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2004年07月03日 | SE の日記
Not quite shipshape (Nature (2004) Vol.429, No6994, Page789) 

統合国際深海掘削計画(IODP)によるライザー掘削船(ship)の運用がうまくいっていない(not shipshape)という記事です。Shipshape って「きちんとした」って意味なんですね、勉強になりました。ちょっと気になって読んでみました。

ライザー掘削船は海上からドリルを伸ばして海底を掘削し、「地球の気候変動史を再構築したり、プレートテクトニクス、火山活動、地震、海水面変動や生命の進化についての理解を深め」るためのもので、その建造には600億円かかり、さらに維持費には年間60億円の費用がかかっているそうです。世界最大、最良の掘削船で今まで重要な業績をあげてきたようですが、問題なのは現在その利用のための研究予算が充分に割り当てられておらず大変な研究費の無駄遣いになっているのではないかという記事でした。記事では日本の研究全体にそのような傾向があると指摘しています。そんなに高い装置を使ったことがないのでわかりませんが、実際のところどうなんでしょうか?

そのすぐ後の記事、PhD-club or history? はデータ捏造が見つかって博士号を剥奪された人の話でなかなか興味深い記事でした。