石井信平の 『オラが春』

古都鎌倉でコトにつけて記す酒・女・ブンガクのあれこれ。
「28歳、年の差結婚」が生み出す悲喜劇を軽いノリで語る。

平成生まれの聴衆

2008-10-02 18:12:02 | メディア
立教大学「メディア映像論」第2回目の授業。先に家を出た妻から電話。「出掛けに際して、足下に塩を振っておくようにね」

何でも、2回目は鬼門という彼女なりの「懸念と祈り」からだ。

きょうは、講義を少な目にして、イアン・シュヴァンクマイエルの「悦楽共犯者」という映像作品を最後までちゃんと見せた。

6人の男女が、それぞれのフェティシズムに没頭する可笑しな作品だ。

ここで展開する事態が、見ている者に重要なことを説いているので、その注目点を3つ語った。

1、パブリックとプライベートの境界とは何だろう。
2、美男美女がすぐにセックスを始めるような、マスメディアの安易な方法に走っていない。
3、コピーにまみれた私たちの生活に比べて、この登場人物達は「アウラ」(聖なる一回性)を目指している。

出掛けの塩が効いたのか、大いに自分の意図を語ることが出来た。平成生まれの生徒達にどこまで伝わったかは「?」である。