横浜焼売(シウマイ)物語2024

2年ぶり再開。ハマっ子のソウルフードは崎陽軒のシウマイ。漫画書き柴犬溺愛。落語らぶ。晴れ時々ランニング、更新随時

飛騨のもてなしの粋を見た!<中部北陸旅行file.4>

2016-06-24 | 旅行、おでかけ
富山県から南に下り、岐阜に。

木曽路は全て山の中にある、と読まれた飛騨高山に到着。

この日の食事は伝統茶席、宗和流のコースをいただきました。

料亭「州さき」は岐阜県最古の料亭です。創業1794(寛政6)年。


吹き抜けの天井を見上げると、大きな鯉のぼり。

土間の横に設えられた上り框には季節の飾り。



鰻の寝床のような土間の先に客室があります。
長い廊下の途中にも5月のお節句飾り。


この地方では、節句の祝いは一月遅れで丸一ヶ月続くそうです。

通された部屋は和室のテーブル席。
事前に母の膝が悪いことを伝えてあったのですが、これは嬉しかった!


正式な食事は「宗和流本膳」として10数時間かけて30種類の膳が供されるとのこと。
今も、宗和流の本膳はこの地で同様に冠婚葬祭時に提供されています。
さすがに今回は時間の限られた旅行中のこと、
いただいたのは「本膳崩し」と呼ばれる略式コース。

お品書き





これは生盛膾(なます)です。

全部混ぜてお召し上がり下さいとのことで


小平は五月の盛り付け

お膳はまるで誰かがすぐ近くで見ているかのように絶妙のタイミングで供されます。

紙敷も五月の節句バージョン。


お肉ではありません。湊楊(みなとあげ)という豆腐を使った精進揚です。お魚の照り焼きに見立てています。


丼、器のふたを開けると、菖蒲。







味も盛り付けも素晴らしいのですが、器もまた素敵です。

飛騨高山は木曾路、中山道の宿場。関東と関西の中間にあって、交通の要所。
豊富な木材資源を生かした木材産業と木材加工の匠の技で全国を席巻しました。

かつてこの地を治めていたのが、高山藩金森家。
藩主は初代二代を通じて京都で千利休に師事した茶武人でした。
その縁で、京で千利休が自刃した際に利休の長男を城下に匿います。
そこで京千家の流れをくむ宗和流作法を確立したとされています。

京都と江戸の中間地点に位置する飛騨高山で東西の風習をほど良くブレンドさせつつ、
雪深い山あいの地での限られた食材を生かし、訪問者をもてなすことを旨とする宗和流は、
やがて現代に伝わる食事の作法、食卓の原型として日本中に広がります。
戦前(第二次世界大戦前)の日本の家庭での食事作法もここに始まったと言われているそうです。

料亭「洲さき」は、今は途絶えた宗和流本家の作法と茶懐石を200年以上の間守り続けてきたのでした。
(金沢には加賀藩に伝わった加賀宗和流が現在も残っています。)

他の部屋にもお客様がいるらしく、時折賑やかな歓声が漏れてきます。
しかしその音は木造の広い家屋の中で吸収され、柔らかな音質に変わっていてほとんど気になりません。
BGMなどの人工音は一切ないので、供される料理に五感を集中できます。
気がつけばあっという間に2時間が経っていました。
堪能。
ごちそうさまでした。

「洲さき」ホームページ http://www.ryoutei-susaki.com/shop_info/shop_info.html

世界遺産の里を見た!<中部北陸旅行file.3>は、こちら
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最終回、あるいは珍説『死神』

2016-06-22 | 落語ラブ
もう2ヶ月前になります。
にぎわい座公演の一つ「平成落語教育委員会」

栄えあるにぎわい座公演の一回目は、キョンキョンこと柳家喬太郎師匠のまさかの大遅刻とで始まりました。

2回目に行った落語教育委員会にぎわい座公演が一昨年。この時は、タキシード姿の喜多八師匠のタップ?とまるで宝塚のようなソロコーラスを聞かせていただきました。
そして今回は二部興行。嬉しいことに、落語通のhさんに同行していただけることとなり…
というわけで早々にチケットを取って楽しみにしていました。


夜の部へ、GO!

お約束のコントは、「死神」
ヤブ医者が喬太郎師匠、病人が歌武蔵師匠。そして…死神が喜多八師匠。
病人の布団返しがビクともしないというオチさておき、舞台の絵面だけでも場内大爆笑。

