横浜焼売(シウマイ)物語2023

2年ぶり再開。ハマっ子のソウルフードは崎陽軒のシウマイ。漫画書き柴犬溺愛。落語らぶ。晴れ時々ランニング、更新随時

見よ!明治の土木工事の職人技。

2012-12-29 | 横浜ラブ
野毛山動物園に向かう坂の途中、道を挟んで図書館の向かいに平成時代ののマンションが建っています。
あまりに自然なので大抵の人は見過ごしてしまうのですが、マンションが建っているのは明治時代の擁壁の上です。

元は明治の豪商・平沼専蔵の別邸があったところ。
その後、昭和の30年代に、当時最先端の市営団地が立ち並びました。
平成に入って少子化、老朽化に伴い団地が閉鎖。
民間に売却されてすべて撤去されることに。

ああ、更地になってしまう…。

このレンガ塀も壊されて……、

そう、誰もが思いました。

…ところが、

この時、この見事なレンガ塀と石垣はそのままそっくり残されたのです。

現行の建築物を支えるだけの強度がある、ということでしょう。
もちろんマンションのデザインも、超高層ではなく、この風情を壊さない設計とデザインになっています。


美しいこの石積みは、『亀甲積み』という工法だそうです。
原石を六角形に加工、表面を磨き上げて積み上げることから、この名前がつきました。
六角形と四角形の石を組み合わせることで全体がなめらかな曲面を作り上げます。

石の重さが隙間を固め、非常に堅牢で美しい構造。

すべて明治時代の土木技術です。
横浜を壊滅させた関東大震災、横浜大空襲にも被災せず、平成に伝わり、いまだ現役を続投中。
2006年に横浜市の歴史的建造物に指定されました。

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2 コメント

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いまごろで・・・ (月乃和熊)
2013-01-02 17:58:57
今年に入ってからのコメントで申し訳ないことで。
明治の建築とは心に響きますです。。。残ってよかったとしみじみ思うツキノワグマでございます。。
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ことしもよろしく (岩崎摂)
2013-01-02 19:30:28
月乃輪熊さん
ここは地元の子どもたちがなぜか必ず、
この石垣の下の歩道ではなく、中段の細い段差上を歩くんですよ。上から下っていくとどんどん歩道との段差が広がって、初めはひとりではおりられないんです。やがて大きくなるにつれ、難なく飛び降りられるようになります。私も子供心にそれが楽しみで早く飛び降りられるようになりたいと思ってました。
残してもらって本当に嬉しかった。
今もここを歩くのが好きです。
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