中華紀行文

アイ リブ イン サンハイ チーナ。
現地採用、海外就職、危険です。現地採用ダメ、ゼッタイ。
現地採用には…なるな!

これ半分ウソ→「現地採用の給与は、現地の方の倍程度ですから余裕をもって生活できます」

2014-11-07 | 現地採用事情


現地採用のうたい文句のひとつに、「現地採用の給与でも、現地の方の倍程度ですから余裕をもって生活できますよ」という言葉があります。
これは半分ウソで半分ホント。

僕も人材会社からこれを初めて聞いた時には「そうなんだ!」と思いましたが、3年過ぎてみると「半分ウソで半分ホント」だとわかりました。

■そもそも「現地の方の倍程度」って何さ
日本でもプロ野球選手からニートまでいるように、中国だって稼ぐ人と稼がない人がいます。
日系で現地採用するにしたって、日本の本体が大手の会社に入るのか、中小の会社に入るのか。
これによっても給与相場は違います。

■上海人か、外地人か
上海人か外地人かでも経済状態は大きく異なります。

たとえば東京の会社で働く際、「東京出身で親元と同居」と「田舎から上京して、生活費は全部自分でやりくり」の二人は、
同じ収入であったとしても、可処分所得は大きく異なります。


■外国人現地採用は外地人寄り
生活費を全部自分で持つという意味で、外国人現地採用は外地人に近いといえるでしょう。
上海ご当地人は親と同居が多いですから、その点は余裕があるでしょうね。

■日本人現地採用は高コスト体質
日本人は、基本的に高コスト体質です。
それなりに清潔な部屋に住まなくてはならないし、それなりに清潔な食事をしないと、病気になってしまいます。
心も身体も。ですから、中国人の外地人よりは、コストがかさむ傾向があります。

また、風邪程度であれば中国語オンリーの病院で我慢できても、重病の場合は、日本語OKの病院に行きたくなるかも知れませんし、
時には故郷の味が恋しくて日本食も食べたいでしょう。


これらはすべて日本では当たり前のことであっても、こちらでは「ぜいたく費」であり、生活が高コスト化する要因となります。
このような「ぜいたく費」を会社がケアする訳もなく、現地採用は全部自腹です。


■額面がそこそこ高くても、手許に残るのは雀の涙
人材会社が言うように、日本人現地採用の額面だけはそこそこ高いです。
ただし、住居費や生活費は現地の方よりも高くつきますし、親と同居でコストが低い上海人よりは「可処分所得」という意味では少なくなるかもしれま せん。

人間である以上、当然余暇も必要ですから、住居をショボくするなど、どこかを削らないと「毎月貰った分だけ使い切る生活」になるのは必至でしょ う。

■現地の倍というのは「比較的低層に合わせた基準」
住居や生活費が全額自腹の現地採用が、現地の倍の水準で生活するには、ベンチマーク先を「比較的低層」に合わせる必要があります。

比較的低層というのは、地方から出てきた大卒ホワイトカラーぐらいの層です。
ベンチマーク先は上海人ではありません。

たとえば日々のランチ。
上海人であれば「外資系チェーンで30元近く」使えますが、外地からの人間であれば、「市中の名も無きワンタン屋で12元」というような生活で す。
日本人現地採用であれば、その間をとって18元くらいでしょうか。

■最後に いつかは解ける魔法
このような暮らしも、初めの1-2年は新鮮な気持ちも手伝って楽しく過ごせるでしょう。

ローカル飯に飽き、満足いかない住居に暮らし、募るフラストレーション。
日本では600円も出せば食べられた焼き魚定食すら、めったに食べられない。

現地採用になった際、待っているのはこういう暮らしです。
それでもあなたは「敢えて」現地採用になりますか。

魔法が解けたときに、後悔しない自信はありますか。



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