気になったのは喜多八師匠の激ヤセぶり。
あまりに死神にぴったりで、かえって心配になりました。
hさん曰く『喜多八さんは、体調があまり良くないそうですよ。」

気にはなりましたが、トントンと高座がすすみ
その内容の面白さに引き込まれて、その時は気にもとめませんでした。

手堅く前座さんは、悋気な主人が跡取りを決めるために3人の息子たちに葬式の演出を尋ねる『片棒』

ところが次の喬太郎師匠は、横浜ということを気遣ってかズーラシアに引っ掛けて
新作落語、それも三遊亭白鳥師匠作の『任侠流山動物園』をぶつけてきました。

さすらいのブタジに救いのヒーローぶりぶりざえもんを重ね(重ならないけど)、

中入り後

喜多八師匠は
「やかんなめ」で登場。
あの飄々とした気だるい雰囲気で話されると、ああそういう病の人もいたかもしれないと素直に納得でき、

そしてトリの歌武蔵師匠が
「胴切り」
を演じれば、ものすごい悲惨な話なのになぜかホッとしてしまう

空前絶後ありそうでない世界観のお話にブンブン振り回された遊園地のような時間でした。

ここでちょっと個人的には喬太郎師匠に物申したかった。(申さないけど)
ズーラシアではなく、野毛山動物園を枕にしてほしかったな。だってにぎわい座は野毛山のお膝元ですから。



さて最近の寄席ブームのせいか、数年前にはあまり見られなかった現象が物販。
ところが年をおうごとにその種類も増えまして、てぬぐい、CDはもう定番。
結構レアなものが見つかることもあり、ここでわざわざ購入する人も多いようです。

で、今回初めて(寄席で)購入したのがこちら。
喜多八師匠の文七元結。

するとなんとなんと!!
歌武蔵師匠、喬太郎師匠、喜多八師匠のサインがついてくるというではないですか!
やったー♪


午前の部は
コント『死神』柳家喜多八、柳家喬太郎、三遊亭歌武蔵
「湯屋番」入船亭遊京
「あくび指南」柳家喜多八
お仲入り
「子ほめ」三遊亭歌武蔵
「結石移動症」柳家喬太郎
だったそうです。

柳家喜多八師匠の訃報を聞いたのは5月17日未明。
期せずして、平成落語教育委員会の横浜高座の最終回に臨席したということです。
もしかしたら、師匠最後の高座だったの?!

サイン付きのCDが形見になっちゃいました(泣)

前振りコントの『死神』で
病人を演じる歌武蔵師匠の大きな布団姿の足元に
ちょこんと座って、
口角泡を飛ばして呪文を唱えるヤブ医者喬太郎師匠をニヤニヤ眺めていた喜多八師匠は、
なんとも楽しそうでした。

あれれ?もしかして、
師匠ご自身がうっかりくしゃみしちゃったのかしら。

<<速報>>
BS-TBS 6月25日0300~0400 落語研究会 柳家喜多八「らくだ」、
同 6月26日0300~0500 落語研究会2時間版 柳家喜多八「二番煎じ」、など。


<<おまけ>>
毎日新聞、演芸よろず根田帳3月16日付 柳家喜多八

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世界遺産の里を見た!<中部北陸旅行file.3>

2016-06-21 | 旅行、おでかけ
金沢から富山に向かいます。



桜も終わり、山は山頭火の俳句にも出てきそうな緑の洪水。
どこまでも深い山中にぽっかりとその里がありました。


世界遺産の五箇山・菅沼集落

なんと美しい!!


合掌作りの集落で世界遺産として登録されているのは
白川郷、相倉、そして菅沼の三集落。
中でも菅沼集落はもっとも山奥にあって、秘境と言われています。


冬はすっぽりと雪に埋もれてしまい、その独特のたたずまいが多くの観光客を惹きつけているそうです。
とはいえ、春も冬もともかく合掌作りを実際に目にするのは初めて。
この緑の季節の小さな村ほど美しいところはないのではないかと思うくらいでした。


水の音、鳥の声、カエルの鳴き声、水面を跳ねるアメンボの輪。

現在八世帯が実際に生活をしていると聞いてまたびっくり。
<お土産やさんのディスプレー>

これから観光シーズンはピークになるそうですが、自分の生活圏を観光客がカメラ片手に歩き回るってどんな気分なんでしょう。

それでも住民の方たちはあくまでおっとりと優しかったのが印象的でした。

実際に車両はここで暮らす八世帯のもの以外は、集落の上の駐車場までしか入れません。
観光客はエレベーターか徒歩で山中を下って行きます。

エレベーターの到着階は、その名もずばり『遺産駅』


エレベーターは楽ですが、お天気さえ許せばちょっと遠回りでも徒歩がオススメ。
木々の香りに包まれて、

日本昔話の世界へようこそ。


*百万石の知恵を見た!<中部北陸旅行file.2>は、こちら


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百万石の知恵を見た!<中部北陸旅行file.2>

2016-06-19 | 旅行、おでかけ


金沢駅から繁華街香林坊に向かう途中に、不思議な建物を見つけたので早朝再び出かけました。

尾山神社

神門の上にはステンドグラスといういわゆる神社らしくない佇まい。
ちょっと昔の海外の人が描く日本の風景のよう。
長崎の出島あたりにならあってもおかしくないようなデザインです。


