ガタゴトぷすぷす~外道教育学研究日誌

川口幸宏の鶴猫荘日記第2版改題

「九柱戯」実践

2017年10月29日 | 研究余話
 セガン『1843年著書』と『1846年著書』に、子どもの遊びとしての「九柱戯」が登場する。前者はその遊びの際に子どもがある種のパニックを起こした、と簡単に触れられているだけだが、後者では「遊び」とりわけ「集団遊び」の有意性について字数をさいている中で、「九柱戯」が位置づけられている。
 白痴といっても、しばしば誤解・曲解されるような、「おつむだけ」の問題では無く、身体機能不全とも関わっており、麻痺の強い子どもには、球を投げてピンを倒し、ゲームを続けるために、球を拾いピンを立て並べる行為をしなければならない、これらの行為が「遊び」として子どもに受け入れられ、身体機能の改善に有効だ、というのだ。なるほど!
 セガンは、子どもが仲間とともに共通の遊びをすることの大きな意味を、かなりの字数を用いて、論じている。このことについて、きちんと分析し、研究的に評価しなければならないだろう。
 「九柱戯」ーナイン・ピンボーリングゲーム。古代エジプトにはすでにあった遊び・スポーツであるというから人類の文明発達と共に歩んできたわけだ。それほどに意義深いものだと理解できる。現代のいわゆる「ボーリング・ゲーム」はこれから派生したものであるそうだ。
 「九柱戯」に関する17世紀の絵画と、並べ方、道具セット。



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