oregonian way of life. 

オレゴンでの学生生活から南下して社会人生活へ。IT産業でホットなサンフランシスコ・ベイエリアで地味~に文系の仕事してます

労働者の立場からも、肉には(ゆる~く?)No!

2006-06-18 | 動物の死体
わたしが肉を拒否する理由の一つが、工場制畜産(factory farming)に反対しているから。工場制畜産というと、その主役である動物にばかり焦点を当てがちだけれど、忘れてはならないのが、そんな工場で労働に従事する方たち。動物たちは進んで「自殺」して「○肉」という商品には変身してはくれないので、大量の「牛/豚/鶏」→大量の「牛肉/豚肉/鶏肉」になる過程では、人間の手が当然加わっています。その「変身」過程に従事するのはどんな人?労働状況は?

『ニューヨーク・タイムズ』紙のコラムニストが先日書いた記事のタイトルが、『Pork plant slaughters pigs and workers’ rights(豚肉工場は豚と労働者の権利を虐殺する)』。ノース・カロライナ州にある世界で一番大きな豚肉工場を所有するSmithfield Packing Co.が、そこで働く不法移民の労働者をいかに搾取しているか、ということを報告していました。

3、4秒毎に一頭の割合でどんどん豚を殺戮する機械。そのペースに合わせて死体を処理していく労働者の間では、ナイフによる怪我、血や内臓でにまみれて滑りやすくなった床や階段での転倒などが日常茶判事だとか。1906年に出版された『ジャングル』の時代から、アメリカの肉生産状況は何ら改善されていない?このような劣悪な労働状況を改善すべく、10年ほど前から労働組合結成の動きがあるけれど、Smithfieldは、労働組合に関わろうとしている労働者を脅迫したり(「移民局に通報して本国に強制送還するぞ!」)解雇したりするなど、連邦労働法に違反する行為を取ってきたのだとか。

ふ~、100年前のアメリカの労働状況を見ているようです・・・。このような労働状況の元に生産されている豚肉。「自然から生命力をもらっている!」と感じるオレンジ・ジュースとは対極に位置していますね。それでもまだ「豚肉っておいしいザマス、オホホ!」と食べれる人を、わたしはマジでリスペクト!わたしは労働者の権利向上を目指す運動に直接参加する気はないけれど、そのように生産される豚肉には消費者として「No!」と言うことによって、工場制畜産に反対する自分のスタンスを間接的に(ゆる~く?)表明するのでありました。

(画像は、10年ほど前の映画『Babe』。「『豚』と『豚肉』は違いますので。豚も好きだし豚肉も好き」とまで割り切れる方はご立派!)

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2 コメント

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う~ん・・・ (hiro)
2007-04-06 22:10:06
初めてこちらのblog拝見しました。
全般的に菜食主義でありながら中立な意見で好感を持ちながら読み進んでいたのですが
この内容は少しひっかかりました。
劣悪な環境での労働をもしかすると・・・
上の目線から哀れんで見ていませんか?
無農薬で作っているオレンジ農家と
特定の職種を差別的な目で比較して見てはいませんか?
辛い環境で働かざるを得ない人もいっぱいいます。
反論的な話をすると、仮に世界中の人があなたの意見に賛成し、肉を食べなくなった場合
辛い環境で働かざるを得ない人は職を失うだけじゃないですか?
労働者にとって苦しいのはどちらだと思いますか?

非常に難しい内容だと思います。
上記の私の意見も片隅だけを見た極論です。

あなたなりの意見ということだということもわかりますが
その他の内容が賛同でき、中立な立場で万人向けな内容だと思えただけに
特定の職種を否定的な目で見た内容だったのが残念だと思い
コメントさせていただきました。
文句や苦情ではなく、「語り合うネタ」と受け止めていただければ幸いです。
Unknown (しんのすけ)
2007-04-07 06:58:15
他人のブログに来てエラソーに「上の目線から」モノを言う前に、ブログにおけるマナーや礼儀、それにコメントの書き方を学ばれることをお勧めします。

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