ
>単なる見落としですよ。(^^;;

みずのと も付記しました。

>私の書き込みはそんなに綿密に考えているように見えるのでしょうか?

SIMO様は綿密な方だと思います。本試験の問題が、問題集に何問載っているかを数えるなんてことは綿密な方でなければできません。従って、SIMO様の書き込みは周到な考慮に基づくものと受け止めています。尤も、私も思いつきで色々書いていますので、コメントは思いつきで気楽にどうぞ。

>役にたつ人もいるでしょう。居たらいいな。いてくださいね。ひとりくらいは。

今回のmixiの分析は、端的にいえば、新星出版社版「問題と解説」を解きましょうというメッセージですよね。屹度、その問題集を買う人が増えると思います。でも、mixiの1級コミュは特定の人しか反応しないので、つまらなくなってきました。

>今後新出問題予想をやっていきたいと思います。
>まずはいつも新出比率の高い音訓100題を作りました。(こっそり公開)

早速お邪魔致しました。1級上級者(リピーター)向けサイトとしての充実を祈念致します。
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軽口ですか (SIMO)
2007-09-17 00:11:03
>SIMO様が、戊(つちのえ)は摘記されたけど、癸(みずのと)をあげなかったのはどうしてかなあ

 単なる見落としですよ。(^^;;

 私の書き込みはそんなに綿密に考えているように見えるのでしょうか?
 いつもいい加減で申し訳ないですが、mixiの分析も多分間違いだらけで、指摘されるのが怖いので細かいデータは出していません。(^^;
 でも、マクロ的な分析は間違っていないと思いますので、役にたつ人もいるでしょう。居たらいいな。いてくださいね。ひとりくらいは。

 毎回25~30の新出漢字が出ると確定的になってきましたので、今後新出問題予想をやっていきたいと思います。
 まずはいつも新出比率の高い音訓100題を作りました。(こっそり公開)

http://simomis.blogspot.com/2007/09/blog-post.html
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難易は交互にやってくる (白魚一寸)
2007-09-16 22:26:52
>十干は出てないのですね。じゃあそろそろ出るかな?(^^;;

こういうことってありますよね。全く出題されなかった5級四字熟語、断章取義が出ましたし。ただ、SIMO様が、戊(つちのえ)は摘記されたけど、癸(みずのと)をあげなかったのはどうしてかなあと思いました。

>漢検の問題は、数年毎に変遷を繰り返しています。14-3の大改正から早4年半です。もうそろそろギアチェンジをしてもおかしくない時期に入っているわけです。

14-2迄の出題形式は、10-1から続いて約4年半で変わったから確かにそろそろかもしれませんね。準1級は18-1に変わったし、リピーターも飽きてきたかもしれませんし。

ただ、14-2の頃までは、1級受験生数は長期横這いでしたから、目先を変える必要があったように思います。
http://blog.zaq.ne.jp/kanken/article/66/

今は、毎回受験生が増えているから、態態、問題形式を変える必要があるかなあ? 出題内容の微妙な変化など、マイナーチェンジはあるでしょうが。

>最近の問題の難化

19-1は難しかったのですね。もっと過去問から出ていると思っていました。以前の記事(URL参照)は、難しいのが続くという誤解を招く虞があるので、SIMO様のmixiでの分析結果を基に修正しました。

難しいのが2回続くことはないから、19-2は易しくなるのではないかなあ。Mixiではこういう軽口は叩けませんが。
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卓犖ですか? (SIMO)
2007-09-16 17:45:54
>SIMO様の方が、過去問分析は卓犖されている

 卓犖って、こういう風に使うのか。(^^;;

 私は、過去問は見てるけど、今後の問題傾向の予想はそれとは別ですからねぇ。

 最初にこの白魚一寸さんのブログにコメントしたのも、辞書の見出しに載っていない訓が今後出題されるかどうかという件でしたね。

 漢検の問題は、数年毎に変遷を繰り返しています。14-3の大改正から早4年半です。もうそろそろギアチェンジをしてもおかしくない時期に入っているわけです。
 最近の問題の難化を見ますと、ますますその意を強くします。

 そうですか。十干は出てないのですね。じゃあそろそろ出るかな?(^^;;
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迷い (白魚一寸)
2007-09-15 16:40:34
>おじいちゃんおばあちゃん

最大のリピーター達ですものね。
ただ、私は、14-3以降、旧字体の書き取りと外国地名の当て字読みが消えたのは、お年寄りは解けるが、若者は解けないため、若者重視に変えたのではないかなあと邪推しています。

>笏、鵲、絎ける、鵺、傅く、劈く

家内も、上記は、使う言葉という意見でした。
笏は、神主が持っている、鵲は百人一首、絎けるは和裁、鵺は能というのです。でも、一般的にはあまり使わないだろうと思って、日常使わない言葉の方に分類しました。

>漢検協会が好きそうな言葉。
>頤、窶す、鞦、纜、鳧

頤で人を使う、好きには身を窶す、年寄りの言う事と牛の鞦は外れたことがない、出る船の纜を引く、鳧をつける、が故事諺・慣用句あたりで出るかもしれませんね。

>戊
>10干は読みしか出てませんでしたっけ?

十干は、1級では、訓は、読みも書きも全く出てませんよね。干支の音読みも、
戊寅10-2K、戊辰11-1K 癸亥13-3Y
だけですよね。傾向が変わった14-3以降は出題されていないため、干支はもう出ないのではないかなあと思ったりしています。

ただ、準1級では、丙午の訓読みが17-1で出ていますし、干支は日本文化の基本ですから、絶対でないとはいえないでしょうね。準1級と1級の問題作成者は、どうも別のような気もしているのですが、細謹18-3Kが、準1級既出から出たからそうも言えないのかもわかりません。

SIMO様の方が、過去問分析は卓犖されているので、SIMO様のご意見を記事に付記しますね。
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出題予想ですね (SIMO)
2007-09-09 23:05:34
 書きで出るのは日常使う言葉というのは私も考えていました。
 ですから、私の考える分類とほぼ一致していました。

 もう少し範囲を広げたいなぁと思ったものは次の通り。
 礑と 拉げる 鵯 鞴 鱶 吝い 鞦 笏
 戊 鵲 絎ける 頤 窶す 絆す 鵺 鏨
 傅く 鳧 劈く 纜 毀つ

 多少古くても、まだ使いそうなおじいちゃんおばあちゃんがたくさん生きていそうな言葉。
 漢検協会が好きそうな言葉。
 10干は読みしか出てませんでしたっけ?
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