
千里山駅から第1噴水に続くレッチワース・ロードの真ん中辺りに、長く住まわれている住民の間で定評があるパン屋「サンミッシェル」があります。先日ご主人とゆっくり開店当時のお話をお聞きする機会がありました。
「この出窓は何年ぐらいになるのですか?」写真では逆光で暗くなっていますが、もちろん外光が溢れてとても快適なラウンジです。
「40年ほど前にお店を開いてから、5年目くらいの時に思い切って全面改装をしました。電機メーカーに勤めていたデザイナーの知人にお願いをして、その頃の新しいイメージで設計をして貰ったものです」
「下半分が摺りガラスになっていて外が見えませんね」
「そうなんです。当時の感覚では店内でサンドイッチやコーヒーを楽しんでいるのを、外の通行人の目から隠したいという気持ちもあったのですよ」
「今ではもっとオープンなんですが、時代が違うと価値観も変わって面白いですね」
ご主人は懐かしく想い出すようにカウンターを眺めながら、「カウンターにサンドイッチのネタを並べて、お客さんの目の前で注文に応じて作るのも珍しかったんです」
「まるでお寿司屋さんのショーケースみたいですね」
「天井に埋め込まれた照明も、その知人のメーカーの当時の最新型で食べ物が美味しそうに見える光のタイプを、この近隣では初めて使ってくれたようです」と少し自慢げに店内を見渡します。
以前は百貨店での販売なども求められるまま頑張っていたのだが、10年程前に大きな病気をしてから弟子たちも独立させて、今は地域のお客さんが喜んでくれるパンを出来る範囲の種類・数だけ作っていきたいと言われました。
「僕もいくつかマロン・デニッシュやアップルパイなど大好きなパンがありますよ!」
「有り難うございます。お陰でアップルパイは全国からも注文を頂いています」
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