遠征、八方池山荘

2014-10-05 | 撮影地メモ
撮影した場所を主眼に置くと、八方池山荘周辺、ということにはなる。残念ながら、八方池には行くことができなかったが、いろいろな経験は得たので、それについてここにまとめておく。

■撮影に関すること
・ある場所で、三脚を使って撮影した後、別の場所に移動して、そこでも三脚を使っての撮影をするとき。カメラは三脚からはずし、できればバッグに入れるべき(暗い場所で、三脚につけたまま移動しようとして転倒。カメラは無事だったが、レンズが故障した)。

■山撮影、気をつけること
「山のポートレート」的に撮影するときに気をつけること。
・山頂の上付近にあまりスペースを作らない。多くの場合、単色の空のみなので、単調で無意味なスペースになりやすい。
・写真の左右の端でなるべく下っているように切り取る。上っているように切り取ると、場合によっては隣のより高い山を感じさせることになり、「主役の山」の写真ではなくなってしまう。
その他、、
・撮影対象の山との距離感もあるので一概には言えないが、まずは50~100mm辺りで考える。

■星撮影、レンズと露出について
・Carl Zeiss 25mmF2.8は絞り開放では、コマ収差が出る。次回以降、F4、F5.6辺りを試す必要がある。
・遠くに町の灯りがある場合、町の灯りはISO1600、F2.8、露光10秒でそれなりに撮れる感じ。星はこれでは物足りない感じになるので、感度と露光時間で1段以上は上げてやる必要がある。

■結露のこと
如何に対処するか。基本的な考え方としては、可能な限り機材を冷やさないこと。今回はたいした経験はつめなかったのだが、思いつくところでは以下のとおり。
・現場ではあまり細かいことは気にしない?
・バッグの中にはカイロを1、2個入れておく
・レンズはカイロを載せて、タオルで巻いておく
・ボディはとりあえず放置
・雪、雨のような環境下では、レンズ交換はしない
・直後に高温多湿環境下(たとえばホテルの部屋)に移動するときは、
 -機材はすべてバッグに詰め込む
 -バッグは可能な限り密封(上記のとおりカイロ入り)
 -密閉できるビニール袋に入れられればなお良し
の状態を作り、最低でも2時間程度は放置

■山登りに関して
・中途半端な場所で、体力を消耗しつくし動けなくなるような状況を可能な限り避けるようにしなければならない。そのため以下の二点に注意すること。1.なるべく小さな歩幅で、段差はなるべく小さいところを選ぶようにする。2.呼吸が激しくなるようなら、ペースが速すぎるということ。少なくとも1時間程度なら、多少の余裕を持って歩き続けられるペースを考えながら歩くようにする。

■画像処理に関して
これは、今回に関して特に、というわけではない。今回撮影した写真のひとつについて、コメントをもらった。それに対していろいろ考えてみたのだが、「さてどうしたものか?」という問題提起としてここに記しておく。将来的にも答は出ないような気もするが。
発想としてはとりあえず二つあって、1.なるべく記憶に近い、自然に見える仕上がりにする、2.記憶とは無関係に、見栄えのする仕上がりにする。どちらもいろいろやりようはあると思う。どれがよいという答は、少なくとも今のところ、自分の中にはない。誰に見せるのか?どのように見せるのか?で変わってくるような気がする。
サンプル写真は、八方池山荘の裏手から撮影したもの。真ん中の三つの山(ピーク)は左から白馬槍ヶ岳(はくばやりがたけ)、杓子岳(しゃくしだけ)、白馬岳(しろうまだけ)。杓子岳の上にほのかに白く、真上に伸びているのは天の川。
(1)ほとんどいじっていない。記憶は定かでないが、見た目と一番近いとは思う。


(2)全体に少し明るくした上で、黒レベルを大きく下げた。天の川の部分が見やすくなった反面、山の部分の明るさはどっちつかずで中途半端な感じ。


(3)トーンカーブも少しいじって、よりメリハリをつけた。あと、星がマゼンタ被りしているような印象があったので、色被りをいじってみたところ、星の色被りはほとんど改善されず、空の色が変わってしまった。


(4)山の部分もしっかり明るくしてみた。空とのバランスが取れたと言えるかも知れないし、ちょっとやりすぎで気持ち悪いとも言える。