神社というのは元来が天照大御神を筆頭に八百万の神様を祀りする社ですが、こちらの主祭神は

加賀藩主、前田利家公。<袋を背負っているのではありません、戦場を駆け抜けるときに敵の矢の狙いを外すための母衣(ほろ)です。>

神社のあちこちに加賀藩の紋が施されています。






本殿は和風。そして天照大御神の神殿と異なるのは太陽の昇る東を背に建てられているところ。でしょうか。


神様ではなく藩主をお祀りする神社建立がブームになったのは、幕末から明治時代。
元来徳川幕府の手前、藩主を公然と公然とお祭りすることは憚られていました。
加賀の前田家も、当初は金沢城の東南東(卯辰)に八幡神をお招きし、宇田津神社を建立。そこに故藩主利家公を合祀という形で祀っていたのです。

ところが、幕末になると藩御財政も困窮し、神社の維持管理もままならず、荒廃。

危機感を募らせた旧藩臣が集まり、明治政府に改めて神社の移築を申請して許可され、藩主神像を遷座、尾山神社として創建。現代に至ります。

ステンドグラスの神門は明治の棟梁、津田吉之助の作。
最上階のステンドグラスは当初灯台の役割も担っていたということ。
神社の門としては奇抜なデザインは、創建当時から「悪趣味vs.斬新」と物議を醸し出したそうです。
実はこれも計算済みで、幕末以来減少し続けた神社の参拝客を増やすための話題つくり、という説もあるそう。

さすが、加賀百万石の知恵?

当該の神門は昭和10年国の重要文化財に指定され、明治より続く物議はこれをもって収束いたしております。


尾山神社公式ホームページ http://www.oyama-jinja.or.jp

*百万石の庭を見た!<中部北陸旅行file.1>は、こちら
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百万石の庭を見た!<中部北陸旅行file.1>

2016-06-13 | 旅行、おでかけ
先月末、北陸新幹線(長野経由)でお出かけしてきました。
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初夏の兼六園です。
兼六園のシンボル「微軫(ことじ)灯篭」


加賀百万石の前田家が長い年月をかけて作り上げた廻遊式日本庭園です。




廻遊式庭園とは字のごとく、実際に園内の様々なしつらえに立ち寄りながら庭全体を堪能することができる庭のこと。
<その反対が、座観式。座って見る、つまりお寺や御殿の中から眺めて楽しむ庭園です。>

今回はその半分を1時間ほどかけて回りました、

なるでシナリオでもあるかのように、鷺がどこからともなくやってきて、悠々と目の前を歩いていきました。るんるん♪


「唐崎松」冬は枝が雪の重みで折れないように、雪吊りを施します。


「霞が池」は園の中心にあります。その広さはなんと5,800㎡!(アメフトの競技場面積よりちょっと大きいくらい)





かつて金沢大学のキャンパスがこの敷地内にあったとか。(1949~79年)

こういう広い庭園は、季節の変わり目になると、
枯れた枝や葉が見えないところで落ち放題だったりしていることがあります。
が、
こうして歩いている間もそこここで作業員が下草を刈っていたり水面のゴミを救っていたり。
隙なく手入れが行き届いていています。気持ち良い!!
さらにその姿が風景に溶け込んでいて違和感もありません。

余談ですが、
兼六園は日本で唯一、入園料だけで年間維持管理費を賄っている会計的にも優等生の日本庭園、
だそうです。さすが、加賀藩(謎)

しかし、北陸新幹線はすごい経済効果をもたらしているようです。
この日も平日でしたが、観光客、特に海外からのお客様が多いこと多いこと。
江戸の遺産で平成が潤っています。
平成の遺産で300年先の時代も潤いますように、などと考えながらも…


「根上松」
値上げに通じ、その価値が上がるということから、
株や金融業にみならず、金運、人運全般、人気運アップのご利益があるというパワースポットについ心奪われる庶民なのでした。
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冷やし中華…ではなく、ウクレレはじめました。

2016-06-01 | 日常茶話
ウクレレといったら高木ブーさんかジェイク・シマブクロさんしか思いつかなかったわたしが、ひょんなことからウクレレ始めました。

いい先生に出会えたのでポツポツ通ってます。

ウクレレのみならず絃楽器は全く初めて。

ウクレレにもいろいろ種類があることも初めて知りました。
いわゆるウクレレ、一回り大きいコンサート、さらに大きいギターみたいなテナー。これに弦やボディの素材、などで音色も値段もピンからキリまでです。
おもちゃみたいな数千円のものから素人目にはどこが違うのやらわからない百万円をくだらない名器?までぎっしり並んでいます。
自分に合ったものを見つけるには、実際鳴らして見ないとダメだということです。しかし、すでに種類の多さに目がクラクラしていた私はギブアップ。
楽器店のスタッフさんに予算を言って、いくつかピックアップしてもらってから決めました。

練習するとどんどん音が良くなるという先生の言葉を信じて、あやしげな「カイマナヒラ」のコードを鳴らしています。

妹がフラをはじめたので、いつか「アロハ姉妹」デビューしようかしら...。


*先日、友人と出かけたライブハウスのディスプレー。ウクレレサボテンダー