以前にも外国為替と日本経済についての本をご紹介した、著者の最新刊『実は世界No.1の日本経済』を年末年始の読書にお薦めします。
衆議院選挙での自民党の圧倒的な勝利により、安倍総裁が最優先課題と公約しているデフレ脱却のための諸政策について、またと言うべきかテレビや新聞などマスコミの情報操作がされ始めています。
この本の帯には「国際暴落? 財政破綻? 国民は『ミスリード情報』に騙され続けている!!」と書かれていますが、まさに僕ら国民は余程その真意を深く読み取らなければ、マスコミのミスリード情報操作により都合良く踊らされ利用されることになります。
例えばこの本で知ったのですが、現在国民が支払った消費税の内の2割が、還付金として多くが大企業である輸出企業に分配されています。それは輸出品を最終的に購入するのは外国人であり、消費税が取れないのでその分は国から返してあげましょうということのようです。現在5%の消費税が仮に10%になった場合には、ほぼ現在の2倍の還付金がこれらの企業に何もせずに利益として転がり込むのです。濡れ手で粟とはこのことで、内需に期待していないグローバル志向の経済界が、消費税を上げることに賛成する“不思議”のカラクリの一つと言うわけです。
また、法人税を下げなければ競争できないので日本を出て行くよという経済界の脅しに近い主張も、その減税分が結局は海外投資に回ることになりがちで、その減収分は国民の負担として押し付ければ良いという考えです。投資減税という国内に投資した分を減税するという細かな施策も必要だと書かれています。グローバル大企業は中小企業の税率より半分程度の低い実効税率に実際はなっているという調査・分析の紹介も載っていました。
マスコミは企業のコマーシャルにより経営が成り立ちますので、真実を分かりやすく国民に知らせることはタブーになっているのでしょうか。国民は出版やインターネットなどで多面的な情報を得られる時代ですので、このような構造が続けばマスコミはどんどん国民の信頼を失っていきます。
その他このような真実がデータ分析に裏付けられいろいろ書かれていて、大変に面白く為になる本ですのでぜひ読んでみて下さい。
実は世界No.1の日本経済 | |
岩本沙弓 | |
潮出版社 |
世界のお金は日本を目指す ~日本経済が破綻しないこれだけの理由~ | |
岩本沙弓 | |
徳間書店 |
日本人がだまされ続けている税金のカラクリ | |
三橋貴明 | |
海竜社 |
☆ デフレ・スパイラルと長年それを放置してきた日本銀行(BJ : Bank of Japan 公式にはBOJですが)をテーマに制作しました。インフレファイターと言われる日銀ですが、ある時にはデフレンジャー(Deflation+Ranger)という自覚も持って、広く国民のために機能して貰いたいと想います。ぜひ一度ご試聴(フル)下さい!
デフレンジャーBJ | |
コバタイサオ : 歌詞 | |
LIP-FLY |
来年も楽しいコメントなど、どうぞ宜しくお願い致します。
この本の著者によりますと、現在の年金は100年持つ設計で出来ており、国民にとって安全で堅実な投資ということだそうです。