「征服」一D熟語の読みの内、同形式で過去問で出題されたものを除くと、音訓合わせて、114問です。この創作問題は今後の出題傾向を占えるのではないかと思い、「辞典」の見出し語にあるかどうかなどを調べて見ました。 見出し語にあるものは92問(80%)であり、22問が見出し語にないものです。内訳は次のとおりです。
1,「辞典」の見出し語から読みが推知可能な音熟語 8問
左が問題、右が見出し語です。過去問も「辞典」に書き込んであるものだけ書いておきます。
齟嚼(60頁)←齟齬(そご)・咀嚼(そしゃく)17-3K
闔門(61頁)←開闔(かいこう)
紆回(同)←紆曲(うきょく)・紆余(うよ)13-2K
恪励(62頁)←恪勤(かっきん、かくごん)16-2K 18-3K
駭遽(63頁)←驚駭(きょうがい)・震駭(しんがい)17-3K・急遽(きゅうきょ)・遽然(きょぜん)
邏吏(同)←邏卒(らそつ)17-3Y
駢儷(同)←駢文(べんぶん)・伉儷(こうれい)
俘馘(64頁)←俘囚(ふしゅう)・俘虜(ふりょ)・馘首(かくしゅ)16-2K 18-2K
見出し語そのものと合わせて100問(87%)が「辞典」の見出し語から解ける問題です。従って18-3の全体の出題傾向と大体合致しています。
2,「辞典」の訓にあるが見出し語にないもの 7問
緝(あつ)める、齟(か)む、馥(かお)る、惆(うら)む、徊(さまよ)う、鈔(うつ)す、慷(なげ)く
見出し語のない「辞典」の訓は学習しないとして、「辞典」の当該訓には鉛筆で括弧をつけ、音訓索引には△をつけてきました。しかし、この内、鈔すは18-2の読み問題で出題されていますので、他も出題可能性がありそうです。残り6つも、例外的に過去問と同等に扱って、憶えようと思います。「辞典」の括弧と音訓索引の△は消し護謨で消し、訓のところに、「征60P」とか書き込んで、見出し語があるのと同等に扱うことにします。私の基準は結構いい加減なのです(^^;)
3,「辞典」の音にあり、音熟語も載っているが見出し語はないもの 1問
緝綴(しゅうてい)
4,「辞典」の音にあるが、音熟語は全く載っていないもの 1問
俟望(しぼう)
3と4も僅かながら出題可能性があるのですが、これは憶えなくていいでしょう。とはいえ、2つだけですから、憶えないとしても憶わりそうです。
5,「辞典」にはなく、「必携」にしか載っていない訓 5問
娜(しな)やか、匍(は、はらば)う、駢(なら)べる、俘(と)る、偬(せわ)しい
「必携」にしか載っていない訓は、14-3以降は出題されていないのに、どうしてこんなに載っているのでしょう? また出題するつもりなのでしょうか。でも、必携の訓をすべて憶えることは私にはとても出来そうにありません。「征服」には、外国地名の当て字のように出題されないものも載っていますので、これは従前通り、無視することにします。
単純に考えて、必携の編集者は現在の問題作成者とは違う考えを持っている、ということでしょう。
なんとなく、漢字能力検定協会の出版物は、みんな問題作成者のお墨付きを貰っているかのように錯覚しがちですが、そんな暇ないでしょうからそれぞれ勝手に解釈して作っているのでしょう。
あ、こんな勝手な推論をさも事実であるかのように書いてはいけませんね。あくまで私個人の推論ですからね。
>単純に考えて、必携の編集者は現在の問題作成者とは違う考えを持っている
>それぞれ勝手に解釈して作っている
そうか、そう考えればいいか。鈔すが出たのも偶々ということですね。
① 現在の問題作成者=「辞典」派
②「必携」派=「征服」派=「捷径」派
の2派が存在するということかもしれない。文学部というところにも派閥はありそうですもんね。
もともと、②しか居らず、②が「必携」「捷径」を出し問題も作成していた。「辞典」を出版するときに①が新規参入し、平成13年3月に「辞典」が出版された。対抗上、②も同年4月に「必携」を改訂した。その後もしばらくは、②が問題を作っていたが、平成15年2月(14-3)のときに①が問題を作成することになり、問題傾向ががらっと変わった。
②は問題集を作る方に回り、自分たちが作った問題を大量に載せ、「必携」と同じ音訓表も載せて、平成16年4月「征服」を出版した。平成17年4月には「征服」を改訂したが、実権は①に移っており、いじけた②はその後「征服」を改訂しない。①は、自分たちが作った14-3以降が載った過去問集だけは増刷して現在も出し続けている・・・。
ホントにこんなことがあると迷惑な話だが、いずれ揺り戻しがあるかもわかりませんね(^^;)
そうなんですよねぇ。
単純に二派だけってこともないでしょうし。いずれが正しいか、まともなのかの判断がつくわけもない私らは、右往左往する以外ないのでした。(^^;;;
ま、妄想を膨らませること自体は楽しいのでそれで良いのですが。
以前、回ごとに作成者が違うのではないかとおっしゃってましたよね。私は、過去問を何度もやっていないので、よくわからないのですが、SIMO様のmixiでの分析によれば、18-3は、16-3から最も多く出たということですから、3回目の問題作成者は同じなのかもしれませんね。
でも、同じくSIMO様の分析によると、16-2、17-2は簡単だったけど、18-2で難しくなりましたよね。2回目の問題作成者は、17-2と18-2とで変わったのではないでしょうか。
18-1は各回から満遍なく出た感じだから、18年度に問題作成者の編成替えがされたかもしれませんね。18-3って、割と18-1から出題されたから、1回目と3回目の問題作成者は同じかもしれない。そうすると、問題作成グループは二つあって、19-1は、18-2と同じグループが担当して、また難しいのを出してくるかもしれませんね。受験料を千円下げて、受験者数を増やして、難しくして、もう1回受けさせれば却って大儲け、なんちゃって。
>妄想を膨らませること自体は楽しい
ので、いい加減なことを書きました。呉々も受験生は気にされませぬように。