著者は外資系銀行などでディーリングに従事した経験から、世界と日本の為替や株式などの動きに独自の知見を持ち、政府系の経済委員会などでもレクチャーに招かれている女性です。
女子中学生の頃には変動相場制における1ドル=何円ということで、その数字が減っていくと円が高くなり増えると円安になるということに、頭が混乱して理解することが難しく経済は自分には無縁のものという感じがしたと書かれています。僕ら誰にも経験があるこういうレベルだった人が、複雑な世界金融システムに仕掛けられた米国の罠を焙り出してくるのだから面白いものです。
東日本大震災後にも続く円高の流れの不思議な動きの理由や、円高差益による輸出産業のデメリットを避ける名目でなされてきた、政府・日銀による円売り/ドル買い介入の裏に隠された真実など、為替戦略を持たないとされる日本の国民がこれから取らなければならない道筋が示されています。喧伝されてきた円高のデメリットは実態に即していることなのだろうかという疑問も提示してくれます。
円高是正という名目で介入してきた結果積み上げられた外貨準備が、著しいドルの減価により繰り返し借金棒引きのようにされてしまっていることが、これまで国民の目に覆われて見えなくされてきたことを暴露した上で、これから再度そして最後の恣意的なバブル醸成と崩壊を予測して、その罠に日本や国民の豊かな資産が掠め盗られてしまうことが無いようにと注意喚起しています。
またその資産を大震災復興や新技術開発など内需拡大に向けることで、来る厳しい世界恐慌を力を合わせて乗り切っていこうと呼び掛けています。もちろんデフレ下の増税の妥当性も否定されています。
最後のバブルがやってくる それでも日本が生き残る理由 世界恐慌への序章 | |
岩本沙弓 | |
集英社 |
為替占領 もうひとつの8.15 変動相場制に仕掛らけれたシステム | |
岩本沙弓 | |
ヒカルランド |
新・マネー敗戦―ドル暴落後の日本 (文春新書) | |
岩本沙弓 | |
文藝春秋 |
☆ デフレ・スパイラルと長年それを放置してきた日本銀行(BJ : Bank of Japan 公式にはBOJですが)をテーマに制作しました。インフレファイターと言われる日銀ですが、ある時にはデフレンジャー(Deflation+Ranger)という自覚も持って、広く国民のために機能して貰いたいと想います。ぜひ一度ご試聴(YouTube)下さい!
デフレンジャーBJ | |
コバタイサオ : 歌詞 | |
LIP-FLY |
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