チャンネルNECOで今月早朝のクラシック映画枠でOAされた
渡哲也の代表作と言っても過言でない作品
って言うか鈴木清純が思いっきり日活映画監督として己れを思いっきり発揮して見せてくれてた作品と言ってもいいだろう
ちょっとびっくりしたのは原作・脚本が川内康範さんだったのね
川内康範さんといえば昭和の映画や歌謡曲に多大な影響を与えてくれてた作家さんだし
この映画の原作・脚本にも驚いたけど、もっとオロロクのはあの「月光仮面」の原作者でもあることだ
って脇道にそれましたが
映画好きな誰もが知ってる“流れ者に女はいらねぇ”ってセリフは川内康範さんが書いていたとはねぇ
現場でのアドリブだったかもしれないのはもう一つ渡哲也の恋人役の歌姫に松原智恵子さん
この人の歌唱シーンは吹き替えですが、なんとこの映画で彼女が発するセリフは“テツヤさん”が2、3回ある分
先の“流れ者に女はいらねぇ”と直接言われてもなんも言い返さない
いやもうこんなポップな色彩が踊ると言うかカラー映画ってこう言うのもあるんだって
言う清純ワールドな色彩が、この映画が製作されて 50年以上経っていても文字通りというか言葉にかけているのも事実ですが、全く色褪せないと言うか
令和でも完全に通用する
この何年後かにサイケデリックってポップアートが流行したけど
清純さんは完全に時代を先取りしていた
もう実際に川内康範先生が書いた本は
組の解散を決めた親分の意をくんで、自身も堅気になろうとした男が、対立組織との抗争によって東京を追われ、新潟に行くも、そこで敵対する連中からの追ってに命を狙われ、さらに九州に逃れるものの
最後には信頼していた組長に裏切られ、東京へと舞い戻ってくるという、もう普通の任侠作品
それをこんだけの快作に仕上げるというか、ある意味鈴木清純監督の日活での集大成と言っても過言ではないだろうというくらい色にこだわった作品
色だけでなく清純さんここまではモノクロフィルムの映画に一点だけ色をつけたりしてましたが
この作品ではモノクロから始まりカラーと同時にタイトルインとなる作品
とにかく目で見て主題歌をシーンで効果的に使って耳でも楽しめる作品
タラちゃんが絶賛するのもわかる
後にロマンポルノでその名を上げた江角英明さんが実によかったなぁ
あのマンガ読んでケラケラ笑っていた郷鍈治の彼女を演じていた女優さんって浜川智子という名前でしたが、後の浜かおるさんですよね
1966年製作、日本映画、日活作品
鈴木清順監督作品
出演:渡哲也、松原智恵子、川地民夫、二谷英明、郷鍈治、浜川智子、吉田毅、玉川伊佐男、江角英明、北竜二、玉村駿太郎、長弘、柴田新三、木浦佑三
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